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1/14「余白を設けて、お客さんの発信力を。」(16日目)

■概要。 

「カバー曲企画を例に、国内戦と海外戦の仕掛け方を示すお話。」

※この記事は、2020年01月14日にオンラインサロン「西野亮廣エンタメ研究所」に投稿された過去記事に追記、再掲載されたものです。中崎雄心なりの「サロン記事のしるし書店」としてお楽しみ下さい。  

 ※太字と網掛けが「中崎のしるし」(感想)です。 

■本日の提供枠。 

この記事は、「とうとうFacebookのプロフィール背景も「過去ログ屋」にしました。by中崎雄心」の提供でお送り致します。 

※この記事の”広告枠の差し替え”はこちらで承ります! 

■以下、本文。 

1月14日(火) ※1月16日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
年末の『天才万博』(毎日20杯ずつぐらいお酒を呑んだよ)の反動で、今は全くお酒が呑みたくないキングコング西野です。

さて。

今日は「次は、こんなことを仕掛けようと思ってるよ。…ていうか、この記事を書いた直後から、すぐに動き出すよ」という話をしたいと思います。

泣いても笑っても今年は映画プペルイヤーでして、このサロンでも、映画の広告戦略の話題が例年よりも多くなると思います。

そんな中、第1弾広告として仕掛けた『カバー曲企画』がバズって(連鎖をおこして)おります。

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昔から僕のことを応援してくださっている方ならご存知だとは思いますが、僕は「(SNSやYouTubeで)発信者が増えれば増えるほど、『極上のフリー素材』が世界を獲る確率が上がる」という考えでして、昔から僕の作品は「著作権」をナァナァにしています(フリー素材にしています)。

ちなみに2021/08/10時点で、世間は未だにテレビで「著作権フリーの是非」について問われるレベル。…いや辛ぇわ!?

映画のポスターデータを「フリー素材」にしたのもその為ですね。

今回の『カバー曲企画』をもう少し分解して読み解くと、つまるところ、「映画『えんとつ町のプペル』のカバー曲をYouTubeにアップしてくださった方は、映画『えんとつ町のプペル』の【株】を持っている」という状態と言えます。

映画がヒットすればするほど、自身のチャンネルに流れてくる人が増えて、自身の収益(お金だけではなく認知度アップ)にも繋がるので、映画『えんとつ町のプペル』を応援する理由になります。

今回、映画業界を覗いてみた時に、まず最初に目がいったのは、「地球上には、これだけ発信者が増えているのに、全然、発信者に【株】を持たせてないじゃん。勿体ない」でした。

これは、いろんなところで見られる「オジサン思想による取りこぼし」なのですが、自社製品の売り上げを総取りしようとするから、自社製品の宣伝をするのが自社の人間しかいなくて、結果、取り分がメチャクチャ小さくなっちゃっています。

東京オリンピックを積極的に宣伝する人間は、「東京オリンピックが盛り上がることで利益を得ることができる人間」で、一般人の僕らからすると、「知ったこっちゃねーよ」という気持ちがどこかにあります。
「一般人が宣伝したくなるような報酬の設計を頑張れよ!」と言いたいところですが、この時、『権利問題』の壁が立ちはだかったりします。

五輪、ホントに盛り上がらなかったな…選手や会場スタッフに皆さんの努力に、ちゃんと報いはあったのだろうか…
(ボランティアスタッフに、出勤時にユニフォームを着せるぐらいしかなかったような。それでも世間の自粛ムードも相まって、「着たくない」という意見も多かったそうな。)

たとえば、今回のように「映画の主題歌のカバー曲をYouTubeにアップしてくれたら、本人がシェアします!」というのも、音楽業界の偉いオジサン達は…

「いやいや、そんなのでカバー曲が出回ってしまったら、本人が楽曲リリースした時の需要が下がってしまうじゃないか(笑)。せめて、本人の楽曲リリースがあって、売り上げがある程度取れてから…カバー曲企画をやろう」

