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バングラデシュ―日本オンライン交流プログラム、いよいよ明日開始!

大瀬「先生、あっという間に8月が終わってしまいますね。例年であればベトナムプログラムやネパールプログラムがクライマックスの時期ですが...。ところで、8月29日はバングラデシュ新プログラム(BJEP 2020)の開会式前日ですよね。先生の一言から急遽始まった新プログラムですが、オーガナイザーとして集まったメンバーは学生中心でプログラムを作るのが初めての人がほとんど。先日、オーガナイザーの定例会議に参加してみてメンバーの一生懸命さを感じた一方で不安感もありました。」

4日前の朝楓のマシンガン・トーク、凄かったですね。圧巻だった。さすがAAEEで4年近く活動しただけあると思ったよ。BJEPリーダーの「朝楓さんはなぜ、川の流れのようにそんなにすらすらと話せるのでしょうか。」という発言には爆笑した。

大瀬「会議に参加する予定もマシンガントークする予定もなかったのですが(笑)。でも、あの会議の進行を見ていたら思わず口を出してしまいました。客観的視点から、改めて一からプログラムを作る大変さを感じましたが、先生とBJEPの話題が出る中で「ヤバイ」といっていた意味がよくわかりました。準備不足は否めず、最後には会議のやり方までアドバイスしてしまいました。あのあとオーガナイザーの皆の頑張りを傷つけてないか心配になりましたが。。」

確かに、拙速感は否めない。準備チームを発足したのが7月29日。準備期間が一ヵ月しかなかったからね。例年のオフラインのプログラムは半年以上かけて作り上げているのを考えると、かなりの短さだ。だから、別の視点から捉えると、わずか一か月間でよくここまで形にできたということもできる。

大瀬「なるほど、まさに複眼的視点ですね。あの会議だけを捉えれば拙速感は否めませんが、1ヶ月で0から作り上げたことを考えると本当に素晴らしいことですよね。

国際交流プログラムを作るのはすごく時間がかかる。例えばベトナムプログラムなど10か月、ネパールプログラムも5か月かけて準備する。その理屈で言えば、1か月は正に「無謀な」挑戦。しかし、僕はこれまで29回の国際交流プログラムの責任者して関わってきた。「無理だ」とわかっていることに手を出したりしない。「できる」と思ったからリーダーたちに提案したんだ。現に、この短い期間で、
■両国準備委員会の立ち上げ
■プログラム内容確定
■両国メンバー選考
■事前勉強会
■両国学生のリサーチチーム分け、リサーチ準備開始
どたばたしながらも全部成し遂げたんだよ!これは実に素晴らしいことだ。

昨夜、過去のプロジェクトに参加した学生からメッセージをもらった。

I’m mesmerized by how resilient AAEE is.
You are taking this tough time as an opportunity and planning other big projects like BJEP project, which is something not every organization can do.
(AAEEの前向きな姿勢は本当にすごいと思います。この(コロナ禍での)危機的状況をチャンスに変えて(BJEP)という大きな新プロジェクトを起ち上げてしまいました。これはどの団体にもできることではありません。)

僕も彼と同意見。コロナ禍の夏をこれほどまでに前向きに突き抜けている団体の代表でいれることを僕は誇りに思っているんだ。さらに主体となってやっているのは社会人ではなく、大学生!

大瀬:「コロナ渦で「できないこと」に目を向けがちな昨今の社会で、「できること」に着目して一生懸命頑張っている学生アシスタントの姿は本当に素晴らしいと思います。皆を見ていると何か他にはないエネルギーを感じます(笑)。しかし、AAEEではお馴染みではありますが、先生はこの「常に危うい」展開をどのように観察してきたのですか。」

スリル満点。もう何が起こるかわからない。例えるならば、「初めて行く遊園地でお化け屋敷に入るような気分」。お化け屋敷って、なんか怖いけど入りたくなるでしょ。で、一度入ると次から次へとお化けが出てきて「ギャー」って叫ぶ。あれが楽しいんだよ。そういう気分。準備を観察する過程で何度(心の中で)叫んだことか(笑)。ひたすら頑張る学生には大変申し訳ないのだけど、僕としてはもうぞくぞくして面白すぎて、最高。

