蒼の彼方のフォーリズム EXTRA2_感想

総評

満点の満足感。まさかここまで、期待以上の良いものを出してくれるとは。待った甲斐があった。EXTRA2はみさきがメインでありながら、予想外の部分での物語の掘り下げがかなりの量あったため、あおかな本編が好きならやって後悔はないと断言できる。

また、「FILMIC NOVEL」の名に偽りはなかったことも重要だろう。
公式サイトによると「FILMIC NOVEL」のコンセプトは以下の通り。

長さよりもクオリティ・多彩なCGによる演出を重視
ダイナミック・フィルミックな構図
ストーリー・ビジュアル・音楽を融合させた映画的作品

https://filmicnovel.com/

結果として、これらは完全に達成されていたように思う。「長さよりクオリティや演出を重視」と言っている割には十分長かったように思うので、気合の入りようもうかがえる。今後出る予定のあおかなIFも期待できそうだ。

以下、ネタバレ注意

FC描写について

一本にこれでもかと言うくらいFCの試合が詰め込まれていた。しかも、本編ですでにだいぶ完成度の高かった試合描写は、ここにきて更にレベルアップしている。二次元の(ほぼ)静止画と文章で三次元的な試合展開が容易に思い描けてしまうのは流石と言うほかないし、試合中のCGが増えたことで選手の表情などから臨場感や迫力も増している。また、ただでさえアツい展開の中に音楽を上乗せされると更に気分が高揚し、リアルに手に汗握るスポーツの試合を観戦している気分になってくる。試合のクライマックスで「無限軌道」とか「蒼の彼方へ」にボーカル乗せてくるのはズルだし、楽曲も全体的に強い。見ていると、自分も空を飛びたくてうずうずしてしまった。いつかできる時代が来るといいなあ……!

全体的なストーリーについて

必死になって一つ壁を乗り越えても、生きていくうちにまた壁にぶつかることもある。それでも、もう一度乗り越えて生きていけると示してくれた。だからみさきと晶也の未来は大丈夫だって信じられた。大団円。

本編の明日香√ラストで、FCはバランサーからの解放によって新たなステージを迎えていた一方、本編みさき√ではあまり革新的なものは明示されなかった。しかしEXTRA2においては、ポジションの重要性が広まった結果、いかに自分に有利な有利な位置取りをするかの戦略性の高まりという形でFCの発展が示されていた。ちょうど明日香とみさきで対になる形で良いと思うし、夏の大会時点では感覚に頼り切りだったみさきがどんどん考えながら試合に臨めるようになっていく姿は感慨深いものがある。

ストーリーの細かい部分について

アツい展開の目白押しすぎる。序盤の佐藤院・繭戦で溜めたフラストレーションを一気に解放するかのような終盤の激闘三連戦。(想像とはいえ)夢にまで見たみさきvs晶也。見たかった対戦カードの大盤振る舞いすぎて明日死ぬんじゃないかと不安になってしまった。

本編でもいいキャラしてたけどついに対戦することはなかった部長と真藤さんがめちゃくちゃ掘り下げられてたり、逆に本編であまり掘り下げられなかった白瀬さんやみなもちゃん、四島水産姉妹にしっかり触れていたり、まさしく番外編って感じで楽しかった。みなもちゃんに関してはIFへの布石って面もあるんだろうな〜と思っていたけど、白瀬さんとコンビを組むことでライバルとして十分以上の迫力を出しており、めちゃくちゃ好きになれた。IFも楽しみ。

まあなんだかんだ言っても一番嬉しかったのは現在・未来の晶也が飛んでるCGがあったことだけどね。これを見るためだけにやっても十分元が取れる。


冒頭にも書いたが、満点の満足感だ。いまだに興奮で気持ちがふわふわしている。落ち着いた頃に再プレイして、もっと深く物語を感じたい。




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