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最近の円安危機煽りについて

直近、円安ドル高で様々なメディア記事を目にします。そしてこれは前にも書きましたが、国際金融のトリレンマで、為替をコントロールすることはできないのです。

<国際金融のトリレンマ:Impossible Trinity>
① 資本自由化(資本取引の自由)
② 固定相場制(為替の安定<硬直化>)
③ 独立した金融政策(金融政策の自由)
国際金融のトリレンマとは、上記3つの政策は同時に実現する事が出来ず
同時に2つしか実現できない。

今正に日本は①と③を実行しているのです、そしてそもそも為替はマーケットが決めるもの。そこを国がコントロールするという事は固定相場に戻る事を意味します。

為替は国毎の金利差、そして国は適度なインフレを実現する事を目指します。それを実行する事が主要命題です。
なので円安だからと言って騒ぐ事は必要なく、円安だったら円安のための経済施策、行動をする、以上になります。

上記日経の記事も拝見しました。

「26日のニューヨーク外国為替市場で円は1ドル=158円台前半まで下落した。1990年5月以来、34年ぶりの安値をつけた。日本の財務省は円買い・ドル売りの為替介入をちらつかせるものの、現在の円安・ドル高は米国の高い経済成長率、高インフレ、高金利という「3高」が根底にあり、日本の当局が打てる手は限られているとの見方も強い。」

日経新聞

経済紙なら経済紙らしく、もう少しまともに記載してもらいたいと思いました。基本、インフレ率が高いのであって、高金利・経済成長率等はここから派生しているものです。。。
このような記事を多くの国民が見て、間違った認識を持つ事が本当に不便でなりません。。。

そして今の米国のインフレ率は収まる気配を見せません。懸念材料の一つです。ではこのインフレ率を抑える為にすべき事、それは金利を上げる、そして緊縮財政(増税等)する。マクロ経済の教科書通りでいけばです。

円安環境危機で日本経済は終わるのか?
いやいや、世界で勝負している企業(TOYOTA、SONY、Panasonic等)は円安効果でウハウハではないでしょうか?

ジャパンアズナンバーワンだった1970年ごろ、1ドル=360円の時代でした。日本は今よりももっと激しい円安を凌ぎ、生きてきました。
そして経済は隆盛を極めていました。

為替はマーケットが決める。となれば、我々はそのマーケットの中で思考し、流れを踏まえ、行動するしか方法がないのではないでしょうか?

正にピポットです。
円安環境危機を煽るのではなく、円安を味方につける。そして日本は今までもそのようにして強くなっていきました。そして今の円安を経験したのち、将来的には為替が円(130円前後)になるのかなと。

今の日本には期待しかありません。
(もちろん政府・日銀・官僚が下手な事をしなければというポイントはありますが)

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