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鼻毛大使

忘れた頃に思い出す。
小学校の思い出。
わたしの一個下の女に、
【鼻毛大使】というあだなの人がいた。
あるあるだけれど、結局短縮されて
【鼻毛】と呼ばれていた。

みんながそうよんでいるので、
わたしも鼻毛と言っていた。
本人には言っていない。
でも誰もが鼻毛とよんでいた。
親たちもそう認識していたと思う。

当時、早起き子供劇場では
マグマ大使が放送されており、
誰もがマグマ大使をみてから家を出ていた。


ある男がマグマ大使の余韻を残しながら
集団登校の集合場所に来た。
鼻毛が出ている彼女をみて
とっさに
【鼻毛大使】と口にしたことから
一気に学校中にひろがった。
学校中と言っても103人くらいしかいない。

鼻毛は、ちょっとみんなと
ずれていたような気がする。
わたしは気にしていなかったせいか、
鼻毛はよくわたしに話しかけてきた。

あるときは、
「わたし、かわいい人形の声ができるんだー!」
と言って、
なんか甲高い声での1人しゃべりを
聞かされたことがある。
聞いているあいだ、うっわーどうしよう
とおもった。
なんともいえない顔で
聞いていたんだと思う。

あるときには、
「犬がわたしのスカートの中にはいってくるんだ」
と言って犬に
スカートを被せているのを見せられた。
こっわ(;´_ゝ`)
とおもった。

今の時代、そんなあだなをつけていたら
大問題になるところだ。
時期を同じくして、わたしの学年では、
ある女につけていたあだなが
先生から禁止されたことがある。
たしかにそれが教室内で飛び交っていたらヤバイ。
でも、普通に誰もが悪気無く呼んでいた。
昭和あるある。

マグマ大使も懐かしいなー
はなしの内容はまったく覚えていないけど
歌だけは歌える。
今はほんと、異国にいるようだ。
昭和のあたりまえが恐ろしすぎる。



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