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猫の泣き声

夜に飲み込まれてしまいそうな街で
猫の赤子が鳴いている。

みやあお!みやあお!

猫の赤子が泣いている。

その泣き声は、腹を下して痛みで動けぬわたしの心を引っ掻く。

まだ小さく柔らかい爪で、引っ掻き傷をつけてくる。

もうやめてくれ…!

世界のやるせなさを思い知らされるから。

猫の赤子の暗い運命が、わたしにぴったりと重なってしまうから。

むじゅん

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