Ultima OnlineのPKで1000万円稼いだ人たち

※このお話は実際にあった出来事をむじおの記憶だけで書いております。しかもむじおは当時幼く、お姉ちゃんがプレイしているのを横からずっと見ているだけでした。昔のことなので怪しいところもあります、ですのでフィクションとしておきます。

これはMMORPGウルティマオンラインの某シャードであった実際のお話です。むじお(姉)がプレイしていた時代はT2A以降、このお話はパブリッシュ16以降かな。

パブ16で実装された？パワースクロール（以下パワスク）、それを巡るシャード（サーバー）内で数年続いたPK戦争のお話。

UOはスキル制のゲームでそれらを自由に組み合わせて遊ぶことができ、剣スキルを上げた人は包帯や盾スキルをあげて戦士、鍛治や掘りスキルをあげて鍛冶屋とうように、Max100（GM）までのスキルを合計700の枠におさめて遊んでおりました。

パワースクロールはそのスキルの上限を最大120まで上げてしまえるインフレチートアイテム。攻撃の命中率や威力が上がったり、GMでも詠唱失敗する可能性がある魔法の成功率を100％にできたりとほんまに強く。レジェンド（スキル値120）の名に恥じない強さになれたのである。

そのパワースクロールはどこで入手できたのか、それがPK（Player Killer）が跳梁跋扈するフェルッカのダンジョンやったんですねぇ〜。

フェルッカは他人へのネガティブ行為（殺し、盗み）が許容され、弱者から死んでいっていくハードコアな世界。初期の頃はフェルッカしかなくて、全ての初心者が泣かされてきたらしいウルティマオンライン。
あーんまりだぁ・・・という話があったのかなかったのかは知らんけど、しばらくして他人へのネガティブ干渉ができないトランメルというフェルッカの鏡面世界が誕生。

そうなると一部の戦闘狂や泥棒以外は危険なフェルッカを避けトランメルで生活しますわね。トランメラーやFなら殺してる、懐かしいワードがうまれちゃうわけや。

ぬるま湯に浸かり切ったメラーがパワスクわーい！って遊びに行って入手できるような世界なわけもなく。獲物に飢えていたPKの餌になりまくった。

パワスクを入手するためには広範囲に湧いたモンスターを一定数狩り、進行度を進めていかなければならない。モンスターもどんどん強い奴が沸いてくるので、装備やスキル構成もある程度PvE寄りにしなければしんどかった。

メラーが一所懸命PvE仕様のキャラでモンスターを狩りボスを召喚。そこに颯爽と現れる赤い名前のPK軍団！！青(メラー)を皆殺しにしパワスク独占。PK軍は常にパワスクポイントを監視していたのです。絶対にパワスクを独占するという強い意志で動いててあれはほんまエグかった。普通のキャラクターを隠れさせておいても検知され排除されるので、幽霊状態のキャラを全てのパワスク会場に配置。動きがあればメンバーを電話で呼び出す、深夜でも呼び出す。

そんな状態でもパワスク自体は青でもたまーには取れてたんやけど、ほんまにえぐかったのがステータススクロール（ステスク）。ステスクはプレイヤーの合計ステータスを225から最大25上げるアイテム。SRT、DEX、INTの3種類があって自由に割り振れてんけど、それぞれHP攻撃力スタミナマナ等の値に直結した。そんな重要なステータスが10%増えるってやばいよね、やばかったよ。

そのステータススクロールをDropするSボスは、各パワスク会場のボスから入手できる骸骨全てを特定の祭壇に捧げることによって出現します。
そうなんです、一箇所だけ絶対に抑えておけばステスクは入手できないんです。T2Aの天使湧きと呼ばれるパワスク会場が難易度等高く、PKギルドが監視するのに向いており誰も成功させられませんでした。
一年はPKが独占してたんちゃうかなあ？

あまりにもあんまりな状態にキレた青が数の力でなんとかすべく連合を立ち上げます。立ち上げるんやけどスパイ等盤外戦やらなんやらがひどかったな。色々削られたりして青連合のメンバーは結構入れ替わったりした。そんななか1人のイカれたプレイヤーが指揮を取り始めます。マジでキチガイって言葉がぴったりなプレイヤーやった、今思えは病気やと思うけど。

最初は小学生vs大人くらいの差があってんけど、さすがに青も慣れてきて最終的には数の暴力で天使湧きを成功させ白骸骨を確保。公開ステスクを実施し青が100人くらい集まり大団円。ぽいこともあったが基本的には烏合の衆。

当時はUOのRMTがおいしくて、パワスクの人気スキルやステスクは一枚数万円していた。サーバー間の移動は実装されておらず、パワスクステスクがほしければPK軍団の言い値で購入するしかなかった。そんな状態やったから誇張抜きに数100万は稼いでたと思う。1000万稼いだって話もみかけたけどそのへんはなんとも言えない、でもありえたかもなー。相当長い期間独占してたし

そんなPK軍団の独占にも終わりが来ます。サーバー間移動の実装である。お金や物の価値がぐっちゃぐちゃになりRMT市場崩壊。旨味のなくなったフェルッカから最強PK軍団が去り、青連合だけが残りました。
フェルッカは怖いとこやけど、数がいればなんとかなることに気がついた青連合。デスパのネズミ湧きは比較的簡単でアクセスもしやすかったため、観光気分や度胸試しのPKKごっこをしにやってきます。フェルッカに青ネームが増えた事で、そいつらを狩りたい新進気鋭のPKギルドが続々参戦。地獄だった我らがシャードは無事、PvPが気軽に楽しめるヴァルハラシャードとなったのでした。

最後めんどくなってめちゃくちゃはしょったけど大体こんな感じ。
おしまい。

パワスクで思い出したんやけど、パワスクってボス殴ってた人のカバンに直接Dropしたから何がでたか他人はわからんのよね。だから魔法とか剣とかの高額パワスクが出たら、あらかじめもってきてた雑魚いパワスクを提出して知らん顔する悪いやつがおった。バレる理由はあんまりにも怪しいからカバンの中覗かれて現行犯逮捕とか、仲良いやつにしゃべってチクられたり等。
うーん、しょうもない
ちなみにむじむじはUOでも超絶良い子だったので、パワスクなんかは全て主催者に献上していましたし、RMTなんてもってのほかでした。

ほんまにおしまい。