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「春来たる~東京都文京区・湯島天神」

「東風(こち)吹かば にほひをこせよ 梅の花 主なしとて 春を忘るな」

と、菅原道真が大宰府に流される際に詠んだ句とされるため、天神さまと梅の花は、関係性が深いと言われます。
 
ここ湯島天神は、東京における代表的な天満宮です。社伝によると雄略天皇の御代、西暦458年と言われていますが、南北朝時代1355年に地域の住民の請願によって、菅原道真を勧請合祀しました。
(この年を創建とする説もあります)
江戸時代になると徳川家代々から崇敬を受け、吉宗の時代に江戸の「三大富くじ(富籤)」の興行を行う神社となり、庶民からも親しまれるものとなりました。
 
2月上旬になると受験生が絶えることなく訪れ、合格祈願の絵馬が奉納されます。また、境内に咲き誇る梅の花も、お昼間には冬の日差しがキラキラと差し込みます。
週末ともなると隣接する会館では、結婚式も行なわれ、艶やかな婚礼姿の新郎新婦が記念撮影をする姿も見ることができます。
初天神(1月25日)には鶯(うそ)替え神事も行なわれます。
凶事を「うそ」にして、幸運に変える行事、鶯は天神様ゆかりの鳥であります。
 
坂を下りて上野方面は歓楽街、ここだけが静寂の場所と言えますが、静寂と喧噪はいずこも隣り合わせですね。

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