あなたは住みたいところに住めていますか?
こんにちは、コロナの影響で予定が次々に無くなっていっているムーディです。イベント依存症には辛いなぁ。
前回のnoteの続きになってます!前回のnoteリンク貼っておきますが、「めんどくせーよ!」という方がいると思うので簡単にまとめました。
前回のあらすじ
・山田さんに会ったことある人は確率的に統合失調症(とうごうしっちょうしょう)の人にも会ったことがある。
・統合失調症は幻覚や妄想という症状が特徴的な慢性の精神疾患でこれを読んでいる人はもちろん誰にでもなる可能性がある
・症状は医療を受けることにより回復して地域で生活することも可能
・最後に投げかけ「でもあなたが統合失調症の人に会ったことがないのはなぜ?」
・前回のポエム→たこ焼き
こんな感じー!!!
▼しっかり読みたい方はこちら!
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↓本編はじまるよ↓
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「でもあなたが統合失調症の人に会ったことがないのはなぜ?」
前回はこの投げかけをして終わりました。
山田さんに匹敵する人数、そして医療の発展により地域で生活できることが期待されるようになったこと、誰でも発症する可能性があることを踏まえると、なおさらあなたの周りに統合失調症の人がいてもおかしくありません。
この文章は前回のnoteの一部分です。普通に考えたら山田さんと遭遇するぐらいの感じで統合失調症の人と遭遇してもおかしくないし、周りにいてもおかしくないんですね。
なのに、なぜ周りにいないんでしょうか。
「周りにいるどころかそんな病気初めて知ったよ」
という声も聞こえてきそうですね(笑)
あ、そうそう。一瞬話が脱線しますが、この間知り合いが面白いnoteを書いてました。
そしてそこに書いてあったサービス、「ADDress」
月額4万円で日本各地に管理する家に住み放題。好きなときに好きな場所で好きな暮らしができるサービス。なるほど。
いい時代になったものだなぁと思う。住みたいところに住む。それだけでなく、住む場所も選択できる。時代は進んでいるのだ!
こんな話をすると「その話と統合失調症の話、何の関係があるんだ!」と思いの方もいらっしゃるかもしれません。
大丈夫。関係してます。
だって、統合失調症の人は好きな場所に住むことができない生活を送っている人が多いからです。言い換えると住みたいところに住むことが困難です。
前回のnoteでも書きましたが、今は医療が発展していて地域で生活することも可能である、と書きました。
それにも関わらず、「統合失調症の人は好きな場所に住むことができない生活を送っている人が多い」。
「矛盾してない??」といった声が聞こえてきそうです。でも矛盾してません。
統合失調症の人が地域に住むことができない理由は主に2つ。それは
1つは「退院できるのに退院できない状況に置かれているから」
2つ目は「理解が進まず偏見があるから」
です。
1,退院できるのに退院できない状況に置かれているから
1つ目は「退院できるのに退院できない状況に置かれているから」というもの。病院から退院できないために地域に住めないんですね。
まずは以下の画像をご覧ください。
なんか難しそうなグラフですが、簡単にいうと各国の精神疾患を患う人の入院日数を示していて、日本だけダントツに多いです。
では、日本の精神医療の技術が遅れているかといわれるとNo。
それは退院できる状態なのに退院できない状況に置かれている人が多いからです。
ではなぜ退院できる状態なのに退院できない状態に置かれている人が多いか。その理由は以下の3つ。
【理由1】医療で病気を解決せよという考えが強い
今回の週1noteの第1回目に少し書きましたが、障害には医学的な視点と社会的な視点の2つがあります。
日本の精神医療においては、医学的な視点、つまり入院させたり薬物療法で病気を解決しようという考えが強い傾向にあります。
【理由2】作りすぎた「民間」の精神病棟
日本は1960年頃に精神病院をたくさん作ろうとして、「一般の病院より医者と看護師が少なくてもいいよ~」という特例を出して、民間の精神病院を多く作ろうとしました。その結果、日本は精神病棟が乱立します。現在、日本にある精神病棟のうち、9割が民間の精神病棟になっています。
民間の精神病院は経営を成り立たせる必要があるために自然に病院のベッドを埋めるよう運営されていきます。
【理由3】長期入院が新たな障壁を作る
長い入院生活によって、退院後の自己管理(金銭、体調、時間)の力や自己決定能力の力を奪う、という新たな障壁を生み出します。長期入院は地域で生活するための自信も失い、生きる力を奪われていきます。
退院したくとも長い入院が本人の地域で生活する力を奪ってしまうのです。
このように退院できるのに退院できない状況に置かれてしまう。
では、退院出来る人は0か。そうではありません。もちろん、退院できるまで症状が回復して退院した人もいます。
じゃあ、それにも関わらずあなたの周りにいないのはなぜ?
