自己紹介と、さえない詩人が考えていること

はじめまして。酒井衣芙紀と申します。
詩人で、作詞家をやっています。

そっとnoteをはじめることにしました。
どうぞよろしくお願いいたします。

ほとんどの方が、私を御存じないと思いますので、簡単に自己紹介させていただきます。
長くなってしまいましたが、よろしければお付き合いください。



●概要

酒井 衣芙紀(さかい いぶき)、身体も自認も女性です。
大分県大分市出身で、現在は関東在住です。以前はお仕事で福岡に住んでいたこともあります。
早稲田大学教育学部を卒業し、出版社に勤務したのち、2017年から作家になりました。2018年2月に作詞家としてデビューしています。詩集『ニューロマンチック教唆の断罪』、朗読CD『きれいごと』、歌詞「Circus」(SUPER JUNIOR-D&E)などを書いたり作ったりしています。



●作品について

平明なレトリックを多用した、ちょっと独特な韻律の詩を得意としています。また、視覚的な作品が得意です。
エンターテインメント作品を詩にする「#詩になるエンタメ」、商品・グルメなどを詩にする「#詩になるプロダクト」をWEBに公開しております。
インスタグラムなどを、ご覧いただけると嬉しいです。



●現在にいたるまで

10歳から本格的(?)に詩を書きはじめ、高校文芸に打ち込みました。全国高等学校文芸コンクールにて、詩部門最優秀・読売新聞社賞を受賞。
「高校文芸うんぬん」はざっくり言うと文芸部を熱心にやっていましたという感じで、プロのスカウトがない高校球児みたいなイメージでとらえてもらえればいいかと思います。
そんなふうに、ちいさいころから一生懸命詩を書いていたのですが、学生時代から「詩!?あっ…へえ~……」という周囲の〝なんかよくわかんないな〟的反応にせつなさを覚えておりました。
もっといろんな人に、詩について知ってもらいたいし、楽しんでもらいたい!→そうだ、教科書に載ってる詩はみんな知ってる!もっと学校でいっぱい詩を扱ってもらおう!――という安易な発想で、大学では国語科の教材などを勉強しました。しかし、ゼミの教授から「詩?いや僕はわかんないな」とバッサリやられて挫折。夢捨てきれず、教材を扱う出版社に就職しましたが、詩みたいなわけわかんないもの扱ってる余裕なんかない教育現場の切羽詰まり具合にドン引きしてまた挫折。紆余曲折を経て退職し、上京して作家になりました。以上です。


●noteでしたいこと

①現代詩のゆるふわレビュー
詩評、いみわかんなくない?
なんで詩評ってだいたいみんなわけわからないんでしょう。表現が詩的すぎません?批評や感想は、簡単でも論理的でも説明的でもよくないですか?
詩評がわけわからないから、詩の読み方がわからなくて、詩がわけわからなくなってるんじゃないかと、私はそう思うんですが、みなさんいかがですか。
そもそも、詩を論理的に評価する基準や先例がないので、感性に頼らざるを得なくて、なんかこうフワッとしてしまうのは、わかります。詩の感想って、伝えるのはとても難しい。評価ともなればなおのこと、そうでしょう。だけど、「詩」って「〝美〟により近い言葉の表現」であるからこそ、「その説明は明確に伝わらなければならない」と私は思っています。「詩の表現わかりやすさ論争」(※)って、解決しないまま現代詩のシーンでずっと取沙汰されていますけど、この問題も、「詩評が伝わりやすい」となれば解決するのではないでしょうか?
この考えを根拠に、私は「わかりやすい詩評をやりたいなあ」とずっと思っていました。けれど私はさえない無冠の詩人で、正直あんまりちゃんと詩の勉強してないし、誰かの詩を評価するなんてとてもとても無理です。なので、詩評じゃなくてレビューを書くことにしました。アマゾンとかでよく見るやつです。「この商品買いです!☆5つ!」とか「思ってたのと違いました。☆2つ。」とかなら私にもできそうです。そういうゆるっとふわっとした感想みたいなやつを書いて、いろんな人に今の詩のことを知ってもらえたらいいなあと思っています。

