題名がないことは、
小学校高学年の頃、毎日日記の宿題があった。
その時代に、ある子が高確率で日記のタイトルを「無題」としていた。
担任の先生が、いい日記を毎朝3枚くらい読み上げるというコーナーがあった。
よくある子の日記は読まれていた。
当時、無題ってかっこいいなと漠然と思っていた。
スタイリッシュな感じ、何も味がしなさそうにみえて、内容がどんなものであれ、すべてをかっこよくさせてしまうような。そんな気がしていた。
けれど、それから10年以上経過した今思う。
どんなものでもかっこよくさせてしまう無敵そうなものより、不格好でもセンスなくても、自分自身が満足した題名をつけるほうがかっこいいと。
まだまだこの先、無題に良さを感じたり傾倒したりするかもしれないけど。
不器用なりに、題名をつけていきたい。
いろんな私の一瞬一瞬に。