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マツタケで思い知る「朝市リテラシー」

またまた神子田朝市にやってきた

釜石の友だち3人といっしょに、
神子田(みこだ)朝市を見に盛岡までいってきた。

神子田朝市は、月曜日だけが休みで、
火曜日から日曜日まで毎朝4時から8時ごろまでオープンしている、
日本中朝市多しといえども、年間300日以上開催される朝市は超珍しい。

8月に訪れたときにえらく気に入って、
話をしたら「じゃあ行きましょう!」
ということになって、今回4人で朝市探検にいくことになった。

朝5時。
4人でぶらぶら、あっち引っかかりこっち引っかかりしながら、
陸上の400メートルトラックの内側よりも小さな市場を歩いていた。

とりあえず、コーヒーを飲もう。
ってことで、コーヒーを飲みながら歩く。

マドカ珈琲店

とりあえず、一周目は買わずに値段を見よう。
ってことで、お店の人とちょこっとずつお話ををしながら、
「ぐるっと周ってきます!」

似たような品を売ってる店が多そうだから、
値段を見比べて、賢く買おう、と。

その結果……

こんなに買ってしまった

2周目から3周目にかけて、

もちろん4人でだけど、こんなに買っちゃった

100円以下:ピーマン
100〜200円:なす、ミニトマト、オクラ、ネギ、枝豆、おにぎり、草餅、大福、玉ねぎ
200〜500円:りんご、きのこ、さつまいも、フルーツサンドイッチ、シュークリーム、ライ麦パン
500円以上:マツタケ

途中から「そういえば、明後日(9/15)って焚き火の日だよね」ということに気が付き、
焚き火で焼く食材を買おう、
ということになり、
こんだけ買ったら焚き火(薪)じゃなくてBBQ(炭)だね、
ということになり、
メインディッシュはマツタケ、
ということになり、
割り勘にすれば一人○○円だからいいかも〜、
ということになり、
だったらもう一周してどこの店から買うか決めよう、
またざ〜っと一周してお店の人と会話をし、
これとあれの値段の違いはなにか、とか教えを請い、
値段と質(っぽいの)をおさらい。

小腹がすいたから朝ごはん食べながらどれ買うか協議、
ってことで、
ひっつみ(すいとん)、ラーメン、おにぎりとそれぞれ食べながら、
8店舗ぐらいあったマツタケからひとつを選ぶ。

18cmと15cmの2本セットで4,500円

大満足の買い物だった。

ところが、落とし穴が

「マツタケって、要するに重さなのね」
ということで腑に落ちる。
ほか、4周5周すればどんなものがどんな価格で売られているか、
お店の人たちはどんな優しい人たちなのか、
いっぱしに朝市に精通したような気になって、
4人とも大満足で朝市をあとにしようとした。

ら。
出口をでたところにもう一店舗。
きのこ専門、というか、クマの胆汁も売ってる、
軽トラには不似合いな、札束が入ってそうな トランクをあえて見せるように助手席に置いてドアを開けている、いかにもヤマ関係って様子のお店に、
なんと!
10cmちょっとのマツタケ5本で5000円!

「さらに、一本足すよ」

とお店の親父さんはいう。

えええええ!
5本のマツタケが入ったパックを持ち上げると、
ずっしり重い。
さっき買った2本セットよりも、明らかに重い。
しかも、
「さらに、一本足すよ」
なのか!

2本セットを返品できるわけもなく、
ああ、こんなことがあるのか、さんざん比較検討したのに、
市場の場外にこんな結末が待っていたとは。

朝市にもリテラシーが

意気揚々、威風堂々だったのが、とぼとぼ歩きになった。
もしかして、わたしらが買ったもの、
けっこうバッタモンじゃなかったのか。
観光客あつかいされて(実際に観光客だった)……。

疑念が浮かんでは、
「いやいや、岩手の人たちに悪い人はいない……」
とか打ち消しながら、
誰かがつぶやいた、

「わたしたち、もっと朝市リテラシーを上げないといけないですね」

朝市リテラシー!
まさに、目利き理解度先読みの力、違いのわかる能力=リテラシー。
朝市は奥深い。
しかも年間300日以上オープンしている神子田朝市の、
おばあとおじいはプロ中のプロだ。

朝市リテラシーを鍛えるために、
また近いうちに神子田朝市に行かないといけない、
と決心する4人であった。