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田原総一朗さんがカフェのマスターだったら、
という想定で「田原cafe」っていう、
対話のイベントが早稲田の「ぷらんたん」で開催されている。

ぷらんたんは早稲田大学の近くの老舗喫茶店で、
コロナで大学が封鎖になり、学生たちが登校しなくなったので、
もともと経営基盤がそんなに強くないのもあって、
青息吐息になっていてもうダメ、
ってときに、大隈塾の学生たちが中心になって、
クラウドファンディングを立ち上げて、
目標を大きく上回る700万円も集めて、
お店の改装やらなんやら、
もっとも大きかったのはオーナーご夫婦のがんばりがあって、
いまではすっかり元気になったぷらんたんで、「田原cafe」。

「田原cafe」は、ぷらんたんクラファンメンバーで運営している。
カフェのマスターが学生たちの悩みを聞いてあげて、
マスターが人生の深いところで、回答する。

だけどこのマスター、ちょっとしゃべりすぎるぐらいしゃべるので、
いつも抑え気味にお願いしている。

昨日は、ゲストをお招きしている回で、
国立で「スナック水中」というスナックを経営している坂根千里さんと、
西国分寺で「クルミドコーヒー」というカフェを経営している影山知明さんの、ダブルゲスト。

坂根さんは一橋大学を卒業して「新卒」でスナックを開業、
クルミドコーヒーは、影山さんの経営スタイルがいま話題となっている。

テーマは「ありたい私、社会が求める私」。
要するに、ホントはやりたいことやって生きていきたいけど、
それじゃあ食えないから、しょうがなく会社員やってます、
これでいいんだろうか、ということ。
ライフワーク一本で勝負したいけど、
いつの間にかライスワークばっかりになってて沼、と。 

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参加者(20代多い)からの問題提起、コメントに、
坂根さんと影山さんが答えたり、
それにかぶせて田原さんが「まったく違う!!!!」と雄叫ぶ、いつものスタイル。
普段は静かな喫茶店のぷらんたんが、
ランチタイムの繁盛店のような活気にあふれていた。

坂根さんは、おっさんの憩いの場所であるはずのスナックも魅力あるけど、
「強がりな女性が、身に纏っているよろいを外して安心できる場」をつくりたいから、
大学生のときからアルバイトとしてスナック道に入ったと。

影山さんは、困ったり悩んだりしたら、とりあえずカフェに行こう。
カフェは人が育っていく場所なんだ、と。

坂根さんのスナック観も影山さんのカフェ観も、
一般的なそれらとは違っているけど、
<常識>にはおさまならいお二人の思考と人生があって、
「ありたい」自分が「社会が求める」自分に重なってきたんだろう。
揺るがない自信のようなものが、坂根さんと影山さんから感じられた。

その坂根さんと影山さんと会場の参加者を眺めている田原さんのまなざしが、とてもやわらかかった。
長く付き合わせてもらっているが、
これまであまり見たことがない穏やかな表情だった。