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こんなにも多くの看板は誰が世に送り出しているのか

前回のnoteでは日本ではなんでこんなに看板って多いのか、に関して自分なりの考察入れながら書かせていただきました。

今回はそのたくさんの看板は誰が作り出してこの世にお披露目しているか、モノではなく人にフォーカスしたお話しをしようと思います。

『看板職人』の元祖は『描き職人』

 看板といえどもとても幅が広いです。金属製や樹脂製、木製の素材の違いもありますし、電気がつくかつかないか、大きさや設置するところなどなど千差万別です。

そのため『看板職人』と一言で言っても得意不得意でかなり分類分けがされます。もちろん最初からそんなに分かれていたわけではありません。これは学術的にとかちゃんと調べてはいないので、むかいやまが今までいろんな方がとお話しした中でそうだろうということですが。日本での元祖看板職人は描き職人さんになると思います.

はて看板職人とはなんぞや、というとこんな看板を作っていられる方たちです。

手描き1

そうです、フリーハンドつまり手書きで絵や文字を描かれる職人さんです!まさに職人と言われるのがなっとくの技術で上記右上のような映画の看板やお店の看板など手書きで製作されていきました。昔は商店街に一つは看板屋さんがあり、商店街のお店はみんなそこに依頼されていたようです。

描き職人さんでツイッターでもバズっていられる方がいましたね。自分も何度も動画で拝見させていただきましたが何度見てもため息が出てしまうほどの技術力です…尊敬です。

第2勢力『ネオン職人』

 元祖は『描き職人』さんですが、違うルーツで今看板職人さんされている方もいらっしゃします。それが『ネオン職人』さんです。もしかしたら今も現役で活躍されている看板職人さんはこちらのルーツが多いかもしれません。

『ネオン職人』さんとは皆さんご存知のように、あのネオンサイン(下記画像左下)を作られる職人さんです。

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こちらも描き職人さん同様かなり技術が必要でガラスを手でまげて形を作っていき、中にガスを封入し電気を流すことで色々な色似て発光させます。
またその流す電気も何千~何万Vの電圧を流すことになるので電気への扱い方もしっかりしていなければ火災につながるなどの事故になります…

『描き職人』さんも『ネオン職人』さんもどちらも卓越した技術力でしたが機械やITの進歩で需要は減ってしまいそれに応じてできる方々も減ってしまいます。
ただツイッターでバスったり、そのレトロさで見直されているなど起きているのでその技術が失われて途絶えないでほしいと思っています。ここら辺の話はまた違うところで話せたらと思います。

現在の看板職人さん

 上記で元祖と第2勢力の職人さんが減っていると書きましたが、もちろんそのまま引退されるかたもいらっしゃいます。ただ看板屋さんの方々は、「需要減りました」「新しい製品、技術で代用可能です」と言われてもめげません。

生き残りをかけてそこへ向き合って自分たちのできることを愚直にやります。自分が看板屋さんが好きな理由のひとつにここがあります笑

どんな変容を遂げていったかは、正確にお伝えするのは難しいのですが自分がこれまでいろいろとお話し伺ってこんな感じかなあ下記画像のように考えています。

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もちろん『描き職人』さん『ネオン職人』さんとして今も活躍されている方もいらっしゃいます。ただ機械化が進み他業種からの参入もできるようになり、また新製品、発明により表現が豊かになったりで看板職人と呼ばれる方々も多種多様になっていると感じます。

経済と技術の発展で色々な背景をもった看板屋が今の看板職人さんたちで、それぞれの強みを活かしながら今日も看板を生み出してくれてます。

どんだけ多種多様になっても、世に出す看板が皆の役に立つように、想いを伝えられるように、楽しんでもらえるように、安全に取付てくださる看板職人さんたちはプロとして、人間としてとても魅力的に見えています。

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