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No.2 富士山 3766m

2011年8月、大学3年生の夏に同級生Mちゃんとツアー参加で富士山に登った。

もちろん初めての富士登山なので、安心安全を第一に女性限定のガイド付きツアーに申し込んだ。この夏は、屋久島にも行くことになって42リットルのザックを買った。正確には母が買ってくれた。母は昔から厳しく、お小遣いという制度は無く、お金が必要になったら、なぜ必要なのかを説明しないといけなかった。

バイトはしていたけど、生活費と旅行代だけで消えるので登山道具一式は母が揃えてくれた。

母は子どもに厳しいが、買い物が好きなので欲しいものは選りすぐりのものを買い与えてくれた。当時はそれがすごく嫌だったけれど、今思うと贅沢だし有り難かった。

ザックはゼロポイント(モンベル)、パンツはフェールラーベン、シェルはノースフェイス、という具合だった。まあ、少しオバサンっぽいけど、その後も暫く使える良品ばかりで、バイト代でヘッポコウエアを買うより余程良かったと思う。

ゼロポイントのザック

話は逸れたが、申し込んだツアーは新宿駅からバス出発だった。

富士山の5合目までバスで向かい、高度順応してから登山開始。8合目の山小屋に夕方までに到着し、翌朝はご来光を見て下山、というコースだったと思う。正直、もう十年以上前なので余り覚えていない。

富士登山で感動したことは、
①偶然に河口湖の花火を上から見下ろしたこと
②夜明け前の登山で星が間近に見えたこと
この2つだった。

花火を上から見下ろすという体験は、しようと思ってもなかなか出来る事では無いので運が良かった。天気にも恵まれ、無事にご来光も見られたがそれよりも手を伸ばせば掴めそうな無数の星たちに感動したことを覚えている。

高山病は無かった。
ツアーでゆっくりゆっくり登ったこともあるだろうが、後々、4000mを超えても高山病に罹らなかったので私は高山病になりにくい体質なのだと思う。飲む酸素サプリとか持っていった気がするが飲まなかったと思う。

マイナスの意味で印象に残っているのは
①トイレの臭さがきつい
②行列で人のお尻を見ながら歩く
この2つだ。

世界遺産に認定される前に登ったのだが、それでもシーズンは人でごった返していた。整備されているだけで感謝しないといけないが、それでもやはりトイレの異臭はただ事ではなかった。その後登った山の中で1番臭かったと思う。今となってはこれもいい思い出だ。

岩場は1列で歩くことになる。
それなりの傾斜なので顔を上げると前のひとのお尻がドーン。そんな状態が印象に残っている。

行列の様子

ツアー参加だが、下山は自由行動だった。ひたすら砂地を下っていった。5合目でツアーのバスに乗り込み温泉に寄った。この温泉の脱衣所にある扇風機がホコリだらけだったことを覚えている。
人間の記憶は、やはりマイナスの方が強く残るらしい。しょうもない。

下山後、家族に「顔がすっきりしたね」と言われた記憶がある。これはおそらく運動量のせいだけではない。達成感が顔に出ていたのだろう。

また、そのうち富士山は登ろうと思っているがいつになることやら。

ご来光を待つ時の一体感は好きだ




朝の東京駅にて。

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