大瀬:「なぜそんなに楽しそうなのですか。例えはわかりやすいですが学生が必死に頑張っている中、そんな風に思っている先生もなかなかですよ(笑)。このブログを読んだBJEPオーガナイザーは衝撃を受ける気がします(笑)。」

行先の決まっていない旅に出発したようなものだよ。到達地は旅を始めてから知り合った人たちと話し合って決める。何をして楽しみ、どう学ぶか。歩み方は全て自分次第。
だからといって、実施団体として何もしていないわけではないよ。両国のしっかりとした学生を選抜し、プログラム構築の道筋はしっかり示している。参加者の中に事情の分かっているAAEE学生アシスタントもいて、さらにネットワーク上の問題があることは理解した上で学生は参加してきている。状況が悪化しそうになった時の対応策も知っている。僕自身も29回の経験はやはり強い。一番注意せねばならない「治安、安全、健康」の心配をしなくていい。だから、もう対応できないことはほとんどないと思うよ。仮にバングラデシュでネットが完全にダウンしてしまったとしても、どう対応したら良いかわかっている。

大瀬:「オンラインは今年からといえども、10年間AAEEが培ってきた学生交流のノウハウはプログラムを作る上で一つの武器になっていますね。さらに参加者の中にAAEEの学生アシスタントがいる場合はオーガナイザーと参加者の橋渡し役として活躍してくれるので心強いですね!
そういえば、一昨日になってバングラデシュメンバーが一名辞退してしまったそうですね。新たなメンバーは補強されたのですか?」
そうなんだよ。AAEEのプログラムでは珍しいことではないのだけど、皆それぞれ事情があるから仕方がないことだ。でも、すぐに現地の学生たちと連絡をとって補強した。きっと新しく入ったその学生、大活躍してくれると思うよ。
困難が目の前に立ちはだかった時は逆にチャンスだと思えばいい。僕自身はこのスタンスを常に大事にしている。この間無事終了したオンラインのベトナムー日本プログラムでも、直前になって日本メンバーがキャンセルした。みんな慌てていたけど結果はどうだった?急遽新たに加わった学生が大活躍したよ。一度走り出したら迂回することはあっても止まることはできない。進み続けなければ何も成果は残らず、後悔だけが残る。それならば、行き先はわからないけど「結局何とかなる」と前向きに考えてただ走り続けた方がいいと思って進み続けているよ。
準備委員会の学生たちのこの一ヶ月の成長はすごいよ。さらにこれから未知の国バングラデシュとの交流を一週間も経験して最終日には世界中から参加可能なオンラインLIVEイベントも開催するんだ。下手な留学よりもずっと多くのスキルを身に着けることが出来ると思う。さらにイベント参加者はバングラデシュのトップ学生と一緒に世界の将来について語り合うことができるんだよ。このプログラムがなければ決して起こらなかった出会いと友情。このプログラムの開催を決定して心からよかったと思っている。僕たちがこんなに余裕な表情で対談している今も彼らは皆必死に準備しているのだけどね。

大瀬:「組織化してきているAAEEの学生アシスタントに感動しているのと同時に、学生アシスタントとして活動してくれるメンバーは、行き先がわからないことを恐れず進み続けることを楽しめるメンバーが多いですよね。今回オーガナイザーとして一生懸命頑張ってくれているメンバーが、終了後どのような学びを得て、成長を遂げたのか、その姿を観れるのが今から楽しみです。
オンラインLIVEイベントもとても豪華なイベントになりそうですね!オンラインだからこそ、普段はなかなか交流できないバングラデシュのトップ学生と世界の将来について語り合える。ここでも、オンラインだからこそ実現できることがありましたね!参加者だけでなく、他の多くの学生にも参加してもらえるといいですね。最後に両国の学生の「共同声明」も準備しているみたいなお話もお伺いしています。」

頑張って作っているよ。「共同声明」はこのプログラムの趣旨をコンパクトにまとめた重要な文書。声明を出すのはイベントの最後になるけど、草稿は事前に準備しておかねばならない。バングラデシュではかなり注目されているBJEP 2020。参加学生だけでなく、両国の多くの人々に意義を伝えるためにも、しっかりとした声明文を作成してほしい。

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