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ゲームクリエイターへの5歩目

そもそもゲームクリエイターってなに?

ゲームクリエイターを目指そうと決心した私でしたが、 そこで浮かんだのが
「そもそもゲームクリエイターってなに?」という素朴な疑問でした。

私は建築士免許を持っているので建築士という肩書きを名乗っています。仮にもし無免許で家を建てたらそれは建築法違反で処罰されます。
ところが、ゲームクリエイターには免許というものがありません。当然ながらクソゲーを作ったからと言って処罰されることももちろんありません。それはアーティストやYoutuberと同じく『自称』が成り立つ世界なので

「僕はゲームクリエイターだよ」と言っても誰も否定できないのです。

では私がなりたいのは『自称』ゲームクリエイターなのか?

それは否です。

私はせっかくなら多くの人にゲームを遊んでもらいたいし、できればゲームクリエーターとして評価されたい。そして綺麗事抜きにゲーム製作で食べていけるようになりたいと思っています。
ゲーム製作で満たしたかったこれらの欲望は、きっと『自称』ゲームクリエーターでは到底達成できない気がしました。
つまり私が目指すのは当然『プロ』ゲームクリエイターなんだなと。

どこからがプロなのか

「海賊王に俺はなる!」というワンピースの有名なフレーズがありますが、「海賊」になるだけなら『自称』で済むのですが「海賊王」になるとまで言うのならそれは『プロ』海賊ですから、目標だけ掲げるのはダメだとおもうんです。
海賊王になるためにはどのような準備が必要なのか、資金と人材をいつまでにいくら集めるのか、などと目標達成までのスケジュールを立てないと、絶対に『プロ』には成れないでしょう。

私が目指すのもあくまでも『プロ』ゲームクリエーターですから、まずは目標を定めることにしました。
欲求に全て達成基準と言う明確なハードルを設定し、それらのハードルを全てクリアした時点で晴れて『プロ』ゲームクリエイター」という肩書きを名乗ろうと決めたのです。

先ほど挙げた自分の欲求(目標)とその達成基準は次のようなものです。

欲求1)多くの人に遊んでもらいたい
この欲求の達成基準は「全アプリの累計で100万ダウンロードされる」ことにしました。今思えばなかなか高いハードルだったと思うのですが、当時はシンプルなカジュアルゲームが1000万ダウンロード!みたいな記事をよく目にしていたので、プロと言うなら最低100万ダウンロードくらいは目指さないとダメだろう、と思ったからです。


欲求2)高く評価されたい
この欲求の達成基準は「有名なメディアに取り上げられる」ことにしました。やっぱり人にゲームタイトルを言って「知ってる!」と思われるようなレベルにならないとプロとは言えないと思うので、知名度のあるメディア(AppStoreや雑誌、有名ゲームサイト)に取り上げられることがマストだと思ったからです。

欲求3)ゲーム製作で食べていけるようになりたい
この欲求の達成基準は「ゲームアプリだけで毎月50万円を稼ぐこと」としました。これだけ稼いでいれば年収600万円、世間的には職業として認められる額だと思ったからです。(実際は我が家は子供が3人いて、当時は組んだばかりの住宅ローンもあったのでこれでもギリギリの金額で、共働きの奥さんの収入がプラスされる前提での金額設定ではあるのですが)

現在位置を知ろう

基準が決まれば現在地がわかります。その時の達成率は次の通りでした。
目標1)100万ダウンロードされる
現実:3ヶ月で800ダウンロード(達成率ほぼ0%)
目標2)評価されたい
現実:レビュー数(達成率0%)
目標3)ゲーム製作で食べていけるようになりたい
現実:売り上げ0円(達成率0%)

これを見て「おや?」と思った人も多いでしょう。そうです。せっかくしたゲームアプリ「CROSS」ですが、まだ1円も利益を生み出していません。

実はこの「CROSS」、無料なのになんと広告が一切表示されないアプリなのでした。というのも、私の当初の目的はアプリのリリースをきっかけに「ボードゲームCROSS」の企画を売り込むことでした。だから当初はこれで儲けようなんて考えはなかったので、そもそも広告をつけてという依頼すらしていなかったのです。
広告どころか課金の要素もゼロだったので、たとえ何万人にダウンロードされようが永遠に利益を生み出さないという、今思えば考えられないアプリだったのです。まさにアンビリーバボー!

マネタイズについて考える

ボードゲーム化の夢も破れ、これからはゲームアプリの製作を主軸にやって行こうと方向転換をしたからには、アプリで利益を生み出さなければなりません!(当然のことですが)
そこで本やネットでどうやったらアプリで収益を生み出すのかを調べ、ついに私は真理を知りました。それは

ゲームアプリはマネタイズ(収益化)が全て!と言うこと

いくら面白かろうが、何百万ダウンロードされようが
マネタイズが死んでいたらリリースしていないのと同じなのです。
今考えれば当たり前のことですが、当時の私はそんなことすらわかっていなかったのでした。

そして収益化の方法には大きく3つの方法があることを知りました。

1)アプリ自体を有料にする。
これはアプリの販売価格を設定し直すだけなので一番簡単な方法ではありますが、無料でも3ヶ月で1000ダウンロードにも満たないアプリが有料になったとして、いったいどれだけ売れるでしょう?おそらく売れても1か月に10本、いやせいぜい2、3本がいいところかもしれません。これでは100万ダウンロードなんて夢のまた夢。これは無しです。

2)課金してもらう。
これはアプリ内通貨を購入するといった方法で、当時私もパズドラにハマっていて魔石を買うかどうか迷った経験があったのですぐにイメージできました。これも一見儲かりそうな感じがしますが、キャラクターもステージもないゲームでどうやって課金してもらうんだろう?と全くアイデアが浮かびませんでした。おそらくCROSSのようなボードゲームとは相性が悪い、と思ったのでこれも無し。

3)広告を表示させる。
無料アプリのほとんどは基本的になんらかの広告が表示されます。ゲームを邪魔しない程度に、ゲームオーバー時に広告を表示するとか、バナー広告を常に表示しておくとか、今でもよく見られるパターンですね(当時は操作部分にバナー広告を頻繁に被せて誤タップを誘因し、広告を見せるという姑息な手段も多く見られましたが、流石に今だと一発アウトになります)
これならCROSSのゲーム性を損なうことなくマッチしそうです。

よし。CROSSに広告を載せよう!

リリースから3ヶ月経過した時点でようやくマネタイズ化を決心した私は、
CROSSの担当プログラマーのニュンさんにメールを送りました。しかし何日経っても返信がありません。そこで当初担当だったF氏にも連絡を取りました。すると驚きの答えが返ってきたのです。

なんとニュンさんはすでに退社しており、F氏自身も退社後に日本で別会社の役員になっていたのでした。おそらくゲーム業界は人材の流動が激しいのかでしょう。
とは言え、仮に後任の担当者がついてくれたとしても、CROSSの内容を把握しているのか甚だ疑問ですし、この先もずっとCROSSのメンテナンスをしてもらえるかを考えた時とても不安です。

私のマネタイズ計画はいきなりつまずいてしまいました。



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