2,理解が進まず偏見があるから
その理由につながってくるのが2つ目の「理解が進まず偏見があるから」です。
統合失調症という精神疾患は未だに理解が進んでいるどころか偏見が根強く残っています。
私の勤める法人では昔、精神障害者が地域で住むことができるようにグループホームを建設しようとしたことがありました。そのときに地域の人から
「精神障害者みたいな危険なやつを住ませるな!!」
「うちの娘が襲われたら嫌だから建設反対!!!」
といった大反対運動が起きたそうです。
メディアでも犯罪の事件があると
「容疑者は精神病院の通院歴がありました」
「容疑者は精神障害者があったとのことです」
と報道されることが多々あり、見ている人は犯罪と精神障害を結びつけてしまいます。
「精神障害者=危険」としてしまうのも無理はありません。
そんなあなたに次のグラフ。
犯罪を犯した人が26万人いる中で精神障害者の件数は3700人。なんと1.4%しかいません。
あまり知られていませんが犯罪件数は健常者より精神障害者の方がずっと少ないんです。「精神障害者=犯罪を犯す、危険」というのはみんなのイメージにあるだけで犯罪と関係がある、または「犯罪者予備軍」という訳ではないんですね。
しかし、きちんとした理解がないために地域で住むことに反対がおこる。
そんな偏見があるが故に、統合失調症の人は精神疾患があることを隠して暮らすことになります。偏見があるが故にあなたの前に現れて「私は統合失調症です!」と言って現れにくいのです。あなたの周りに統合失調症の人やあなたの幼なじみ、もっと言えばあなたの親戚に統合失調症になった人はいるかもしれませんが、あなたが気づいていないだけかもしれません。
また、労働現場でも統合失調症の理解は進んでいません。統合失調症は目に見えない心の病気。目に見えない病気からこそ一般企業での理解がまだまだ進んでおらず、一般企業で働く環境はまだまだ作られていません。
故に安定した収益を稼げない→実家やグループホームぐらいしか住むところがない
といった一部のところにしか住むことが難しく、どこにでも住めるわけではない現状にあるのかもしれません。
■あなたの周りに統合失調症の人がいない理由
長くなりましたが分かりやすくまとめると、あなたの周りに統合失調症の人がいない理由は
・退院できるのに退院できない状態にあるから
・退院しても偏見があるがために隠して生きている人がいる
・一般企業で働くことができる環境が整備されていない
ということ。
言い換えれば、好きなところに住む、ということが健常者よりも困難であるのかもしれません。
タイトルを回収したいと思います。
「あなたは住みたいところに住めていますか?」
統合失調症の人は山田さんと同じぐらいの人数がいて、これを読んでいるあなたやあなたの愛する人がなる可能性のある病気です。このままでいいのでしょうか?
「精神疾患なんて心の弱いやつがなるものじゃい!!!」
「心の病気は根性がないやつがなるんじゃないの?」
日頃福祉現場以外の他職種の人と出会うことが多い私はそのような意見を聞くことがたまにあります。
精神疾患、最近では心の病気と言われることが多いですね。
心の病気ってなんだろう。
まず、心ってなんだろう?
心ってどんな風に作られるのだろう。
次回はそんなことを書きたい。
グッバイオンザビーチ!!!
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今週のポエムコーナー
なんかサザエさんのじゃんけんコーナーみたいのやりたくて思いつきで初めたこのコーナー。
実は私は高校時代にくさいポエムを書いて全世界に発信していた黒歴史を持ちます。(詳細は以下のnote)
今回のお題はイヤホン。
俺とお前の心。コードレスになっても繋がっているが、時折嫌がらせで機内モードにするなや。
今日も平和です。
次回のお題も募集中!!
※ポエムのお題投げてくれたら次回書きます。なかったらなかったで勝手に書きます。
以下のお題の条件さえ満たしていればなんでもオッケー!
・単語 ・固有名詞でないもの(人名や地名などNG) ・数詞もダメ
【いい例】
眼鏡、リンゴ、観覧車、壁など
【悪い例】
ムーディ勝山、ディズニーランド、ギャッツビー、25など
お題投げてくれる方はコメント欄までお願いします!
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■Twitterはじめました!
2020年に入ってから、Twitterを始めました!学生時代ぶりのTwitterなのと、どう使うかは少し定まってませんが、繋がりましょう!
#週1note #障害者 #精神障害者 #統合失調症 #住む
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