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multibookの業界と歴史を振り返り

こんにちは、わたくしERPとガパオを愛する渡部です。お客さんと昔話をすることがあったのでその時の話をベースに今日は少しマルチブックの歴史と業界について書いてみたいと思います。その前に、皆さん大好き?ガパオの写真でアジアな気分になってくださいね。

大好物のガパオは何皿でもいけます。



マルチブックの所属する業界と歴史

さて、ERPソフト「multibook マルチブック」は、2015年12月に誕生して以来、現在までに世界30か国で、上場企業の連結子会社を含む450社超に利用されています。このクラウド型ERPの業界の大手は、ドイツのSAP社です。まだ「サップ」と呼ばれる方がいますが、「エス・エー・ピー」ですからね!多くの分類が存在するソフトウェアの中でも、特に「ERP」と称されるカテゴリーに属します。厳密に言うと、グローバルERPという呼称もあります。このERPソフトウェアは、単なる会計管理だけでなく、受注・発注・在庫管理の機能を持つことから、会計ソフトと区別されます。またグローバルとつくシステムの特徴はグループ企業を統合することが可能であり、複数言語、複数通貨、複数税務、複数勘定コード体系等が前提となるシステムを指します。

その他にもオラクル/Netsuite、マイクロソフトのDynamics、SAGE、INFOR、ワークデイなど、多くの有名なグローバルERPシステムがあり、ピープルソフトやJDエドワーズ、バーンなどもかつては存在していました。これらの多くはM&Aの波にのまれて今はもう見られません。先を走るSAP社とOracle社は特にM&Aとブランド統合などにより近年大きく成長しています。

日本国内ERP業界に目を向けると、スーパーストリーム(現在はキャノンの一部)や富士通のGloviaが主要なプレーヤーです。他にも国内サポートに特化したERPとして、大塚商会のスマイル、OBCの勘定奉行、OBIC7など、歴史の長い製品に加えて業界特化型のERPも多数存在しています。かなりERPのカテゴリで提供されるソフトウェアは多く競争は一見激しそうに見えますが機能をしっかり見ると実は得手不得手がはっきりしているともいえます。この不得手の箇所をAddonと呼ばれる個別の追加開発で対応していってるためとても高額な導入費用になるのもこの業界の特徴です。

SAPシステムが入ってきたころの強みとしては、業務(営業系と会計系)の全てを伝票・仕訳の形式で表現するリアルタイム統合コンセプトが挙げられます。これにより、リアルタイムで様々な部署の動向を、数量、金額、作業量までをトランザクションとして正確に把握することが可能となりました。このリアルタイムシステムという革命的なシステムは、業務や会計のデータを別々に管理していた過去の経営管理の手法から大きく一歩を踏み出したものです。ちょうど情報システム部門が電算室から経営システム、そして情報企画などと呼ばれ、お得意の3桁略称でEDP,MISそしてSISやBPRなどの呼称変化を引き起こすタイミングでした。早い企業ではCIOが登場してきたころかもしれません。そのころにSAP社の「SAP R/3」は上陸して、日本市場に広がっていきました。ちなみに元々この名称につく「R」は「Realtime」の「バージョン3」という意味です。 異なる基幹業務にまたがる情報を、リアルタイムに一元管理できる、という特徴を名前にも表していたんですね。

私自身も前職ではAS400からSAPへの切り替えプロジェクトをリードしましたがこの時の経理の変化、営業の変化は大きなものがあったことを記憶しています。

マルチブックは創業以来ずっと海外、これからも海外

私たちマルチブック社の創業は2000年と、実はかなりの長さを持ちます。20年以上にわたり、SAPシステムのコンサルティングを主軸に事業を展開してきました。大手自動車メーカーから精密機器メーカー、さらには総合電機メーカーなど、多くの日本企業の海外展開を世界のあちこちでサポートしてきました。

マルチブック社員が海外出張した際に集めてきたマグネットが壁に貼ってあります

2013年ごろ、本社でSAPを活用する大手企業の要望でもっと手軽に海外で利用できるソフトを探してほしいという依頼があり、探していたのですがなかなか当時上場企業が安心安全に利用できる手頃のものがみつかりませんでした。そこで"ないなら自分たちで作ってしまおう"ということで、私たちのもつ世界各国での導入支援や開発ノウハウで自社ソフトを開発することにしました。それが今のmultibookの原型になっています。

その当時のことを、創業者村山さんからコメントをもらって載せています。

かくして、2016年には九州の大手企業のタイ拠点に採用いただきmultibookビジネスがスタートしました。海外とSAPを軸に仕事をしてきたマルチブック社がmultibookを産みだしての船出がここから始まっています。

そして2021年、マルチブック社は20年来続いたSAP事業をキャップジェミミ社に譲渡し、クラウド型ERPのmultibookに専念することとなりました。

日本企業の海外展開を支援した思いは創業来変わらないDNA

私たちの旅路が続いていますが、私たちがずっと大事にしていることををお伝えしておきます。

海外経営への挑戦を
もっと身近に、もっと簡単に。

マルチブック社ホームページ「会社情報」より

ホームページにもありますが、これを会社情報のマルチブック社のミッションとしてうたっています。とてもシンプルで、そしてDNA的にもマルチブックそのものじゃないかと思って大切に思っています。

海外に進出するとき、やっぱり島国の私たちってどこか気合、あるいは”清水の舞台から飛び降りる”ような覚悟で海外に行きますよね。なんせ海外に行くというのは、1954年(昭和29年)に、 日本航空が東京=サンフランシスコ 線の運航を開始して以来もう数十年の時が経っているのですが、単なる旅行ではなく、その各国で事業をして、海外現地をマネジメントするのって精神的にも経済的にもまだまだレベルが違う気がします。まして言葉の壁をもつ日本人の多くにとって感覚的に大陸のドイツ企業がベルギーやフランスに進出するというのとはちょっと訳が違いそうですよね。

このような日本企業が海外進出をするときには、日本企業ならではの様々な壁に直面します。マルチブックは、日本発企業としてmultibookシステムや私たちの海外取引・会計・業務の経験豊かな社員を通じて、日本企業の海外展開と一緒に壁を乗り越えて、そして成長していこうという情熱があふれています。

最後に

こんな歴史とミッションを持つ、マルチブック社では仲間を募集しています。海外好き、会計好き、ERP好き、データ好きなあなたに活躍できる場所がここにあります。

ぜひお気軽にエントリーしてくださいね。


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