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【アドラー心理学】叱らずに育てる方法
なぜ「叱る」のは良くないのか
なぜ、「叱る」のは良くないのか?理由は3つあります。
①信頼関係が壊れてしまうから。
②マイナスの行動に注目してしまうから。
③自分の意見を立証させて優越感を得たいから
詳しく説明していきます。
1つ目は、信頼関係を壊してから相手を手伝うことはできないからです。
叱ることは大抵の場合、相手のためを想って悪気はなく突発的に言ってしまうものです。
ただ、言ってしまうと叱られた相手とは信頼関係性が壊れてしまい、その後に「教えてあげるよ」「手伝ってあげるよ」と伝えてもなかなか相手が受け入れてくれなくなります。
2つ目は、注目を与えると、行動が増える=マイナスの注目をやめて、プラスの注目をする方が良いからです。
つまり、叱るということは「それダメだよ」と良くないことに注目することになります。
そうすると、余計に「ダメだよ」ということを意識するあまりにマイナスなことが増えてしまいます。
逆に、できることを認めるとできていることがどんどん増えていくきます。つまり、”注目”することに人間の行動は移っていくのです。
3つ目は、叱っている本人の自己の優越を訴えるための主導権争いであるからです。
つまり、「あなたは間違っている、私の意見が正しい」ということを成立させたいがために、「あなたのためだよ〜」と言いながら自分の都合良く叱るということもあります。
人間関係の基本「課題の分離」
アドラー心理学の中心になる考え方のひとつである「課題の分離」。
自分の課題でなければ、自分から切り離し
【それは他者の課題であり、私の課題ではありません】と認識します。
これはアドラー心理学のとても大事なキーワードです。
境界線を超えて相手を否定的または一方的にいうこと、例えば、親が結婚を認めてくれない、相手が自分の陰口を言っている、お父さんに「勉強しなさい」と言われる、などはすべて相手の課題であって、自分の課題ではないのです。
気にするかしないかが、あなたの課題になります。
では、お互いどうすれば良い関係性が築けるのかというと、境界線を超えて相手に踏み入れないことです。
ビジネスでの「課題の分離」応用編
ここで質問です。アドラー心理学の考え方はどちらでしょうか?
A)周囲に迷惑がかかるから強制も仕方がない
B)相手の課題を尊重し周囲が迷惑を我慢すべき
C)共通の課題を設定し解決策を辛抱強く話し合う
正解はC)共通の課題を設定し、周囲への迷惑をどのように回避するか話し合い何度も方法を模索する。
仕事の場面では境界線はなく、”共通の課題”になります。なので、人間関係で上手くいかないときでも、向き合って折衷案を考えることが大事になります。
つまり、アドラー心理学は対人関係が100%の理論ですが、ビジネスの現場では対人関係だけが課題ではなくなります。
「課題の分離」を利用したマネジメントスキル
「課題の分離」利用したマネジメントスキルは、自分から命令せず、我慢せず、提案や意見を伝え、相手に選択させることです。
仮に相手が上手くいかなかったり、ダメと切り捨てるような行動を取ったり強制的に何かさせたりすると、相手も失敗に気付いてくれなかったり、成長が止まってしまいます。
その際は、共通の課題を解決するためのオプション代替案をいくつか用意しそれを順番に実行していくことで、相手の課題を分離してお互い良い方向に導いていけます。
また、相手が未熟な場合でもなるべく命令は控えて、提案や意見に留めて、方法を教えてやり方を教えたり、自分で考えて課題をやってみてごらんと見守ったり、上手に押し引きをすると良いでしょう。
まとめ
・叱るよりも話し合いで十分、叱ると問題行動が増える
・「課題の分離」は誰の課題か?を考え相手が境界線を超えて自分の課題に踏み込んだら「NO, THANK YOU」という
・職場では、共通の課題を設定し辛抱強く解決方法を話し合う
・意見や提案に留め、相手に選択させる。また、ダメの場合のオプションを用意し実行する
私自身学生時代は、親にいつも「勉強しなさい」と言われて育ってきました。
その度に親に歯向かうように(今しようと思ってたのに…!)とぶつかることが多々ありました。
今思うとそれは親が私に勉強をさせるという課題であって、私の課題ではなかったんだなあと納得します。
対等に相手と向き合うためにも、「課題の分離」を上手く利用して良い人間関係を築けるような人になりたいと感じました。
参考図書
アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉 (日本語)
単行本 – 2014/2/28
小倉 広 (著)
アドラーに学ぶ部下育成の心理学 (日本語)
単行本 – 2014/8/12
小倉 広 (著)
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