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【20日目】モトはココロの「エネルギー」(カンジョウのトリセツ)

◆ココロにも『エネルギー源』がある!?

 では初級編の最後に『ココロのエネルギー』という話をします。

 ココロにも「エネルギー」のようなものがあると感じたことはありませんか? 日常でも「気力」だとか「やる気」だとか、そういう肉体的なものではない「ココロのチカラ」のようなものの『存在』を意識したことは、誰にでもあるのではないかと思います。

 これって……何なんでしょうね? なぜそんな考え方があるのでしょうか?

 考えてみたら、人間の活動に必要なのは「肉体のエネルギー」だけなんですよね。具体的には、細胞内に存在する「ミトコンドリア」というすごく小さな器官が、ATPという物質を使って熱を生み出し、それをエネルギー源として僕たちは活動しているんです。

 ですからこのATPがちゃんとあれば(つまり食事をきちんと取れていたら)、僕たちは何不自由なく毎日ガツガツ動けるはずなんです。

 でも……現実にはやっぱり、さっき書いたような「気力」「ココロのチカラ」が必要ですよね? これは一体何なんでしょうか。

◆モトこそが『ココロのエネルギー源』だ

 ズバリ! こういった「気力」「やる気」にあたるものがモトなのではないかと僕は考えています。

 ほら、ココロは「モトでできている」んでしたよね。そしてココロにとっていちばん重要なのは「モトの量」でした。ココロがモトをたくさん持っているとき、僕たちは喜びや安心を感じますし、そういうときでないと他の人への思いやりや気遣いもなかなかできません。

 逆に考えてみると、この本で今まで見てきたような「ネガティブ」な感情……たとえば

・怒り
・恐怖
・寂しさ
・心配

こういった気持ちにココロが支配されているときは、何か新しいことにチャレンジしたり、他の人と楽しい時間を過ごしたりといった「気力」がなかなか出ないものです。

 つまりです、最初に書いたような『ココロのエネルギー』といったものは、結局は

ココロがモトをたくさん持っているかどうか

がカギになっているわけです。だからこそ『モトはココロのエネルギー源』と言ってしまっていいのではないかと思うわけです。

◆幸せな人生と「モトの量」

 この本でも、前の「入門編」でも、何度も何度も書いてきましたが、僕たちが幸せな日々を送るために必要なのは

モトの量

というこの一点だけなんです。

 もちろん、そのための方法は百も千もありますよ

 たとえばお金。お金が足りないとネガティブな気持ちになりがちです。つまり、モトが減りやすくなります。だから、お金もある程度必要ですよね。

 ほかにも、恋人や家族といった、安心できる人間関係。この本で見てきたように、一人で過ごすと「寂しさ」がつのってくるものなんです(モトによるメカニズムがあるんでしたね)。だから、ココロがツライときに話を聞いてくれる(モトを分けてくれる)相手を上手に確保しておくことも、幸せに生きるためには重要です。

 こういうお金や恋愛・家族愛といったもののパターンは本当に「十人十色」で、ひとりひとりシチュエーションが異なりますので、その場その場で「どう振る舞う」のが正解なのかも人それぞれなはずです。

 ですが……その「裏」には、僕がここまで書いてきたような

【モトのやりとり】という「メカニズム」

が存在していたわけです。このことを「知っているかどうか」で、さきほどの例のような「十人十色の正解」が『導きやすく』なるはずです。

 お金がないときは、すでに持っている人から集めてこないといけませんよね。その時も「強引に奪う」のではなく、お金を持っている相手との「モトのやり取り」を意識してみる。

 愛情に飢えているときも、だれかにモトを分けてもらわないといけないですよね。その時も「強引に奪う」のではなく、モトを持っている相手との「モトのやり取り」を意識してみる。

 そうすることで「自分のモトを増やしつつも、相手のモトも増やせるように振る舞う」にはどうしたらいいのか? という考えが出てくるはずです。結局、幸せに生きる「正解」に一番近いのはこういう考え方ではないかと思うのです。

◆『モトあつめ』をしましょう!!

 16日目にも書きましたが、僕たちが他の人にモトを分け与えて、幸せな気持ちになってほしいと思っているなら、まず自分がちゃんと持っていないとダメなんです。なぜなら

ココロには「モトの個数」という【量】がある

からでしたね。自分が持っていないモトは、与えられません。そしてモトが足りないと「ココロのチカラ」が足りなくて、ちゃんと生活するのもしんどいはずです。

 僕たちはまず「自分のモトあつめ」をきちんとして、そして「ココロのチカラ」を充実させて、まずは自分自身が「幸せな生き方」を見つけないといけない、ということです。そうすると、必然的に周囲の人も幸せなモトの増やし方に気づき始め、一緒に『二番目のモトあつめ』(みんなで増やすモトあつめ)をやってくれる「仲間」が増えていくはずです。

 だから、結論としては

『モトあつめ』をしましょう!!

という一言に集約されます。モトはココロとココロがやり取りするために使われる、ココロのエネルギー源です。自分のモトをしっかり集めて、人のモトあつめも助けてあげて、みんなで楽しく幸せな

『モトあつめ』をしましょう!!

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日南本倶生(みゅんひはうぜん)
「ニンゲンのトリセツ」著者、リリジャス・クリエイター。京都でちまちま生きているぶよんぶよんのオジサンです。新作の原稿を転載中、長編小説連載中。みんなの投げ銭まってるぜ!(笑)