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得意技の罠/コンピテンシー・トラップ

大人にとってもっとも重要な学習は、自分の「ものの見方(パースペクティブ)」が変化することである

『パラドックス思考』p77

成人教育学のジャック・メジローの言葉。
毎朝の黙読会で本を読んでいて、
最近イチでぐさりと刺さった。

自分の「ものの見方」を変えること。

長年会社勤めしていると、
仕事で身につけたスキルとかマネジメントの仕方とか、
ものの考え方、常識のようなものは、なかなか変えられない。

というか、変える必要がないと思い込んでしまう。
常識がズレているとも気がついていない。

リーダーシップ研修を20年やっていると、
そうしたことはよくわかる。

ミドル以上になっても、学習をしないことはない。
学習をするとしても、いままでの自分の経験、得意技を補強すること、
得意技をブラッシュアップすることに時間をかける。

しかし、得意技、成功体験に固執するあまり、
新しいチャレンジをしなくなる。

そうすると成長が止まり、
得意技が通用しなくなる。

それを、
「得意技の罠」
「コンピテンシー・トラップ」

という。(『パラドックス思考』p91)

自分のスキル、マネジメントの仕方を磨く知識を入れていくもの大事だが、
そればっかりやっらた得意技の罠にかかる。
得意技の罠、トラップにかからないためには、
自分の「ものの見方」も同時に変えていかなければならない。


『パラドックス思考』 安斎勇樹、舘野泰一 ダイヤモンド社 2023年