と言い出したりします。
なかなか古い体質です。

知名度が低いままマネタイズするより、大勢に知られてからマネタイズした方が結果が出る可能性も。絵本の無料公開みたいに。

今回、映画『えんとつ町のプペル』の主題歌を決める時の会議で、超大物アーティストさんに楽曲制作をお願いする話があがりましたが、僕がビックリするぐらい一瞬で却下しました。
「アーティストが抱えているファンの数」と「10000人の配信者の合計再生回数」を天秤にかけた時に、明らかに、後者の方が大きかったので、宣伝活動時の楽曲利用許可が西野亮廣の一存で決められる曲を主題歌にした方がいいと判断し、西野亮廣が作詞・作曲の『えんとつ町のプペル』を主題歌に選ばせていただきました。

あくまでも合理で判断。

おそらく主題歌は「ロザリーナ」が歌うことになると思うのですが(※所属事務所が広告戦略に口を挟んでくるのなら別のアーティストになる)、ここからの戦略としては、ロザリーナが歌う『えんとつ町のプペル』は、まだまだ発表せず、しばらく前面に押し出すのは西野が『天才万博』で歌った動画(※お客さんが勝手に撮ったやつ)です。

下手クソな西野の歌&画質の悪い動画を『素材』にして、「西野の動画よりもイイ動画を作る」という“余白”を残しておきます。
「ロザリーナ」が歌って、プロ中のプロが動画編集をしてしまうと、それに比べて歌が苦手な人&動画編集が苦手な人が、今回の企画に参加しなくなるので(※わざわざ見劣りしている自分を晒す人は少ない)。

これが『極上のフリー素材』ですね。
「質が高ければイイ」というわけではなく、時と場合によっては「質が低い方がイイ」こともあります。

今流行りの「切り抜き動画」もそうだね。(2021/08/11)
・ひろゆきさんもDaiGoさんも「長尺&ノンテロップ」で素材を提供しているから、加工しがいがある。
・逆に宮迫さんやオリラジ中田さんは「そもそもプロがガッツリ編集済み」なので、素人の参加余地がない。
・西野さんの場合、「必要な前提知識が多過ぎる」のがネックかも。

他方、同時進行で、海外展開もしていかなくちゃいけません。
海外では「キンコン西野の企画力」はアドバンテージにはならないので、シンプルに「憧れられる動画」「スゲー動画」を発信することが一番の広告だと思います。

実際、このハイクオリティな予告が流れたあたりで海外からの招待が続出したんだったかな?

そこで、日本では「カバー曲企画」を走らせつつ、映画『えんとつ町のプペル』の劇中歌を歌ってくれる「フォレストちゃん」を日本に呼んで、英語版の主題歌『Poupelle of Chimney Town』を歌ってもらって、これをYouTubeにアップしようと思います。

英語版の主題歌は、ソックリそのまま、オフブロードウェイミュージカル『Poupelle of Chimney Town 』の宣伝にも使えるので、コチラは公式でハイクオリティーのものを発信した方がいいでしょう。

「『えんとつ町のプペル』の英語版主題歌を作りたい」というクラウドファンディングを立ち上げようかと思っています。
リターンは、「レコーディングおよび撮影現場を観に来れる」等々。

フォレストさん?
コレはどうなったっけかな…?検索しても出てこなかったし、没案になったのかも。
結局は梶原さんと西野さんでPVを作ってた。

整理すると…

日本語版=たくさんの方が「カバー曲企画」に参加できるようにオフィシャル素材の質を下げておく。

英語版=憧れられるように(西野やプペルに興味がない外国人に見つかるように)オフィシャル素材の質を上げておく。

こんなところです。

2020年は日本中を巻き込みながら、同時に海外に仕掛けていきたいと思います。
何卒、宜しくお願い致します。

現場からは以上でーす。

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■私のしるし。(当時のコメント) 

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■今振り返ってみて。 

まさかの切り抜き動画で証明。

ようやく時代が追いついた感がある。

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