「Googleオプティマイズによるウェブテストの教科書」出版記念セミナー・参加レポート-ABテストって簡単

こんにちはmugicokeです。

12/20にウェブ解析士協会が出版している、「Googleオプティマイズによるウェブテストの教科書」の出版記念セミナーに参加しました。
因みにその日は、12月に受けた上級ウェブ解析士の修了課題提出の2日前。受けるかどうか悩みましたが、『できる男である』自分は、既に課題提出を完了した事もあり、本の購入&セミナーに参加してまいりました。

自分はGoogleオプティマイズでABテストを行ったことがありますが、最近行っていなかったことと、ウェブ解析士の先輩方の知見を学びたいと思い参加しました。

そもそもGoogleオプティマイズって?
あとABテストって?

Google オプティマイズはGoogleが提供しているA/Bテストツールです。

A/Bテストとはあるページの内容を2パターン用意してランダムに出しわけ、ユーザーの反応を確認し、最適な内容がどちらかをテストする方法です。

(例:ecサイトの商品詳細ページ)
『購入ボタンの色が現行は全体のトーンマナと併せているので黒にしているが、良くも悪くも埋もれている。赤はどうだろう?他のECは大体赤とかオレンジだよな。』
こんな時に黒のパターン(A)と赤のパターン(B)を50%ずつで出し分け、コンバージョン率(購入した率)を調べて、最適な方にすればいいのです。
※目立ちかたが全然ちがいますから、恐らく、というか絶対『赤』の方がコンバージョン率は高くなるでしょう。

Google オプティマイズは、それを実際のウェブ画面上でかんたんに行えます。しかもこれ無料です!

セミナーアジェンダ

当日は以下のアジェンダです。

第1部 データドリブンなウェブテストの基本 (ABテスト)
第2部 A/Bテストをセミナーでライブ設定!(テスト設定とターゲティングのコツ)
第3部 アドバンス的Googleオプティマイズ
第4部 継続的に改善を進めるためのコミュニケーションとアウトプット
※ABテストのみならず、PDCA運用行っている人は凄い参考になる無いようでした。

では、一つづつ概要を記していきます。

第1部 データドリブンなウェブテストの基本 
    (ABテスト)

・ABテストで一番成功した人はオバマ大統領。
・これを大統領選挙で行う事で70億の成果をだした。

まずこのエピソードで参加者を惹きつけてくれましたが、メインの内容は以下です。

◆失敗するウェブテスト
 目標が明確でない    ⇒ 目標はスマートに
 課題が分かってない ⇒ インパクトファーストで !
             例えばセッションが多いものからなど
 仮説がない     ⇒ 納得を得る仮説が必要
 継続しない     ⇒ PDCAを回し続ける(失敗を恐れない)

こうならない様に、明確な目標と課題、そして仮説を用意する(前述の『ボタンは赤の方がいいのでは?』みたいなのも仮説です)。
そしてそれを一回で終わらせずに継続させていくことが大事!

確かに!と頷けるお話でした。

第2部 A/Bテストをセミナーでライブ設定!
   (テスト設定とターゲティングのコツ)

ここでは目の前でA/Bテストをライブで設定してくれました。
Googleオプティマイズを触ったことの無い人にとっては、ここが一番参考になったことでしょう。

ライブで行ってくれたのは株式会社HAPPY ANALYTICSの「秘書」の方。『エンジニアでもコーダーでもディレクターでもない人も簡単にできるんですよ!』って感じで。

あと、別の方がオプティマイズを行なう対象(ターゲット)のコツを教えてくれました。

◆ターゲット設定のコツ
・ターゲットのユーザー数は十分か
・ 想定外のページに影響が出ていないか
・『このターゲットユーザーだからこそ』よいうテストになっているか。

テストを行うには十分なユーザー数がいないと、比較してもあまり意味がありません。ユーザー数10人とユーザー数1,000人では全然違いますよね。
あと、テストする内容が違うページにまずい影響を与えないかよく考える。
ユーザーは例えば新規の離脱率が高いから新規だけに絞るとか。

