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英語力ゼロから現地校へ~ロンドン駐在記 #9 『4歳のなみだ』

初めてのサマーホリデーも終わり、さあ、新学期がはじまりました。
ピヨコは早くもYear3に進級です。

それから一週間後、ついにピヨ君もschoolが始まりました。
そのがんばった二週間の話。
まずは、その前日の話から。

🔴「ねえ、泣いてもいいの?」🔴

夏の間ずーっと意識していたこの日がいよいよ来るのです。覚悟は決めているようだけども、不安もたくさんあって(そりゃそうです)。
ピヨコやママにたびたび確認してきます。

「ママはごはん食べたら迎えに来てくれるの?(真剣な表情)」(1時間で帰ってきまーす)
「ねえピヨコ~、お迎えを待って並んでいるときは、(ママが迎えにきたら)指をこうやって挙げるの?(人差し指を1本たててさらに真剣な表情)
この子はとっても心配症だったんだと、新たな性格がちょんと顔を出してきました💦日本では母子分離で泣いたことが一度もなかった、、、けど明日はどうなるだろう。

夜になって、ベッドに入ったかと思ったら、また起きてきた。

「ねえ、あの(教室にある)パソコン、二つしかなかったけどできるの? 使われてたらどうするの?」

「お友達と順番で遊んだらいいんだよ。ピヨ君も使えるときは少し遊んでから交代していいんだよ。友達がきたからってすぐに変わらなくてもいいの」

不安で眠れないんだね。

その後だっこしてあげたら、

「ねえ、泣いてもいいの?」って。。。

「いいんだよ、悲しくなったら泣いていいんだよ。お友達も泣いてる子たくさんいると思うよ」
「今日はママと一緒にベッドで寝ようか?」と聞いたら安心したらしく自分のベッドに戻りいつものように一人で寝てしまいました。
がんばれ、ピヨ君!
大丈夫、明日はすぐにお迎えにいくからね。

🔴そしてやってきた登校日🔴

午前中は家でいつも通りにのんびりとテレビをみたりして過ごしています。そんなに緊張している様子もなし(ホッ)。
お昼は軽食を食べ、時間が近づいてきたらユニフォームに着替えて、写真をパチパチっと数枚撮り、とにかく特別な雰囲気を出さないように気をつけながら、いたっていつも通りに接します。

そして学校に行く道中は(家から徒歩2,3分…)、
うん、大丈夫そう。楽しそうに歩いている。ぶかぶかの制服に大きなバッグを斜めがけして。

登校初日。楽しそうに見えましたが、、、

学校に着く。すぐに教室には入らず、まずは教室前のホールで親子一緒に担任の先生達から今日の一時間半の流れについての説明を聞きました。ピヨ君はこの時もわりと落ち着いています。

それが、教室で親と別れる時間になると、

一変。

急にママにしがみついて泣いて離れなくなったのです。
日本で初めて一時保育に預けたときも、幼稚園の初日も、小さなお友達たちはピーピー泣いていたけれどピヨ君は泣かなかったのに。

ママの体に腕をまきつけて必死に離れることを拒む息子。

他の子達はどんどん教室に入っていく。その中で、泣いている子は、
息子以外にもう一人いました。アラブ系の小柄な男の子で、ピヨ君と背格好が同じぐらい。同じように早生まれかな。

泣きじゃくる子供たちの様子をしばらくみていた優しそうなお姉さんのような先生が、「一緒にどうぞ」と言ってくれたので、私とその男の子のお母さんも、教室に入ることになったのでした。

さて教室の中は~?
そこは素朴ながらも、楽しい遊びがたくさん隠れていそう!なワクワクする世界が広がっていました。 
ピヨコのクラスルームとは少し違います。
おもちゃコーナー、塗り絵コーナー、絵本コーナー、パソコンコーナー! 狭すぎず広すぎずの快適な温かい雰囲気で、壁に飾ってあるものもカラフルだし、とっても楽しそう。
今日はみんな自由に好きなことをして遊ぶ日でした。慣らし保育です。

ピヨ君もだんだん慣れてきたようで、先生に誘われて一緒に塗り絵をはじめました。あの泣いていた男の子も一緒にね。

さて、クラスの子供たち。一見したところ多国籍です。人種、宗教もさまざまなように思われます。子供たちは、みーんな小さくてどの子もとってもかわいい♡

しばらく教室で様子をみていたけれど、大丈夫そうなので折をみて教室から出ました。その後に迎えにいくと「泣かなかったよー」だって。「お友達もできた!」って。お友達はさっきの男の子。二人、よくがんばりました💮

