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大切な人を大切にするために、自分を許そうと思う

昨日の話である。仕事の飲み会だと聞いていた夫は、思っていたより早く帰宅した。
娘を寝かしつけ、自分もご飯を食べて、片付けをして、さぁ、これから自分の時間だ…!と思った途端の帰宅で、私はすこし落胆してしまった。

夫は着替えるなり、床に寝転がってマッサージを受ける体勢になった。
我が家では、ご飯が終わって一服すると、私が夫の背中や腰をマッサージしながら二人でテレビを観るという、なんとなくのルーチンがある。
夫は私の一回り上。長生きするにはマッサージが必要というのが夫の主張だ。付き合ってた頃から5年は続いている習慣だが、寿命はどのくらい伸びてくれたのだろうか…

この時間に、私たちは1日の出来事や他愛もない会話をしながら過ごす。私にとっても大切な時間だ。

しかし、出産してからはこの時間を前向きに過ごすことができなくなってしまった。
夫はもともと愚痴っぽい人であり、
「私も1日育児家事でヘトヘトなのに、なぜ私がマッサージをしながら愚痴まで聞かなきゃいけないんだ…?」
という思いが浮かんでしまうのだ。

昨日も漏れなくその考えが頭をもたげ、片手間のマッサージで適当な相槌をしてしまっていた。
暫くすると、夫が体調が悪いと言いだし、今日は仕事を早退してきた。どうやらストレスから来た体調不良らしい。
7月末で部下の異動があり、管理職である夫は来月以降の体制を考えると頭が痛いようだった。

可哀想なことをしてしまった。
もう少し真面目に話を聞いてあげればよかった。
娘を遊びに連れだした帰りにアイスを買って帰ったが、夫に食べる元気はなさそうだった。

自分も無理をしない範囲で、家族を支える、そのバランスが難しい。
無理をすれば不満になる。しなければこうして後悔が残る。

産後、私は一人で目の前のことを100%でこなそうとしてきた。家族をケアする余力を残すためにも、自分を労る必要がある。
無理をして頑張ると、相手が休むことを許せなくなる。
愚痴をこらえると、相手の愚痴を許せなくなる。
完璧を目指すと、相手に厳しくなる。 
だから、まずは手を抜いたり、愚痴をこぼしたり、完ぺきにできない自分を許してあげないと。大切な人をちゃんと大切にできない。

夫はもう寝たので、私はアイスを食べながらこの文章をスマホで打っている。テーブルにはまだご飯を食べた後の食器が散乱している。
さぁ、適当に片付けて、テレビでも観よう。




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