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「都忘れの旬感~東京都北区西ヶ原・旧古河庭園」

バラ園の向うに見える洋館の姿が有名な旧古河庭園、しかしながら、崖下に降りて行くとそこには和風庭園と建物が静寂を作り上げています。
1919年に古河財閥の古河虎之助男爵の邸宅を整備したことに始まるこの場所は、武蔵野台地の斜面を巧みに利用した造りです。
第二次世界大戦が終わり、財閥解体が進むと東京都の所有に移り、現在は都立公園として一般開放されています。
 
池泉回遊式の日本庭園は、斜形地の高低差をうまく利用し、「都忘れの旬感」を演じてくれます。特に入母屋造の茶室周辺は苔生した緑と紅葉の赤が素敵なグラデーションを見せてくれます。
 
お勧めは夕方、西に傾いた日差しが木々の間から覗き込み、時間を忘れさせる景観になります。
都心のど真ん中にこんな場所があるのか、と思うくらいの至福な時です。

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