大人が楽しんでいる社会で育つ子どもたち
運動会の振替休日。
上中島の児童館では、映画の上映会が。
広いお部屋に子どもたちがたくさん集まって、
おしゃべりしながら笑いながら映画を見ていた。
上中島児童館は、利用はこれまで小学生に限定されていたが、
今年度から0歳から18歳未満までの誰でも利用可能になった。
そうすると、幼児の利用がかなりあった。
館長の鈴木崇さんは、
「やっぱり必要だったんだな、と思いました」
室内での温かくて安全で清潔な遊び場。
小さい子どもを育てているお母さんお父さんが求めている。
これまでヒアリングして、わかっていた。
児童館の利用者は14人/一日ぐらいから、
20人/一日に増えた。
4月の月間利用者は、534人!
もともと児童館は、0歳から18歳未満の利用だった。
それを小学生に限定して、学童クラブ的な運営をしてきた。
その学童クラブ型運営を、元通りの児童館型に戻した。
映画が終わった。
「さあ、学童クラブのみなさんは学童に戻りますよ」
ハルミ先生がみんなに声を掛ける。
学童クラブの子と児童館の子の合同開催だったが、
学童クラブの子は学童の教室に帰って、
学童クラブで決まっている活動をする。
ハルミ先生の「帰りますよ」に、
もう泣き出しそうな子もいた。
(そんなに楽しかったのかな……)
(宿題したくないのかな……)
お部屋に残った児童館の子たちは、
また遊び始めた。
「好きなことが見つけられる子どもに育って欲しい」
ハルミ先生はいう。
児童館に来て、なにをして遊べばいいかわからない子たちもいる。
学童クラブでは、先生がやるべきことを決めてくれる。
大人が用意したメニューをこなしていく。
だが、オトナはそうした子どもたちを憂えるだろうか。
そうした子どもたちを嘆く資格のあるオトナはどのくらいいるだろうか。
ハルミ先生は熱く語る。
それにしてもハルミ先生は楽しそうだ。
児童館に来てくれる人数増えても、
スタッフの数は増えてない。大変なのではないか。
「楽しいですよ!!!
大人が楽しんでいいる場所じゃないと、
子どもたちはそこにやって来ないですから」