帰宅後はハイテンションのピヨ君。夕方のローズマリー先生の英語レッスンにも初めて最初から参加したのでした。その様子にローズマリーとママはお互いに目配せのウインク。
男子はわかりやすい。やるきスイッチが入ったようです。
そして、夕飯の途中でZZZZZZZZ、長い一日を終えました。

🔴school スタートからの一週間🔴

3日目。今朝もママと離れるときは泣いています。先生に引きずられて連れていかれました。「きっと数分で泣き止むわ」って先生が言っていたけどその通りだったみたいです。
帰ったら色々話してくれます。
「トマトをスナックタイムに食べたよ。ナシ(Pear=洋ナシです)はもらえなかった(昨日「いらない」っていったからね)

「今日Exactly!って使ってたよ。すばらしいっていうのでは使ってなかった」
「何のときに使ってた?」
「あのねえ (少し考えてから)。。そのちょうし! ってときに使ってたよ」

おーすばらしい!!なるほど。

朝はいつもギリギリ。学校が近くてよかった。

school 4日目。
ピヨコも最近school行きたくない病。今朝も「学校いきたくなーい」、帰ってきても「楽しくなかったー」って。
夕方からはピヨコは喉が痛くて鼻水。のどはマヌカハニーなめて治ったけどお鼻出てる、疲れがでてきたかな。
ピヨ君は今日は学校から楽しく帰ってきました。
夜は、パパがムール貝のワイン蒸しを作ってくれました。子供たちも大好きです。

そしてピヨ君はスクールに通って初めての週末を迎えます。
夜寝るときに二人で話しました。
「ママ、明日は(教室の)中まできてね」
「明日はお休み、その次の日もお休みだよ」
「その次の日はぜったいママもずっといっしょにいてね」
「…わかった、いっしょにいるね…」
「ママ、ぜったい忘れないでね」
「ピヨ君、でも今は泣かないで楽しくすごしているでしょ?」
「泣かないときもあるけど、泣きたいときもあるよ」だって、…切ない。


ピヨ君、レセプションクラスのことを「レペプション」っていうのかわいい。今日は思い出すたびに
「あしたはママずっと学校にいてね」
「わすれないでね、給食の時はママはごはんをお家からもってきたのを一緒に食べてね」
アハハ。
不安でいっぱい…なのよね。どうなるかな。

🔴school に通い始めて2週間目🔴

そして月曜日。朝ピヨ君、泣いてschoolに行く。
「ママ、ずっと教室にいてね、お昼も一緒にいてね」って。
結局スクールランチはlittle eatingでほとんど泣いてたそう。ランチのお世話をしてくれるヒジャブをつけたスクールレディがそう話してくれました。
しんぱーい。でも家に帰ったらげんきー。
ピヨコも学校で頭が痛かったそうです。。

スクール6日目
ピヨ君、朝からschoolに行きたくないと全然準備しない。どうなるか不安だったけどママは今日は用事があったのでパパにドロップオフもお迎えもお任せする。

どうだったかなーと思いながら家に帰ると、
「ぜんぶ食べたよ! Good boy, well done!! って言われた!」
「ともだち5人できた」

やったねー。でもローズマリーの授業には参加せず。

スクール9日目。
ピヨコは、朝からインターネットで算数のworkをしている。
ピヨ君は相変わらず行きたくないからだと思うけど、なかなかユニフォームに着替えないので、結局パパとママとで手分けして子二人をschoolに連れていくことに。
ピヨ君は毎朝ぎりぎり。そして教室に入る直前でいつも少し泣くのです。教室に着いたら泣いていないようだけど。

現在のところ、4歳のピヨ君が学校に通って覚えた単語(耳でね!)は、Dinosaur, good boy, well done, September, snake, high five (ハイタッチすること)です。


ピヨコ、初assemblyで”this is me”を歌ってくれた。みんな結構緊張していたね、ピヨコは全然平気な様子。楽しそう。家で何回も練習したよね。洋楽が歌えるようになるなんてすごいです!

ピヨコのクラスの歌の発表会

そして14日目
ピヨ君、もう朝は「行きたくなーい」なんていうことはゼロ。ママにもバイバーイも言わず振り返らず、トコトコと教室に入っていくよ。

以上、登校して2週間の記録でした。
適応力、順応性のスピードは人それぞれ、子供それぞれだと思うけれど、二週間でこうやって慣れるものなのですね
こうして、我が家の子供たちは二人ともひとまずは、新しい学校生活のスタートを順調に切ることができたのです(#10に続く)




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