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#今週の一曲一枚 Whatever The Weather - Whatever The Weather (2022)

すべての曲のタイトルが気温。気温を形容している曲、ということだろうか。
私にとっては気温は気温でしかないから、こんなに広げて発送することができるんだということにまず驚く。

それぞれはシンプルな曲が多く、どれもシンセサイザーを使っているようだ。

その中で"17℃"は複雑な(ジャズみたいな)ドラムと、メロディーのない音、フェードインとフェードアウトを繰り返す音で畳み掛ける。「どこにいっちゃうんだろう?」とワクワクする。

その次のcではピアノが最初に登場し、それまでの3曲とは世界が変わって感じる。ピアノって、本当にきれいで良い音だなと思う。現実には聞けなさそうなゆったりしたリヴァーブが、水たまりに水滴がぴちょんと落ちたときの波紋のような、静かで速くて、きれいな感じがする。

"2℃ (Intermittent Rain)"は、一番好きかもしれない。断続的な雨、ということだけれど、私は新幹線に乗っているときの、雨粒が窓に叩きつけている風景を思い出す。短くて、スピード感があるのがそう感じさせるのか。

"6℃"はオーケストラ風で始まる。これもまた他とは違う雰囲気。オーケストラ風の音のメロディーが、ギターなのかシンセサイザーで再現される。そこへのピアノの重なりが本当に綺麗。きらきら輝いている感じがする。次の"4℃"との対比がまた面白い。

"30℃"では急にヴォーカルが出てきてびっくりする。でも、声もインストゥルメンタルの一部のように聞こえる。

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