⑫翌日になってもAの書き込みはまだ続いていた。

「うさぎさんはとっても悲しい…」
 
Aは、周りの同情を集めるのも余念がない。このAの行動には「流石」という感想が出た。
 
Aの書き込みは続いている。
「第一線で活躍する作家と売ったこともない素人が同じ立ち位置、目線であるわけがない。重圧という渦に飲み込まれまいと必死にもがき、そして苦しみ、それでもなお、弱音を吐かず、強く、凛と、誰かの憧れでいられようと高みを目指す作家を愚弄するなど,将来、自分が目指す先を愚弄するのと同等。」
 
購入者として、改善して欲しいと希望を伝えただけの事が、Aにとって格好の標的材料となっていた。 
 
私は作家支援を受ける前から、布小物を制作販売している。
レジンアクセサリーとしては素人かもしれないが、制作し販売しているという点では素人ではない。
Aは、私が販売しているプラットホームを周囲に『言うな』と事前に指示をしていた。どのプラットホームを使用していようが、制作販売、つまり作家には変わりがない。
 
Aは周囲にアピールしたい理想の姿、つまり「コンサルタント」としての姿を強調したいのだ。
結局、Aはレベルの高いプラットホームで販売してる作家へのコンサルタントをしたいのだ。だから、Aの理想に叶わない部分は徹底的に隠すよう指示された。
 
例えば支援を受ける作家の「制作してきた過去の作品」、「販売経歴」や「作家としての年数」など。Aの支援を受けると一度決めると、経歴も努力もなかった事にされる努力が求められる。
Aの思い描く「理想のA」に近づけるために支援を受ける作家には過剰ともいえるAのシナリオに合わせる「努力」も求められる。
 
つまり、支援内容に関わらず、Aの求める「Aの理想像」を作り上げるために、「支援を受ける作家」または「Aに目を付けられた作家」は、AをAの理想に近づけるための「道具」や「駒」でしかない。
 
Aの書き込みは続く。
「憧れを強く抱くほど人は影響を受けやすいもの。色合いだったり、考え方だったり..でもそれは貴方ではなく、ただの真似事。砂のお城のような脆く崩れやすいものなんだ
。だからこそ、僕は慕ってきてくれる人を強く切り離す。他の誰かではなく、自分とういう世界で一人だけの存在と向き合って欲しい。」
 
この件は以前書いた、⑥「支援作家にパクリという支援者」を読んでいただければわかるが、Aは私をパクリ作家だと言い続けた。
しつこくうんざりするほど聞いた。
 
これに関して以前Aが言っていたことがある。
「人の成功した事柄を身近な人間がパクリ、それで成功して金もうけてるねん。身内やけど、俺が教えてと言っても教えてくれず、自分はしっかり金儲けしてるわけよ。そういうのが許せへんねん。だから俺はお金を取らないコンサルタントをしたいんや。」
 
一見、良識のあるような事を言っているように聞こえるが、これには裏がある。
Aは家族間で問題があり、家族の内で格差があるようだ。
Aはそれに対する劣等感を強く持っている様子を言葉の端々に感じた。その劣等感を昇華し、自分の理想像を作るために「作家支援」という表題を自分に課すのは構わない。
しかしながら、その劣等感を埋めるために、赤の他人を利用するのはいかがなものだろうか?
ましてや、ハンドメイド作家という、これから自立し生業としていこうとする人間を利用し、自分の理想どおりに事が運ばなければ、放り出し、飽きれば次の事をはじめ・・・これを繰り返させて良いものかと私は読んでくれた人達に一石を投じたいと思う。
 
そして、Aはンサルタントをしたいと言って始めても、最後までやり切れたことはなく、必ずと言っていい程が頓挫し空中分解するように終了すると何人かが教えてくれた事も追加しておく。
 
Aの書き込みは続いている。
「誰からも慕われない、いつもひとりぼっち..もっと私を知って欲しいのに、伝え方すらわからない。だったら嘘で塗り重ねた偽りの仮面を被ればいい。本当の素顔など見せる必要はどこにもない。自分が憧れる自分にならなきゃ人を魅了することなんてできないよ。」
 
これは何を意味してるのかを考えた。
私はAにしばしば自分を勘違いされること。反感を抱かれやすいこと。そういったことについて話していたのだが、それをこのように書くとは意外だった。
Aは、作家像、作家としての顔にやたらとこだわる。絶対に日常を見せないようにと言われた。生活感を出してはならないという。
 
例えば、作品をつまんで撮影した指が太ければ、この作家は太っていると連想される。結果的に購入者の作家像が崩れ、相手をがっかりさせるのだと言っていた。作家としての自分をより良く見せるために、作品の着画は手指やデコルテなどが綺麗な友人に頼んで、作家の着画と錯覚させるように撮影るよう言われた。
作家像というのは、あくまでも購入者側の勝手な理想や想像の産物であり、ましてやネットの世界では「嘘か真実か」見分けがつかない写真が溢れている世界だ。良く見せたいだけで、些細な嘘が許されると考える事が、最初の間違いである。
そんなに購入者は作家を崇拝し、思ってたイメージと違っていたら失望するのか?と今でも疑問に思う。

#作家支援の闇 #パワハラ #モラハラ #精神的DV

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