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ポジショニングとバウンダリー

今日はキャリコン仲間の経験に学んだ話から。

オープンチャットで相談室

先週参加したキャリコンの勉強会にて
福岡でキャリコンされている方とつながった。
彼女はかなりのツワモノで、
かつてLINEのオープンチャットで無料の相談室を開設し、
およそ2年間も続けていたという。
(正確には2名体制で)

そのオープンチャットの記録はnoteでも読めるのだけど、
生々しい話が記されていて
相談者に対して厳しいこともばちっと言っている。

なぜ2年間も相談を続けられたのか?

毎朝LINEを開くと相談ごとが溜まっている。
名前もバックグラウンドも知らない人から24時間365日
かまわず寄せられるネガティブな感情の波に
なぜメンタルが落ちることもなく続けられたのか。

彼女いわくそれができたのが
「ポジショニングを明確にしていたからから」だそうだ。

彼女たちカウンセラーが相談者に常に問うのは
「あなたはどうしたいのか。」

つまり常に焦点を目の前のひとに当てるということ。
これはきっとカウンセラーという職であれば
誰しも無意識にやっていることだろう。

人間関係構築のスキルとしてのバウンダリー

「あなたは私ではない」と線を引くこと。
これが「バウンダリー」という概念だ。

家族や友人、同僚などに相談を受けたとき。
また、相談とまではいかないけれど
「かまってほしい」ような言動をされたとき。

相手の話に耳を傾けた後(←これが大事)
魔法の言葉で尋ねてみよう。

「あなたはどうしたいの?」

冷たいと思われるかもしれない。
でも彼らはあなたと別れた後、ひとりの時間に
おそらくこの言葉を何度も反芻する。

ベストセラー「嫌われる勇気」でも書かれているように
持続的な人間関係をつくっていくために大事なことは
"自分の課題と相手の課題を分離する"こと。

「共感的」に受け止めるけれど
自分の感覚と相手のそれとは絶対に重なることはないのだ。
だから、言葉を返すときは相手と自分を意識的に分離する。

あくまで自分は
「あなたの友人」「あなたの親」「あなたの同僚」
であるというポジショニングを明確にすることで
相手と自分の間にボーダーを引く。
それが自立的な人間関係構築に効いてくるのだ。

親子で育むバウンダリー

私が「バウンダリー」という概念を知ったのはこの本だった。

確かにこの考え方は子どもの(親も)自律心を養ううえでとても有効で、
子どもがぐずぐずしたときには
「今あなたはどうしたいの?」ときいている。

親として子どもを誘導したくなる場面はある。
しかしそこで思考をコントロールしてしまうと、
自分で考える習慣が奪われる。

その結果、相手の言動にいちいち振り回されたり
依存する関係になってしまうのだ。

「あなたは今どうしたい?」
この問をぜひ試してみてほしい。

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