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ダイヤモンドになるまで磨き続ける

せっかくリリースしたアプリが思ったほど売れない、という経験はゲーム開発なら誰もが経験していると思います。
苦労して開発したのに全く話題にならない、低評価レビューをたくさんつけられる、いくらバグの修正やバランス調整を行っても、思ったように売り上げが伸びないなどと、心がバキバキに折られることもあるでしょう。

やがては開き直って「クヨクヨしても仕方がない。今回は売れなかったけど、もっと面白いゲームを開発するぞ!」という意気込みで、新たなアプリ制作に着手することも多いと思います。

でも、ちょっと待った!

売れないからと簡単に見切りをつけてしまうのは、ひょっとしたら磨けばダイヤになるはずの原石を捨ててしまっている勿体ない行為かもしれません。
個人開発のゲームは少人数で開発しているだけに、大手のゲームと比べてリリース時に完成度が低いのはやむを得ないことです。そのため致命的なバグや偏ったバランスのせいで、リリース直後に大量の低レビューをつけられたり、全く注目されないことは至極当然なのです。

せっかく苦労して開発したアプリ。簡単に諦める前にそのアプリがダイヤになる可能性があるのかどうかを見極めましょう。

ダイヤの原石かを見極める

とはいえ、そのアプリがダイヤの原石かどうかを見極めるのは正直かなり難しいです。そんなのがわかるなら苦労はしないよ!という声も聞こえてきそうです。
あくまでも私見ですが、ゲームの伸び代はリリースして3ヶ月くらい経たないと判断できないな、と思っています。なぜなら致命的なバグやバランス調整などが一息つくのが大体3ヶ月くらいだからです。(あくまでも主観的な意見)

アプリの伸び代を測る基準としては、次のようなものが判断基準になるかなと思っています。

・評価が3.5以上(レビュー総数は10以上)
・ダウンロード数が4桁以上
・有名レビューサイトで評価された(プレスリリースではない)

上記のいずれかを満たしていればそのアプリはダイヤの原石の可能性があります。逆にいずれも満たしていないアプリは、おそらく何か重大な欠点がある(=単純に面白くない)ので、いくら磨き上げてもダイヤモンドにならない可能性が高いです。3ヶ月かけて欠点を改善しても評価が上がらなければ、素直にあきらめた方が良いかもしれません。

では、上記の条件を満たしている伸び代のある原石のゲームを、どうやって磨き上げていくかを順に説明していきます。

1)短所を削り長所を磨く


ほとんどの開発者がリリースしてまずやることは、低評価のレビューで上がってくる内容を徹底的に潰していくことではないでしょうか。もちろん、進行不能なバグやゲームバランスを大きく崩す要素などは、真っ先に修正しないといけません。

でも短所を削ることばかりに集中しすぎると、同時に長所まで削ってしまうことがあります。なぜなら長所と短所は背中合わせだったりするからです。

私の開発したアプリ「ダークブラッド」は、リリース直後にAndroidで3.9、iOSで4.2という、そこそこの評価をいただいていたのですが「モンスターの強さが理不尽だ」「開始してすぐに死んでしまった」といった難易度に関しての星1、2の低評価レビューが、5件に1件くらいの頻度で見られました。

でもこの「ダークブラッド」は、理不尽に死んでしまうが故に何度でもチャレンジしたくなるという「死にゲー」の要素こそが一番の売りなのです。なのでそのようなレビューがあることは百も承知でした。これまでに多少はバランス調整をしましたが、難易度は大きく変えていません。むしろ「簡単だった」というレビューがあると難易度を上げたりしています(笑)
そのおかげもあって、難しいがそこが良い、といったレビューが徐々に増えて、今ではAndroidで4.3、iOSで4.7という高評価となっています。

短所を修正するのは大切ですが、そこに意識が行き過ぎると、せっかくのアプリの尖った個性までもが丸められて、どこにでもある平凡な石になってしまうので注意が必要です。
尖った長所はとことん磨いて、伸ばしてあげましょう。