※「詩の表現わかりやすさ論争」
現代詩シーンの複雑化にともない巻き起こっている、「誰にも明解に伝わる表現が必要派」VS「レトリックに妥協許さない派」の終わりなき戦争のこと。


②自分の活動の宣伝
詩のイベントとかやっているので、お客さん呼びたいです。

あと、企業さんや自治体さんとお仕事できると、とっても嬉しい気持ちです。
文芸や文学について詳しい方は、上の「作品について」のところでン?と思われたかもしれません。ふつう、文学に携わる方は、あんまり自分の表現について「得意」とか言わないです(たぶん)。思い上がり甚だしいのは承知の上で、あえて、商業的な言い方をしております。
詩人、詩で食っていけない問題。かなり深刻です。「詩人は精神薄弱」などと、明治時代を引きずった偏見をいまだに受けて久しいですが、詩では生活できないこの現代社会七十余年、詩人はみんなダブルワークでかつかつやっております。小説家兼業とか、本屋さん兼業とか、学者さん兼業とかいろいろですが、なんにしろ頑健な身体が必要です。薄弱している場合ではないです。
少しでも「詩のお仕事」の幅を広げたいです。切実です。
なんか詩人全体のことみたいに主語を大きくして問題をすり替えましたが、「詩一本で生活できるといいな!」という私の願望です。広告とかタイポグラフィとかできます。よろしくお願いします。


③交流の場
作家「酒井衣芙紀」としては、twitter、instagramを主に活用しています。
ただ、これらのSNSは主に発信のために利用しており、誰かと交流をする、といった感じではないです。
私の感情的なことなのですが、自分の作品を読んでいただくときに、私個人の人格とか、好き嫌いとか、そういったものが先入観になると、なんかいやだなという思いがあります。これは本当に個人的なことで、他の作家さんがどうこうということはなく、完全に「私の行動として」という意味です。
なので、「完全にオープンではないけれど、気になったら手間なくアクセスできる」場所を、ひとつ交流の場として持ちたいなと思っていました。なんか……近世のサロン的な……わかんないけど……そういうやつです。ちょっと見栄を張ったらどきどきしてきました。サロンとかオシャレじゃない?
「作品を通さない私個人の話」をワンクリックでぱっと読める、のはちょっとまだ抵抗があるので、有料記事にするか、期間限定とかなにか方法を考えています。
たくさんの方と、詩だけにとどまらず色々なお話をして、世界を広げていけたらいいなと思っています。



●さいごに

ここまで読んでいただいて、ありがとうございます。
「詩人」というけったいな肩書きを名乗っていますが、意外と親しみやすいな~とか、わりと普通だな~と思っていただけていたら、嬉しいです。
そして、詩について「なんかよくわかんない」と思っている方にも、詩は面白いよ!とお伝えできたら、それ以上の喜びはありません。それを目指してがんばっていきます。

たくさんの方のお力添えを得て、いまこうして作家として活動させていただいております。
ここで初めて私に気付いて下さった方も、日頃から応援して下さっている方も、皆様に少しでもなにかお返しできるように、精進してまいります。
今後ともどうぞよろしくお願いします。



【宣伝】

地元・大分で開催される国民文化祭「おおいた大茶会」にて、
現代詩を中心とした文芸振興イベントを開催します。
温泉と芸術のまち、湯布院で、言葉と音に触れてみませんか。

11/18(日) 《出張版》ポエトリー☆アゴラ -詩と音、文学、ときどきポップス-
会場:ゆふいん文学の森(https://bungaku-mori.jp
公式サイト:https://mdevent.one-pg.com/15338
公式twitter:@MDGallerys

ポエトリー☆アゴラ 前フリイベント
10/26(金)、29(月)、31(水) Art Poet Fest
大分市リーディング事業「回遊劇場」内にて
会場:「回遊Cafe#204」(大分県大分市 府内町2丁目4-5 若竹ビル2階)



サポートして下さる方を募集しています。
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応援よろしくお願いいたします。

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