あっという間にわかる大学入試
夏休みも終盤に入りましたが、受験生のみなさん、勉強は捗っていますか?夏休みを有意義に過ごせた方にもそうでなかった方にも、受験日程は平等に迫ってきます。今回は、大学受験の形式や日程の概要をざっくりとお伝えして、これからのより実践的な勉強スケジュールに役立てていただければと思います。
大学受験は大きく分けて3つ
昨今の受験方式は大きく様変わりしてきました。特にセンター試験から共通試験に切り替わったことは、受験生に大きな影響を与えたと思います。
文部科学省の定義によると、大学受験は3つに区分されます。
・一般選抜
・学校推薦型選抜(旧推薦入試)
・総合型選抜(旧AO入試)
また、受験生向けにざっくり二つに分けるとすれば、国公立大学なのか私立大学なのかによって分けることも理解しやすいかと思います。
ここからは国公立大学にはどういう出願があるのか、私立は?という観点から話を進めていきます。
国公立大学へのルート
一般選抜
国公立大学の最も一般的な入試方式といえば、共通テスト(毎年1月中旬の土日2日間)を受験し、その点数と各国公立大学の二次試験の点数で合否が判定される形式です。
また二次試験は前期・後期の2回あり(※1)前期が2月下旬、後期が3月中旬ごろに試験が実施されます。
学校推薦型・総合型選抜方式を採用する国公立大学も増加中
国公立大学の中には、上記で述べた以外にも学校推薦型方式(旧推薦入試)を採用している大学もあります。また、総合型選抜(旧AO入試)での選抜方式の枠が増加傾向にあります。(詳細はこの記事最下部にある総合型選抜を参照してください)
これらはある一定の条件(※2)を満たせば、小論文や面接等で評価され合否が判定される方式になっています。
私立大学は入試方式が多種多様ある
私立大学は国公立大学よりも入試方式が多いことが一般的です。数え切れないぐらいの入試方式があり、全てを紹介することはここではできませんが、概要を紹介させていただきます。
学校推薦型選抜(旧推薦入試)
私立大学を志望する学生にとって、最初に出願可能なのがこの学校推薦型入試と呼ばれる方式です。学校推薦型入試は従来の推薦入試・指定校推薦のことです。学校からの推薦があった上での出願という形をとっています。
高校の評定や学内活動・資格などで基準を満たした場合、学校からの推薦を受けて出願することが可能です。各高校によって出願できる大学と枠に限りがありますので、指定校を狙う学生の方は学校の先生とよく相談してください。
合格率はかなり高い一方、進学後の学業成績や素行などによっては指定校の枠が減らされるなどの措置もあるようです。
公募推薦
だいたい11月上旬ごろから出願可能で、11月下旬〜12月ごろに試験があります。学校からの推薦がこちらも必要ですが、評定は不問で全国どこからでも出願可能とする私立大学もあります。
イメージとしては、一般入試を2ヶ月前に行うという感じです。
共通テスト利用型
共通テスト(1月中旬)の点数を利用して、合否を判定する入試方式もあります。共通テスト単体のみで判定される方式もあれば、共通テストの点数と入試本番の点数を併せて合否判定される方式の2種類が主な方式です。
一般的に、共通テスト利用は国公立大学志願者の滑り止めで使われることも多く、合格点は高い傾向にあります。
また、出願期間は共通テスト前後、大学によって違いますので、詳しくは各大学の入試要項を確認していください。
一般入試
私立大学の一般入試は1月上旬から出願が始まります。(中には12月から募集している大学もあるので、志望大学の入試要項は必ず手に入れましょう)
入試方式はたくさんあり、主流は3教科で(文系であれば英語、国語+1教科、理系であれば英語、数学、理科)他にも、英検®️などの外部試験を利用した方式や、1教科のみと論文など、各大学の色を反映した方式なっています。
各大学の選抜方式の割合
大学の入試方式は上でも紹介したように、多種多様となっています。近年、総合型選抜と呼ばれる入試方式が、文部科学省の調査で増加傾向となっていることがうかがえます。
総合型選抜(旧AO入試)とは
近年、教育の改革が進んでいます。
大学入試における典型としては、従来のセンター試験から共通テストへの変更の注目度が高かったようですが、総合型選抜(従来のAO入試と同様です)と呼ばれる入試方式が増加していることも大きな注目点です。
総合型選抜では、大学側の求める学生像(アドミッションポリシー)に合致するかどうかで判断がなされます。これまでの入試本番の成績で合否判定をする、いわば答えのあるテストのみで受け入れる学生を決めるのではなく、大学入学後も意欲的・積極的・主体的に取り組むことができる人材かどうかを選抜基準にしようという流れの中で生まれた方式です。
入試方式は実に多様で、学力を担保しつつ意欲や関心も見定めようとする方式(国公立に多い形式です)や一芸・一能に秀でた人材を対象にした形式(スポーツや芸術の実技試験が行われます)、大学側と学生側で相互理解した上で選抜者を決める方式(事前面談などが実施され私立に多い・地方・単科大学に多い)などがあります。
出願にほぼ必須とされているのが、志望理由書です。
なぜその大学・その学科を志望するのかを記載した、いわばエントリーシートのようなもので専門家の対策・第三者の評価が重要になってきます。そして、この志望理由書を基に面接試験等で評価がなされます。
自分の学力や学校での成績・活動に応じた入試方式の選択が求められている
上述したように、入試方式は多種多様です。まずは、志望校や志望学部を選定したのち、各大学の受験案内を取り寄せて、入試方式を慎重に考える必要があります。
入試方式の選定を誤ると、合否判定に有利になることはもちろん、不利になることもあります。
学校の入試担当の先生や予備校・塾の担当者と話し合い、適切な方式の選択を行うのが良いでしょう。
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