【インフラゼロハウス試泊レポート】ともに暮らす2人の、いつもと違う場所でいつもどおり過ごす時間
現在、試泊者を募集して実証実験を行なっている「インフラゼロハウス」。今回は実際に試泊してくださったリナさんとユウジさんに、MUJI HOUSEの開発責任者である川内が暮らし心地を伺いました。
川内：この度は試泊していただいてありがとうございました。リナさんは日本で暮らされてもう長いんですよね。
リナさん（以降敬称略）：今年で17年になりますね。ロシアで生まれ育ったのですが、今は国籍も日本です。
川内：日本で住んでみてよかった場所はありますか？
リナ：湘南や逗子のあたりがすごく好きです。都会すぎないけど都内にも出やすく、海も近いし富士山も見えて。フリーランスなので通勤がないぶん、住む場所は自由に過ごしてきました。
川内：それで言うと、インフラゼロハウスはどこにでも持っていける住まいですよね。もし日本国内どこへでも持って行けるなら、どこがいいですか？
リナ：富士山が好きなのでいつも見えたらいいな。あとは畑仕事もしたいので、目の前に畑が広がっていてその先に富士山が見える場所があったら最高ですね。あとは海の目の前とか。
川内：このインフラゼロハウス1号機は、海の目の前に置くことも考えていたんです。でもこの「シラハマ校舎」だと、管理人の多田さんもいらっしゃるので安心かなと。
ユウジさん（以降敬称略）：予約制のレストランもありますよね。このインフラゼロハウスとレストランがセットになった宿泊プランがあったらいいのにな、と思ってました。
トイレの音問題、気になるかと思いきや……
川内：昨日は15時ごろにインフラゼロハウスへ到着されたんですよね。実際に宿泊されてみていかがでしたか？ お二人とも背が高いので、狭く感じられるかなと思ったのですが。
リナ：狭さは感じなかったです。ただスーツケースを持ってきていたので、ちょっと動きづらさはあったかな。
ユウジ：ベッドの下にスーツケースを入れられたら余裕はできそうですが、そうすると荷物を取り出すのに手間取ってしまうし。長期間滞在するならいいのですが、一泊だからこそ荷物の置き場所に意外と困ったかもしれません。
川内：たしかに荷物が大きいと困ることはありそうですね。
リナ：でも無印良品のベッドリネンはシーツの肌触りも良くて快適でした。
ユウジ：着いて早々に二人で昼寝してしまったくらいです。しかも部屋がしっかり密閉してくれてすごく暖かかったです。夜中に雨が降ったみたいだけど音も気付かなかったし、室内で話しても共鳴しないし。
リナ：昼寝したあとは海の方まで散歩して、スーパーへ行きました。
ユウジ：スーパーで売っていた海鮮がおいしそうでした。最初はアヒージョを作ろうかと話していたんですけど。
川内：では夕食はアヒージョを？
リナ：いえ、カレーが食べたい気分だったので、宿泊前にいただいた無印良品のカレーに、スーパーで買ってきたお惣菜のカツを乗せてカツカレーにしました。
川内：おいしそうですね！
リナ：朝は卵とベーコンを焼いて、スープを作りました。それと買ってきたヨーグルトを食べて。
川内：すごい！おしゃれですね。キッチンは狭くなかったですか？
リナ：作業スペースがなかったので、洗った食器を置いておくカゴを一旦どかしたりしました。まな板やお皿を置く場所があったら使いやすそうですね。
川内：なるほど、作業スペースの確保は課題ですね。では、トイレはどうでしたか？
ユウジ：室内にいるとにおいも全く気にならなかったです。部屋の中に漂う木の香りがいい感じに消臭してくれているのかな。何度か使いましたが、問題なく使えました。
リナ：蓋を開けたらおがくずの量が想像以上に多くて驚きました。シャワートイレがないけど、それはまあ仕方ないですよね。気になる人はウェットシートみたいなものを持っているといいかも。トイレに流せなくても、専用のゴミ箱を置けばいいし。
ユウジ：あとは人とも夜中に起きてトイレに行くタイプなので、リビング棟にトイレがあるのは助かりました。
リナ：グランピング施設で部屋とトイレが離れていると不便に感じてしまうので、近いのはありがたかったです。しかもおがくずのおかげで意外と音が響かない！
川内：なるほど、音がしない、というのは思わぬメリットかもしれません。では、シャワーの使い心地はどうでしたか？
リナ：普段からシャワーは流したままで全て済ませるので、いつもどおりに使わせてもらいました。むしろ家だとお湯が出るまでに時間がかかるけど、ここはすぐにお湯が出ますね。
川内：お湯を沸かしている場所が近いので、すぐに出るんですよ。でも近くに温泉施設なんかがあればシャワーはいらないかなとも思っているんですが……
リナ：シャワーはほしいです。私は髪質的に朝シャンプーしたい派だし、寝ている間に汗をかいたらシャワーを浴びたいので。
いつもの暮らしでできなかったことを、この場所で
川内：色々お話を聞かせていただきましたが、不便だったことは何かありましたか？
リナ：鏡がなかったことですかね。ユーティリティ棟のシンク上には鏡がついていますが、メイクや身支度をする用としてひとつ欲しかったです。
ユウジ：髪を乾かすのに時間がかかる女性ならではの意見かもね。あとは、シンクの蛇口が動かないのが若干不便だったかなと思います。
川内：なるほど。人それぞれライフスタイルが違うから、実際に暮らしてみないと必要なものを判断するのは難しいですね。
ユウジ：あとは、リビング棟の玄関ドア側に窓があったら風が通ってもっと気持ちいいね、と二人で話していました。
川内：実は、現在開発中の2号機では、まさにそれを実現しようとしているんです。玄関ドアをなくして窓をつけて、カウンターを作ろうかと。そうしたら小型の冷蔵庫やIH、ケトルはリビング棟に置いて、ユーティリティ棟はシャワーと本格的に料理をするときだけ使うようにするイメージですね。ちなみに、夕食後はどう過ごされましたか？
リナ：スーパーで買ってきたお菓子を食べながら、二人でドラマを観ていました。
ユウジ：彼女はドラマが大好きですが私はあまり観ないので、二人で一緒にドラマを観る時間は新鮮でした。
川内：この場所ならではの楽しみ方を、と考えがちですが、いつもと違う環境だからこそいつもどおり過ごすのも楽しそうですね。Wi-Fi環境も安定しているから、いい過ごし方かもしれません。では最後に、今後試泊する方へのアドバイスがあればお願いします。
ユウジ：ウッドデッキも気持ちいいですけど、これだけの芝生に囲まれて過ごせる機会もあまりないので、バドミントンとかアクティビティの道具や、レジャーシートなんかを持ってくるのも良さそうですね。
リナ：天気が良ければ、何もなくてもすごく気持ちよく過ごせると思います。でもバーベキューグリルやレンタサイクルもあるみたいなので、興味のあるものはどんどん管理人さんに聞いて使ってみたらもっと楽しめるんじゃないかな。
川内：楽しんでいただけたみたいでよかったです。ありがとうございました。
インフラゼロハウスを好きな場所に持っていけるとしたら、富士山が見える場所で、畑をやってみたいというリナさん。当日撮影した写真（上）にリナさんが理想の環境を付け加えてくださいました（下）。
インフラゼロハウスは実用化に向けて実証実験を行っています。
実際に試泊いただく、実証実験参加者を募集中。いっしょに未来の住まいを作りませんか。