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ササニシキというお米

自給で米づくりをはじめてから、ずっとササニシキを作っている。

以前は、東のササニシキ、西のコシヒカリと呼ばれたほど、一世を風靡したお米であった。平成5年の大冷害でササニシキの収穫が減少、翌年以降は冷害に強い品種のひとめぼれに作付けが移行していった。今では、希少な部類に入るお米だろう。

冷害には比較的弱いが、病気にはつよく、無除草剤・無農薬での栽培にはすごく適している。また、米づくりの指導をいただいたYさんもずっと、ササニシキを作っていた。米づくりをするにあたり、話を伺った農家さんもササニシキを作っている方だった。


ササニシキはあっさり、さっぱりした味わいである。正直最初は少し物足りなかったが、今ではすっかりハマっている。もちろん自分で作った米なので、特に格別なのだが、、ササニシキを選択してほんとうに良かった。


米の食味を決めるもの

うるち米ともち米がある。うるち米は半透明であり、主食のご飯である。もち米は乳白色で丸みがあり、餅やお赤飯、おこわとして使われる。

米の成分の多くはデンプンだが、デンプンはアミロースとアミロペクチンという2種類の構造がある。

もち米はアミロペクチン100%であり、もちもち甘く粘りがある。

うるち米はアミロース15%〜35%、アミロペクチンが65%〜85%である。品種により、比率が異なる。

現在のうるち米の人気の主流は、もち米比率(アミロペクチン)の多い米である。つまり、もちもち甘く粘りがある食味が好まれる。

最初物足りなさを感じたのは、これであった。ササニシキはアミロース含有量が比較的高めであり、もち米比率(アミロペクチン含有量)が低めである。このため、粘りが少なく、あっさりした食味である。


アミロース含有量

ササンニシキ約20%・コシヒカリ約15%・ミルキークィーン約10% 、また約24%以上のお米は高アミロース米と呼ばれる。

アミロースが多いと、GI値(血糖値の上昇率)が低く、血糖値の上昇が穏やかで、結果体への負担が少なくやさしいのである。

アミロースについて調べてみて、納得であった。多く食べても、もたれがなく、ジワーッと消化されている感じである。食べつづけて十分に実感がある。


米アレルギーにも効果?

米アレルギーのタイプ、つまりアレルギーの原因物質であるアレルゲンが何かによるが、タイプによっては効果があるかもしれない。

あくまでタイプによる。農薬などに含まれる化学物質がアレルゲンの場合は、無農薬のお米に変えただけでササニシキに限らず効果があるだろう。

特定のでんぷん質がアレルゲンの場合には、ササニシキをはじめアミロースを多めに含んでいるお米がアレルギーを起こしにくいことが分かっている。

もちろん個人差や、アレルゲンが複数あるなどの要因もあるので、ひとつの参考情報である。



ササニシキ万歳

あっさりさっぱりしてるので、どんなおかずにも合い、おかずの味も引きたつ。ご飯がモリモリすすむ。しかも食後になってズンとこない、体に優しいお米。

今ではすっかりぞっこんである。ササニシキ沼に、深く深くハマっている。

今なおササニシキをシャリに好んで使うお寿司やさんが多いのもうなずける。ネタの味を引きたて、引き出してくれる。

「お米好きは最終的にササニシキに行き着く」と言われる。

自給のお米をササニシキに選択してほんとうによかった。

ササニシキ万歳!


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