第3部 アドバンス的Googleオプティマイズ

その1
googleオプティマイズのパターン作成で、できること、できないこと


基本的に『だいたいの事はできる』みたいです。

・まずはエディタパレットで色々試す
・JS使うと色々できる
・テストを1ユーザーに期間中1度だけしか見せたくない ⇒ Cookieを使う

多少HTMLの知識、コーディングの知識は必要なので、隣の席のコーダーにお願いするなどすれば、やりたいことはだいたいできるらしいですよ!
その2
集客と連動したGoogleオプティマイズによるCV最適化事例のご紹介

・あまりPVが少ないと期間を長くする必要がある(母数少ないから)。
・テスト期間は2週間~1か月 それ超すと外部環境が変わる(クリスマスがお正月になるとか)

これも確かにです。

そして、テストしてみたけど、「差異がでなかった」「結局何がよかったかわからない」とならないために!

①テスト設計が肝心!サイトの指標を予め確認し、適切なターゲティングと優劣を判断できそうな目標設定を。
②クリエイティブも大事。
③評価はGoogle Analyticsを活用した多角的な分析を。

第2部の最後と被る部分がありますが、やはりターゲティングは大事ですね。
その3『LPと下層ページでランディング&検索上位両立を狙う』サイト構成

ここではオプティマイズと言うより、SEO/SEMの話でした。

・LPは上位表示が困難
・SEMなどでは常に広告媒体費用が掛かる
・LPに下層ページを付加してSEM対策を推奨

3番目の話の補足として、以下をより深く説明してくれました。

『LPに下層ページを付加してコンテンツマーケティングを仕掛ける』

①商品&サービス
②Q&A(CMSでクライアント運用)
③お客様の声(CMSでクライアント運用)
④サイト内ブログ(CMSでクライアント運用)

②は内容が増えるので、評価されやすい。
③もテキストなので信頼実績であり、Google効果も高い
④このキーワードだと効果でるな~とかわかる。記事がコンテンツのアクセス資産になる。
成果の出たLPをどうCVに繋げるか、考えていく。そしてPDCAを廻すということでした。

これも基本ですが、確かに!と再認識させられる内容でした。

第4部 継続的に改善を進めるためのコミュニケーションとアウトプット

自分的にはこれが一番参考となりました。メインはABテストを継続的に実行するためにと言う内容でしたが、まずABテストが続かない理由を以下の4つに要約して挙げていました。

・手前の議論で終わる。
・自分しかできない状態。
・評価の仕方がわからない(予測ができない)。
・ネタ切れ

これ、ABテストで言える事だけではないですね。
PDCAあるあるですよ。

じゃあどうするか?以下です。

①役割分担表を用意する
 ・誰がどこで確認してどう動かすのかを表などで可視化する
②反映・未反映の基準を先に決めておく
③結果や事例は後から作るはダメ。
 ・シートは先に準備してそこに随時貯めていく
④最初はとにかくやる。失敗してもそれがデータとしてたまる。
 ・とにかくテストしやすい環境を作る。
 ・やってみてベースができたら、できる人数を増やす。
⑤ネタ切れの際は同業他社を参考に
 ・○○を改善する為に他サイトは何をしていたのか?

確かに事前準備は大切。そしてとにかく色々やってみる。GAなどみてたら最初は幾らでもネタは出てくるはずですしね。
そしてネタ切れのときは確かに同業、もしくは他業種でも『お!』となる仕組みはありますもんね。

この登壇者の小川卓さんは数々の本を出していますが、それも大変分かりやすいし、登壇時の話、内容も凄い参考になるんですよ(私の文書が拙い、情報が足りず、上手く伝わらないかもしれませんが。。。)。


最後に本について

今回は「Googleオプティマイズによるウェブテストの教科書」に沿ったセミナーでしたが、その肝心の本は、オプティマイズの設定は勿論、テストの設定方法やターゲット、効果的なクリエイティブ、あとウェブマーケティングの基礎内容も記されています。

これを見ればテスト設定が出来るだけでなく、ウェブの運用の基本も学べるので、ウェブ担当者は仕事用デスクには常時忍ばせておくべき一冊かと思いました。



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