祖母の作るチキントマト煮込み

これは過去のとある1日。

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休日のお昼、台所からいい匂いがしてきた。

普段は和食を作る祖母が珍しく少し洋食チックなものを作っていた。
チキンをトマトソースで煮込んだものだった。

祖母がこんなもの作るのは珍しかったので、驚いた。

(見た目も綺麗だったし、正直私も気分が上がったのを今でもありありと覚えている)

「いただきます」

ナイフとフォークで丁寧に食べてみる。
・・・想像以上に美味しい。
チキンも柔らかくて、トマト煮込みってこんなに美味しくなるんだなぁ。

玉ねぎは煮込んだりするだけで香りが引き立つ。この甘みと香りも大好きだ。

マッシュルームなんて祖母が作る料理になかなか出てこない。
(そんなちっぽけなことでさえ、嬉しかったのだ)

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図々しいが、私はこの世で祖母の料理がいちばん美味しいと思っている。
たまに普通な時もあるが・・・。

今まで祖母が作るどれほどの数の料理を食べて来たかわからない。
それでも、このチキントマト煮込みにはかなりの思い出が残っている。

そんな思い出も、もう何年前のことなのだろう。
誰かに作ってもらうご飯は、本当に美味しいもんだ。
せっかくだからまた、近々作ってもらおうかな。

ふと、そう思った。