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プロメティウス1 (邂逅・タイムリリース)仮題  R18 2104文字

※これは、一種病域のエロです
 気分を害したくない方は、閉じましょう


私は、いつも影を見て歩く
前を見て太陽を目にしたり、
見上げたりはしない


振り向いて太陽を見れば
私には
太陽の光が
無数の槍の雨が降りそそぎ、突き刺さり
痛みにまみえ
私には、痛みを与えるものでしかない


どんな時も、毎日毎日
日中の太陽の光りは


無数に降りそそぐ太陽の光は
槍の雨が留どめもなく
降り注いでいるようにしかおもえない


私は人生を何度もやり直している
来世でも、転生でもなく

次の人生で
一生をやり直しているのではなく、

時間を巻き戻して、人生をやりなおしている


他人からしたら、羨ましいだろう

何回も何回も人生をやり直していて
助けたい人を助ける為に
その為に、人生をやり直しているのに、
助けることが出来ず、その時迄気がつく事なく
何回も事故が起こり
数年、時には数日経ってから、その事に気づく

気づくたびに、また失敗したと思う

見過ごしたと思う

何回も、何十回も、愕然とした気持ちになる

事が起こる前に、なぜ気づけないと

防ぐ為に、人生


どうして


雨が降ってくるように降り注ぐ
光りの槍に突き刺さり、
槍は自分を通し、地面に突き刺さり
地面に消えていく
息が止まるような、痛みばかりを残して

太陽を見なければ思わない
振り向かなければ、
ただの太陽の光り

ただの朝日で、ただの昼間の太陽で
黒い影を見せる、太陽の光でしかない


なのに、振り返って太陽を見上げてしまう

プロメティウスの生きながらにして、
啄まれる痛みのように


太陽の光が、
無数の槍の雨のようにしか思えない


残酷な太陽の光

プロメティウスも
朝日が昇るのは苦痛でしかなかったはず
太陽を撃ち落とせられるなら
撃ち落としたかっただろう

プロメティウスには、
黒い太陽に見えていたと思う


後悔と焦り


吸血鬼は、プロメティウスの慈悲の心から生まれた、分身ではないかと思う

太陽の光で、一瞬にして灰になる吸血鬼


自分は、そうではない
そうで、あってほしい
一瞬にして灰になる吸血鬼になりたいと思い
そんな生物を生み出したのではないかと思う


何処へ行っても楽しめない
毎日の会社や休日
通勤や同僚との昼の食事
太陽の下にさらされる自分

娘と休日の遊園地やテーマパークに
ハイキング、娘にせがまれて行ったイベント
休日の親子を見るのは辛い


何度も助けたいと思っている娘
手を離さないでいれば、
車に撥ねられる事もなく、死ぬ事はないと思っていた

手を繋いで横断歩道を渡り
娘が後一歩で歩道に足が乗ろうとした瞬間
娘は、突進し道を外したダンプカーに後ろから跳ねられた

私の見てる前で

娘の見開いた目

パンっと、宙に上がった娘の身体

その瞬間の光景
その後の轢き潰され、何十メートも引きづられた娘の体、時には引きちぎられ…

あの時、歩道にあと一歩の所でスッと娘の手が抜けた。「もう、大丈夫」と言って

事故は、時には帰宅中飲酒運転のダンプカーに
また、歩道を渡っている時や私が側にいない時もあるが、そんな時は私が側にいれば思う
一度も、防げた事はないが…

そんな事を思い出したりすると、胃が痛くなったりもする…

かけがえのない娘
妻の命と引き換えに、手にした娘


娘と初めて、道で歩いた時から
私は、娘と手を繋いで歩いていた


私は、何十回繰り返せばよいのだろう


娘のこれからの
素敵で美しく楽しい姿を
        見たいだけだったのに


何十回も時間を、巻き戻して
何十回も、娘を苦痛の中で死なせてしまった
手足の千切れた体で
ぐちゃぐちゃになってしまう事故を避けれず
何十回も、娘を殺してしまっている


時間を巻き戻して娘を生き返らせ
苦痛を与えるのは
ただの拷問でしかない


人によっては、人生を巻き戻し
やり直しできる事は羨ましいだろう

でも、その時が来る迄、
過ぎる迄思い出せまいででいては、何も意味がない


私には、時間を巻き戻す資格はない
人生を終える迄
プロメティウスのように生きていくことは
永遠の拷問だが
私は自殺をすると、
時間が巻き戻って
娘が生まれた日から人生が巻き戻される
(巻き戻した理由も)
(自分が巻き戻った事も忘れている)



娘が成長し、私に美しい肢体を見せてくれるものと思っていた

イエスのように娘の両腕を左右に開き十字架に括り付け、美しい裸体の両脚にしがみつく私に、娘のマリアのような慈悲の瞳に見つめられる私を想像していた

また娘の足開き、私の足の付け根に立った物を懺悔するかのように入れる日が来る事を思い、感動に震えて毎日を過ごしていた

娘の身体を愛でるだけでなく、私の身体を娘に愛して貰える日をずっと夢を見ていた

娘の美しく成長した身体
高校の入学式の制服を着たその日に、娘に儀式をする事を楽しみにしていたのに
やっと待ち望んだ、ペド人形だった

青年の頃から、官能小説の一節のシーンが頭に離れずに、何度繰り返した妄想
娘が生まれたその日から、
可愛いく成長するその姿に可能ではと気づいた日の感動に、何度も天啓のように心を震わせていた
 
いつもいつも、
中学に入学する前に、事故で亡くなる娘
娘を亡くす度に、数日後に数ヶ月先、時には数年後に全てを思い出し、いつも自殺をする

時間を巻き戻す為に

しかし、もう何十回も娘を事故や痛みの苦しみに合わせいると気づいた以上、娘に地獄を合わせない為にも、わたしは...


願い叶わずに、
人生を終える、私の人生は拷問でしかない

end




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