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男は育休とらないほうがいいかもしれない

男性30歳サラリーマン、半年の育休をとって思ったこと、
体験記というか、とりとめもないことをつらつら。

取り方

そもそも一言で「育休」と言っても
育児休暇と育児休業の2種類ある。

育児休暇は会社から給与がでる状態でとれる。
有休と同じような感覚で取れて、
出産前後で合計7日間とれる。

育児休業は最大1年間とれるが、無給。

(え、全然休まれへんやん)

と絶望しつつ、
実はハローワークから休業手当がでます。
給料の2/3が非課税でもらえるので、実質そんなに減らない。
(とはいえ、支給までにだいぶタイムラグがあるので、
2、3ヶ月は無給で生きていく貯金が必要)

育児休暇は会社の制度なのでわりとフレキシブルにとれるけど、
育児休業のほうは、人事にハローワークとの
いろいろ申請関連の手続きを代行してもらうので、
1ヶ月〜2ヶ月前から事前申告が必要。
この申請が遅くて一番大変な産後直後を休めなくなるパターン多いっぽい。

取り方のポイント

出産日って結構前後するので、
(実際、うちも2週間ほど早まった。)
育児休暇+有休で出産予定日前後をカバーしつつ、
その後、予定日から2週間後くらいから
育児休業をスタートさせるようにしました。

そして、育児休業は取得期間の修正が1度きりしかできない。
例えば、保育園に受からなかったり、
仕事の関係上早期復帰しなくてはいけなくなっても、
延長も短縮も1度きりしかできないので、
長めに申請して、機を見て短縮するのがいいと思います。

そして育休取る上で一番大事なこと。
それは、

早めに「僕は育休をとります!」と宣言すること。高らかに。

僕の場合、半年前から取得を宣言しました。
誘われる案件も全て事前に途中で抜けることを
了承していただいた上で受けていた。
直属の上司や妊娠が発覚する前からしていた仕事のメンバーに
伝え漏れていたのは後で顰蹙を買いましたが、
それでも関わっている人全員快諾してもらえました。
(環境に感謝)

そして、ここからが本題

なぜとらないほうがいいと思うのか?

それは「成果を出そうレース」からの脱落。
twitterでも話題になった、これですね。


ちょうど話題になったのが、育休取得から3ヶ月ほどたった今年の3月。
それまでモヤモヤした焦り、
そこから生まれるぶつけようのないイラ立ち
があった僕にとって、
これ以上にない言語化でした。

とにかく、同世代に置いていかれる焦燥感がつのる。
いや、焦燥感ではなく本当に置いていかれている。

同世代がショーレースで活躍し、表彰されたり、
前年自分が任されていたプロジェクトが他の同期のもとに。
自分に訪れたであろうチャンスが目の前を通り過ぎていくのを
育休中、何度も見た。

もちろん、休みながらでもショーレースに参加できるのでは?
とも思ったし、実際、育休取得直後はちょいちょい仕事も続けていた。

でも、

育児の実際はそんなに甘くなかった

育児による仕事中断は効率に与える影響が想像を絶する。
このわりこみが頻繁に訪れるイメージ。


企画をする仕事なので、閃きが生まれる前の
まだ言葉にも絵にもならないモヤがかかった状態が一番大事。
そこを突破してアイデアが生まれるのに、
子どもが泣くと、綺麗さっぱりにアイデアの種がなくなっている。

実際、ほとんどの人が悲鳴をあげている。


育児の辛さ:脳みそが溶ける

とにかく、息がつまる。脳に栄養がいかない。
これはコロナもあって、外出ができないというのものあるが、
毎日同じコトの繰り返し。
しかも、育児ってそんなに頭を使わない。
ドミノを立ててる感覚に近い。
刺激がなくて、ただずっと注意力だけが起動しっぱなしで、
単純作業の繰り返し。
かといって、スマホやテレビなどながらでこなせるものでもない。
情報や刺激は入ってこないけど、日々が過ぎていく。

そして、晩ごはん考えるのが死ぬほどめんどくさい!

だから育休はやめたほうがいい

30歳という油の乗り始めた時期に仕事のチャンスは流れるし、
脳が溶けて、仕事の感覚が失われていく。

途方もない不安や焦燥感に襲われる。

お金のサポートや制度、周囲の理解は整いつつある。
社会はそこまできている。
でも、取る側が
成果とは何か?出世?年収アップ?賞?知名度?それだけなのか?
色々考えて、何を幸せに感じるのか、
人生で何を大切にしたいのか、
この軸が朧げにでもできていない状態で結婚し、育休をとると、
しんどいと思うので、オススメはしない。
実際、僕も少ししんどかった。

それでも僕はとりたい

理由1:新しく始められる
コニーやエルゴなどの赤ちゃん絶対寝かすマン(抱っこ紐)や
寝ントレのおかげで、
自分たちの時間をつくることができた。

そしてなにより育児には締め切りがない。
締め切りのストレスがなくなった分、
脳のメモリに新しいことを仕入れる余裕ができる。

前から触ってみたかった制作ツールの勉強や、


積ん読や話題の作品など見たかったものリストの消化はすごく捗った。

そして、仕事への向き合いを、
これからのキャリアを考えるいい機会と時間になった。


理由2:家族の時間が尊い
シンプルに子どもは天使かな?って思うほどかわいい。
(たまに悪魔になるけど)
妻の「母親」という新たな一面を尊敬する。
妻とほぼ同じ時間、子どもといるはずなのに、
妻の方が子どもに好かれているし、泣き止ませるのが上手い。
(でも僕の方が笑わせるのは得意)

育休中、子育てが安定してくると、羽を休めることもでき、
僕個人はとって良かったと思いました。

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