2)パッと見を磨く


どんなに面白いゲームでも、ダウンロードしてもらえなければ遊んでもらえません。大手メーカーならゲームを認知してもらうために広告を打ったりできますが、個人開発者にはそんなことはできません。そのため毎日何百、何千とリリースされるアプリの山に埋もれてしまいがちです。

では、どうすればいいのか。
それはストアで検索して訪れてくれたユーザーを、なるべく取り逃さないようにすることです。そのために必要なのはスクリーンショットの改善です。

ストアのスクリーンショットはお店で言うと看板やディスプレイと同じです。どんなに人に勧められた評判のお店でも、看板がボロボロだったり、店頭ディスプレイが無くてメニューがわからなかったら二の足を踏みますよね。
それと同じで、どんなゲームもストアに掲載されているスクリーンショットをみた一瞬で、これは面白そうだな、と思ってもらえなければ遊んでもらえません。
(ある調査では、多くのユーザーは、わずか3〜6秒の間でアプリをDLするかどうか決めているそうです)

スクリーンショットの改善については自分で行うのもいいですが、専門の会社にやっていただくほうが確実に良くなります。費用は会社によって異なるので明記できませんが、私はお願いして作り直したことでコンバージョン率は約2倍になりました。(例えばコンバージョン率が5%から10%に上昇すれば、単純にダウンロード数も倍になります)

修正前

こちらが修正前。プレイ画面に文字を入れて、そのままスクリーンショットとしていました。

修正後

こちらが修正後。ストアに並んだときに目立つよう横レイアウトに修正。ダークファンタジーの雰囲気が伝わるよう、ユーザーを惹きつける文章を散りばめました。

3)世界に向けて発信する


アップデートを重ねてある程度の完成度になれば、他言語対応は絶対にするべきだと思います。ここまで必死に磨き上げてきた自慢のアプリを、国内だけで公開するのはもったいないです。

よく、日本人にはモテないのに、外国人にモテる人っていますよね。
それと同じで、日本ではいまいちウケないアプリが、海外のユーザーには刺さるという現象がよくあります。(ダークブラッドも日本ではパッとしないのですが、銀親さんの描いたドット絵の海外でのウケが良く、8割以上が海外のダウンロードとなっています)

翻訳するなら、まず対応すべき言語はやはり英語です。プライマリ言語も英語に変更して日本以外の国では英語表示がデフォルトになるように設定します。
第2言語が英語の国は多いので、英語版をリリースしたら、世界中で少しずつダウンロードされるようになります。すると意外な国でダウンロード数が伸びたりします。ダークブラッドの場合、一時期ブラジルとロシアでダウンロード数が急伸したのですが、そんな時はその国の言語を優先して翻訳しても良いかもしれません。
それから言語人口の多い順に、中国語、ポルトガル語、フランス語、といったふうに徐々に対応させていけばいいです。

ただし、翻訳するにもお金がかかりますので、その費用を捻出するのが厳しければ、海外のパブリッシャーさんと手を組むのも一つの選択です。
ある程度ダウンロードされると、海外のパブリッシャーさんの方から声がかかったりします。現地でのプロモーションや翻訳を無料でやるので、その売り上げを折半しましょうという条件が多いですが、翻訳しなければ売り上げはゼロですから、条件次第では前向きに考えたほうがいいです。特に中国のアプリ市場は「版号」という特別な許可が必要になるので、パブリッシャーさんと組むほうが無難です。

以上を行うことで、自然とダウンロード数も売り上げも伸びて来るのではないかと思います。そして気づけばそのアプリはきっとダイヤモンドになっているはずです。(ただしダイヤの大きさは千差万別 ^-^;)

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40歳を目前にしたある日、突然ゲームクリエイターを目指したくなり、ゲームを作り始めました。五年経った今、主にゲーム製作で食べております。