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線維筋痛症

線維筋痛症とは、身体中に痛みが発生する疾患であるが、痛みの原因は不明である。

その痛みは、風に吹かれても痛いと言われる。

耐え難い痛みが24時間365日続き、よく死んだ方がマシ、と表現される。

この疾患での死亡は無いが、その痛みの激しさ故、自ら命を絶ってしまう事案が社会問題となっている。

線維筋痛症は、血液検査でも、レントゲン、MRI、CTなどの画像診断でも異常は見つからない。

よって、患者にとって誰にも理解されない足枷となっているのだ。

外見上は健常者と何ら変わらないことが、仮病と判断され、会社からも同僚からも謂われの無い誹謗中傷を受けてしまい、更に精神的に病んでしまう悪循環を生んでしまう。

症状から見れば立派な難病であるが、全国で200万の人が罹患していると言い、この人数を公費負担医療にしてしまうと、国が破綻してしまう為、難病の指定はされていない。

記憶に新しいところでは、元祖アイドルアナウンサーの大杉君枝さんが、出産した後にマンションのベランダから身を投げている。

一番新しい情報では、レディ・ガガさんが罹患したと報告し、一時歌手活動を休止していた。

線維筋痛症は、その症状に合わせて5つのステージに分けられている。

ステージ1からステージ5まで、数字が上がるにつれ重症度が上がり、ステージ5では、ほぼ寝たきりとなる。

私は、初診時でステージ4の診断であったが、ドクターがこの病気をよく研究されていて、色々な治療を施してくれたお陰で、13年かけて寛解を手にしました。

ただ、どの患者さんも目指す所は寛解で、そこに到達できる患者は極稀である。

患者の大部分は良くて現状維持、普通は悪化の一途を辿る。

完治は無いので、寛解を目指すのだが、その寛解すらも手の届かないところにあるのだ。

ニプロから、痛みを数値化して表示する機器が販売された。

色々な症状がどのくらいの数値になるのかを、ザックリ表した記事があったので、ご覧頂きたいのだが、あくまで目安であり、この数字が絶対ではないことを、先にご理解して頂きたい。

[痛みレベルの数値化]

腕をつままれる痛み10~50
洗濯ばさみで耳たぶ挟む50~186
脚の小指をぶつけた痛み150~200
腹痛(盲腸含む)50~300  
頭痛100~350
歯痛100~200通風100~200
生理痛100~200
ぎっくり腰50~200
気胸100~300
リウマチ100~400
骨折300~1000
陣痛・出産1200~1500
癌1000~5000
線維筋痛症初期100~500
線維筋痛症軽度700~1000
線維筋痛症中度1000~2500
線維筋痛症重度2500~5000
アロディニア1500~5000

このようになっている。

線維筋痛症の痛みは、各患者で全く違う痛みであることが知られている。

ある人は、刃物で刺されたり、切りつけられた痛み(切りつけられた事はもちろん無いのだが、イメージとして)

またある人は、身体中をガラスの破片が動き回るような痛み。

因みに私の場合は、象に踏まれた様な痛み。

いやいや、象に踏まれたことはもちろんありませんよ(笑)イメージですので、ご理解を(笑)

今でこそ、線維筋痛症と言う病気或いは病名が少しだけ知られるようになったが、私が診断された時はまだ病気として認定されていない為に、保険適用外であった。

従って、薬も出すことが出来なかった。

重症の人は、自分で個人輸入するしかなかったのである。

当時は主にトラマドールと言う薬が個人取引されていて、これはオピオイドと言う分類の薬なのだが、主に癌の痛みに用いる薬であったが、重症の人には気休めでしかなかったようである。

線維筋痛症は、幸せ成分と言われるセロトニンが欠乏することが、チラホラと分かってきていた。

セロトニン欠乏を抑える薬は、抗うつ剤などがそれに当たった。

なので、線維筋痛症の患者を抑うつ症と診断して、抗うつ剤を用いる医師も居たと聞いているが、真相は分からない。

それから3年ほどだったか、線維筋痛症は病気と認められ、薬も出せる様になっていった。

だが、レントゲンもMRIもCTにも異常が無いのであれば、そのような疾患は存在しない、と某整形◯科学会が認めない発表をした、と聞いているが、整形外科でも積極的に治療している話も小耳に挟むので、どれが本当なのか、私には分かり攝る。

線維筋痛症は、我が国では膠原病に含まれていたが、今は記述がないので実際にどう扱われているのかはわからないが、欧米では100年も前から治療されている疾患で、脳の病気として扱われているらしい。

痛みの伝達物質が欠乏したり、伝達経路に何らかの異常を来していたり、脳内の神経ね病気だというのが今のところ有力だそうだが、私は医者ではないので、詳しいことはわからないが、これにて終わる事とする。

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