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不登校の兄をもつ妹


息子が小学5年生から学校へ行くのを嫌がるようになった。娘は小学校に上がったばかりでやっと生活にも慣れてきた頃だった。

分団登校のため、みんなで一緒に学校へ行く。

なかなかこないお兄ちゃんについてみんなから「今日〇〇君来ないの?」と何度聞かれたかわからない。そのたびに、何も言わずにうなずいていた。悪いことをしているわけではないのに、なぜか変な気持ちになっていたようだ。

学校でも〇〇君の妹として2年通うことになった。もちろん、誰も娘に何か言ってってくるわけではない。でも、なんとなく嫌だな、と言う気持ちはあったようだ。

息子が行かなくなってから、娘も「明日行きたくないな」とボソッと言ったことがあった。その頃の私はなんとかして息子を学校へ行かせようとしていたので、『え?娘も・・・やめて!』と思った。

娘は少し体が弱く、休むことがよくあった。元気になって学校へ行けるようになると、休んでいた間のプリントや進んでしまった教科などを放課の時間にやらされることがあった。それが嫌なので休みたくない、とよく言っていた。

結局、病気以外で休むことはなかったが、少しおかしい?と思う時期もあった。

でも、娘は嫌なことがあると全部吐き出すタイプ。帰ってくるなり「今日こんなことがあって、すごい嫌だった」と止まらない。こんなにも嫌なことがあるの?というくらいしゃべる喋る。聞いてるこっちがちょっと勘弁して・・と思うくらい。でも話終わると、スッキリした顔になる。そして、何もなかったかのように登校する。娘はその日のうちに処理できるようだった。(ちょっとこっちが辛いけど・・聞き流そう)


娘は息子と違い、本当に手がかからない子だった。いたずらもしないし、嫌なこともしない。娘に対して怒鳴ったことなどないし怒ったことも数えるほどしかない。大人しくてそんなに自己主張をしない。(息子がいつもすごかったから言えなかったのかも)とてもマイペース。そんな娘。


娘が小学校1年から3年までの間は家の中が特に騒がしかったと思う。

あの頃は、私と息子が話していても息子はワーワー、ギャーギャー言うし、旦那が帰ってくると毎日のように言い合いが始まる。息子が床をドンドンける。奇声を上げる・・私はそんな毎日が苦痛でたまらなかった。

娘に「あの頃うるさかったでしょ?」と話したことがある。でも娘は「え?知らない。覚えていない」という。

なんで?あんなにうるさかったのに??

確かに娘は今でもご飯中、私と息子が話していても何も聞いていない。「聞いてる?」と聞くとやっと「え?何?」と反応するのだ。1人で本を読むのが好きで、集中してると他の音は全く気にならないようだ。それは、もしかして小さい頃に無意識に身につけたものなのかな、と思っている。


私は昔から猫が好きで家で飼いたいと思っていた。でも、旦那が「家が汚くなるからダメ」と言い、飼えなかった。家族全員が賛成でなければ、ペットを飼うのは難しいと思うので諦めた。でも、あの頃から娘とペットショップに行ったり、猫カフェに行き始めた。あの頃は家にいるのが嫌で、休みの日には娘と出かけていた。猫をなぜるだけで何かほっとした。嫌な気持ちがなくなった。癒された。

今考えると行っていたのはあの頃だけ。娘もよく「猫カフェに行きたい」と言っていたのに、息子が落ち着いてからは「行きたい」と言わなくなった。きっと娘も何か心がざわざわしていて猫に癒されてたのかもしれない。


不登校児も大変だと思うけど、その兄弟も大変だ。でも、いろいろ影響があるものの、なんとかやってこれている。

これから先も、まだまだ色々な事があるのだろうけど・・・





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