そっぽを向かれる

2021.01.18

最近は、真冬の寒さになったり、春のような日差しになったりで、

全くもって落ち着かない天候が続いていますね。

天気の方はなるようになってるだけかもしれないので、

落ち着かない、というのは人間の勝手な言い分なんでしょうが・・・

それはともかく、

こういう時にとっても困るのが毎日着る服です。

今日は何を着たらちょうどいい塩梅になるんだろう？？？

と苦悩し、せっかく選んだ服と、その日の気温が全然噛み合っていなかった時に、

その日が全部、灰色になった気分になってしまいます。

服にこんな感想を持つのはとんとおかしいのかもしれませんが、

私はいつも、自分が着る服そのものと相談するような気になって、

「うん、じゃあ今日はこの子と一緒に過ごそう」と思って選んだりします。

ところが時々、天候の良し悪しとは全く関係なく、

選んだ服に完全にそっぽを向かれてしまう時があります。

それはどういう時かというと、

私自身が完全にその服を長らく、本当に長らく放置していた時に

そういうことは起こってしまいます。

先週のこと、京都へ出かける用事があって、

もう２年ぐらい履いていないブーツに足を入れた時のこと、

明らかにブーツが自分を拒否しているのを感じました。

なんとなく、足が重い。

前に履いた時には、ぴったり撫で付けるように自分の足についてきてくれていたのに、なんとなく、痛い・・・

ああ、やっぱり・・・もう２年もこの子をほったらかしにしていたんだもんなあ。

思えば、この子は11年前のイタリア留学時にも、

5年前のアッシジでの調査の時にも、

凍えるほどに寒かった

イタリアの冬から私の身を守ってくれたのに。

喉元過ぎればなんとやら・・・

でクローゼットの奥に仕舞い込んだままだったからな〜・・・

モノというものは不思議なもので、

「無生物なんだし、

人間や動物や植物ほどコミュニケーションしなくても大丈夫でしょ。」

と思い込んでいると、

時々こういうしっぺ返しを受ける時があります。

それは服だけじゃなくて、

糸でも、針でも、タロットカードでも、

全部同じのような気がします。

ああ、でも、タロットの場合は特に、

ものすごく意地悪なことを言ってきたりもします。

（私だけなのだろうか？）

「すんません。すんません。明日からまた他のカードには見向きもせずに、

毎日あなたを引きます。」

と言ったとて、

「許さん。」

「許さぬ。」

「許さぬっっっ！！」

みたいなすごいカードが立て続けに出る時もあるので、

できるだけ色々なカードを毎日触ろうと思ってはいるのですが、

これがまたきちんと心がけていないとけっこう同じ子とおしゃべりしちゃったりもします。

モノとの関係も一日にしてならずなんだなあ〜・・・

心機一転！

そっぽを向かれたあのブーツとも、

これから末永いお付き合いをしていきたい！

よし、近々あのブーツを履いてどこかにお出かけしよう！

と一瞬思いましたが、でも、このコロナ禍。

家の中で？？ブーツを履いて過ごしてみようかな・・・？

と今考え中です。