大学院に進学してよかったか(リケジョ)

私はとある国立大学を卒業して、そのまま同じ大学の大学院に2年間進み、修士をとって卒業しました。

そして2023年就職し、今に至ります。
会社の同期の中にはもちろん学部卒で就職した子(2個下)もいるわけで…
私は大学院に行って何ができてどうなったの
か、それに対してどう感じているのか、
書いていきたいと思います!

学部4年生から研究を始め、大学院2年間も同じ研究室にいました。
生物系の研究室で、コアタイム(平日学校にいないといけない時間)があったので、月〜金は毎日朝から夕方まで学校に行って研究し、土日はまあ普段は行っていなくて、どうしても実験しないといけない時とかは行っていました。

ブラックでもないけど緩いわけでもなく、「ちゃんとやってる」っていう感じの研究室でした。

先生陣や研究室メンバーは本当に優しい人が多く、恵まれた環境でした。そういう雰囲気のところを私が選んだというのもあります。温厚な先生の元には温厚な生徒が集まるんだと実感しました笑

さて、大学院2年間どうだったか。
私の場合は一言で表すと「きつかった。」です笑

何がきついか挙げてみました。たくさんある…笑

①結果が出ない
実験が失敗続き。結果がバラバラで、こうなって欲しいという結果が出ない。
そんなことをしているうちに研究室の進捗報告。何も新しく言えることがない。

②人と比べてしまう
他の人は進捗報告で毎回新しいことを言っている。学会発表で賞をもらっている。
なのに自分は、、と。
これは研究テーマが難しいからだ!と外的要因のせいにしてしまう。or
自己嫌悪に陥るの2択に

③働いている感覚なのにお金はもらえない(むしろ学費を払う)
平日朝から夕方まで研究して、でもお金はもらえない。一方で社会人の友達は大変そうだけどお金もらえるのいいなーと思う。

④追い込まれる
教授に詰められて何も言えない。修士論文まであと〇〇ヶ月なのに結果が出ていない。書き終わらないなどなど。

⑤体力的にヘビー
一つの実験をするのに長い時間を使うことも。
この作業をやって次〇〇時間後にまた作業をしないといけない、というときは深夜や早朝に実験をやっている人もいました。

⑥人間関係が狭い
これは人によると思います。私は研究を頑張りながらバイトもやっていて割と刺激があったのですが、研究に専念している人なんかは研究室の数人としか会わない生活が長く続きます。それでその人と馬が合わなかったら、、しんどいですよね。
教授と合わなくて精神的にやられてしまった、なんて人もよく聞きます。

こんな感じです。今思えばよく乗り切ったな、と。

でも悪かったことばかりではありません!!!よかったこともたくさんあります!
むしろ私は大学院に行ってよかった!と捉えるようにしています!
なんなら先程の悪かったことも、若いうちに経験できて良かった!と今では思えます!

よかったこと(自分の実感ベース)は

①「大学院卒」というブランディングができる
自分がどんな人なのかいろんな言葉で必要としなくても、「大学院卒です」といったら
・勉強頑張ってきたんだろうな
・忍耐力があるんだろうな
・論理的思考思考力があるんだろうな
そういったイメージをしてもらえます。

②研究とは何たるかが少しだけ分かった
仮説を立ててそれをどうやったら検証できるか考えて、実験して、そこから何が言えるか考えて、自分の伝えたいことを口頭や論文で発表していく。
これが、新しい事実が作られる過程なのです!
今常識として世間で言われていることも、
実はこのプロセスを経て真実だと認められたから皆の前に事実として表れているんですよね!おもしろい!

③自分はこれのプロですと言える
これはかなり大きいですね!
研究ずっとやっていると、初めは仮に興味がなかったテーマだったとしても、だんだん愛着が湧いてくるんですよ!
で、例えばそのテーマについて何も知らない人にどんなことやってたの?って聞かれて
話し出すとペラペラ喋れちゃう。
自分はこれが専門です!って心から言えるのはやっぱりそのテーマを個人に渡された研究者だからこそ言えることだと思う!
もちろん学部生でも学んできたことはあると思う。けど皆同じ講義をうけていたら、最悪自分がいなくても何も現実は変わらないと思うのね。
でも研究テーマは個人個人に渡されるものだから自分がいないと成り立たない。だからこそ、自分はこれをやってきました!と心から言える。

④タフさが身についた
10時間以上の実験をしたり、夜バイトが終わってから研究室に行ったり、徹夜で論文書いたり、本当にきつい。でもそれを乗り越えた分だけ強くなる!
ちょっとのことでへこたれない、自分はあの辛い時期を乗り越えたのだから、今起こっていることなんてたいしたことないと思える!

⑤資料やグラフづくりのスキル
発表資料を作るとか見やすいグラフをつくるとか。いつのまにかそれなりにできるようになってきます。

⑥論理的思考力が身についた(?)
自分では「?」なのですが、私の話を聞くと論理的だなあと人は感じるらしいです!
知らず知らずのうちに構成立てて考えること、話すことが身についているみたいです!

⑦学歴ロンダリング
大学よりも偏差値の高い大学院に進学して最終学歴のレベルをあげるというもの。大学入試よりも大学院入試のほうが難易度が下がるんですよね。だからこれは結構やる人います!

大学院に行ってよかったと思うこともたくさんありました!!

じゃあ、大学院に行くのと行かないのとではどちらが良いのか?
これは個人で決めたら良いと思います!
でも思うこととしては、「理系なら大学院にとりあえず行く!」という考えは捨ててもいいんじゃないかと。

なぜなら、大学院ってそれなりに大変だし
学部卒で2年間社会人経験を積んだ方が伸びるっていう人もいるからです。

もちろん「これを研究してきました」といえるものを作りたかったり、研究者(アカデミックでも企業の研究開発者でも)に興味がある人は行った方がいいです!

「大学院に行ったら可能性が広がるから」で大学院に行くのは△。私の就活体験記でまた書きますが、就職の観点で言うと大学院に行くと逆に視野が狭まってしまったのを感じました。

私の勧めとしては、大学院に進学するか否かに関わらず、「とりあえず学部生の時に就活やっておけば?」ということです。
私は学部生の時に全く就活をしていなかったのですが、
学部生の時に就活をしていれば
・今着きたい仕事はあるのか→それは学部生でもできるのか
・今のレベルで太刀打ちできるのか
分かると思います。

もしいきたい企業から内定をもらえたならそこに行けば良いし、

うまくいかなかったな〜とか私の就きたい職業は院卒の人がほとんどだったなと思えば院進すれば良いのです!

院進学か就職か迷っている方の参考になれば嬉しいです!

でも一番大事なのは決断したらそこで頑張ることです!!

ではまた!

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