ジョギング ~対話録14~

※ ひとりごと。雑文。

暑い日が続くけど、時間を見つけてその辺を走ってるんだ。

健康的でいいと思うよ。熱中症には気を付けてね。

うん。登山は天気や時間に左右されるけど、ジョギングならそこまで左右されない。多少雲が多くても、時間がそんなに多くなくても大丈夫。自由時間に応じて走る場所や時間を決められるからね。

登山だと往復時間はあまり変わらないし、途中で引き返すのも残念だけど、ジョギングはそうだよね。お手軽さはある。

ジョギングとランニングの違いって知ってる?

いや、そういえば厳密には知らない。

簡単に言えば走る速度かな。遅いのがジョギングで、速いのがランニング。

ほう。まあ言われてみればそうだよね。

細かい定義はもっとあるらしい。ランニングの方が本格的な走り込みって感じで、アスリートのトレーニングそのものだよ。まあ、私はやらないけど。

すごいよね、アスリート。武井壮とか。

あの人は独自路線的で、他とは一線を画すよね。ユーチューブでも動画出してるし。自分の身体って自分が思うほど意のままに制御できないそうで、たとえば立った状態で目をつむって両腕を伸ばしたまま肩の高さまで上げて、ピタッとここだと思ったら目を開けて鏡で確認する、なんてことを紹介してたけど、これが意外と難しいんだ。

ちょっとはズレそうだね。

そうなんだよ。目をつむって、身体の感覚だけで掴まなきゃならないからね。空手の型もそうなんだ。自分の見える範囲、意識の届く範囲なら正しい動作、体勢を維持できるんだけど、そうじゃないところは悲しいほどずれちゃう。

空手には詳しいの?

昔ちょっとだけ。和道流と松濤館流をね。ひとりでも稽古できることが多くて自分に向いてた。全体主義的な稽古体系はあまり好きじゃないんだけど、もっと本質的な部分でね。

今度、型見せてよ。

どこでw まあいいや、たとえば平安五段の最後。後屈立ちで下段払いと上段受けを同時に出す挙動があるんだけど、視線は前、つまり下段払いの方だから、上段受けの腕を見ることはできない。

うん。

すると悲しいほど腕の角度が決まらない。肩から肘までは地面と平行、肘から拳は地面と垂直。肘の角度がちょうど90°になるわけ。これがもうね、肩が下がってたり肘の曲げ方が浅かったりで、ずいぶん苦労した。

どうやってマスターしたの?

まあ、鏡だよね。鏡を使ってゆっくり正しいポーズを作ってそれをじっくり見て、身体に感覚的に染み込ませる。時折目をつむってもいい。で、さっきの武井壮の話のように、バシッとこれだと思ったところで鏡を見る。そして微調整していく感じだね。ずれてたら直して、正しくできたら何度も繰り返して成功率を上げていくんだ。

根気のいる稽古だねぇ。

ホントにね。でもやった分だけ伸びるってのは本当だから。ダンススタジオなんかでも鏡で自分の姿を映して常に確認しているけど、本当にいい方法なんだよ、これ。

自分を客観的に見ることって大切だよね。

そうだね。声なんかもね、自分の声を時々でいいから録音して聞いてみるといいんだ。声やしゃべり方、意外と自分で思ってる感じと結構違うこともあるんだよ。

スマホで出来るよね、今は。

便利だねぇ。

実は今の会話も、録音……。

えっ?

うそうそw でも変なコトしゃべってないし、大丈夫だよ。

何が大丈夫なんだろう? まあいいや。それじゃ今日はこれで。ありがとう。

ああ、気を付けてね。

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