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想定外の大ピンチの切り抜け方

大ピンチだ!

「それはちょうどよかった」

心理的安全性の中に、「心理的柔軟性」というのがある。
予期しないことが起こっても、それに対して柔軟に対応しよう、
ということ。
そのとき、「それはちょうどよかった」とひと言いう
ポジティブに捉える、ポジティブに意味付けして、
困難に立ち向かう。

界隈では「それちょ」といって、ちょっとしたブーム。

昨日、「それちょ」の実例を体験した。

リーダーシップ・チャレンジ(社会人の大隈塾)のある企業。
営業活動に伺った。
「来年度もよろしくお願いします」と。

訪問し、受付を通って会議室に入る。
担当の方が入室して、ご挨拶をしたら、
「昨日送っていただいた資料ですが……」
ファイルが開けられない、と。

えええええ! 大ピンチ!

その会議室には、投影するプロジェクターもスクリーンも、モニターもなかった。

おおおおおおお! さらに大ピンチ!

魔法の座り方

そのとき。
「むらさんのパソコンで見てもらったらいいじゃないですか」
同席してくれた、大隈塾OBのレンが助け舟。
わたしは、わりと大きめのMacBook Proを持参してきていた。

「どうせなら、テーブルの端っこをつかってはどうですか?」
レンはさらにそう勧める。

テーブルの端っこを使う、ということは、
相手と90度の角度で座ることになる。

これは「心を開く、親密な座り方」、
別名「徹子の部屋スタイル」である。

90度に座ると、お互いにリラックスできて気持ちよくおしゃべりすることができる。
テレビの長寿番組「徹子の部屋」では、
黒柳徹子とゲストがこうしたスタイルで話をしている。

逆に、正面(180度)に座ると「敵対する座り方」。
丁々発止になることもある。

レンは「それちょ」とはいわなかったが、
90度で座ることは、大隈塾のコンテンツ「グローバル・コミュニケーション」で実習した。
まさにそれを、「それちょ」とからめてセッティングしてくれたことになった。

その日の営業は、ちょっと難しめのそれだった。
閉じかけた相手の心を、あたたかく開いていくことがゴールだった。

成功したかどうか、結果はまだわからない。
だけど、にこやかにお話できたし、
宿題もいただけた。

なので、帰り道の足は軽かった。

カンペキな「それちょ」だった。