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院内感染してしまった話

タイトルでとんでもない話を想像させてしまったら申し訳ない。そこまでとんでもない話ではないし自衛が足りなかっただけのことなのでご安心いただきたい。

2020年のインフルエンザ発生数をご存知だろうか。

お察しの通り、過去5年で最も少ないというデータが出ている。皆日々感染症対策をして生活していたのだから当然の話だ。しかし、私はこの2020年にまんまとインフルエンザウイルスに罹患してしまった。

インフルエンザに関しては私はここ10年ほど感染しておらず、流行する型が違えば予防接種していても感染してしまうということで、予防接種を受けていなかった。2020年も同じように予防接種は受けず、いつも通りの冬を過ごしていた。

正月も明けた1月のある日、仕事中に不調を感じ、発熱もあったので早退して病院に向かった。2020年1月時点だったのでこれで良かったが、1、2ヶ月後に同じことを言い出したら社内が騒然としたに違いない。

そこそこ熱があり、この時点でインフルエンザを疑っていたので病院で検査。シーズンということもあり、小さな待合室では同様の症状を抱えているらしき患者たちでほぼ満席だった。小さな町医者だったので診察までかなり待ったが、検査結果は陰性。ただの風邪だったようで、解熱剤や喉の薬などをもらって帰宅した。

帰宅後、熱もあるのでしっかりと寝た。インフルエンザじゃないのであれば熱が引けば問題ないだろう。薬が効いたのか翌日には熱が下がり、この分なら問題なく仕事にも行ける…と思っていた夜にまたもやどんどんと熱が上がり、インフルエンザ特有の悪寒に倦怠感、眼窩の鈍痛、関節痛も出はじめた。これはやっぱりおかしくないか?とガタガタ震えながら毛布を被って一夜を明かし、翌日ふらふらしながら同じ病院を訪れ再検査を行った。

すると今度は陽性。しかも、反応の薄さからしておそらく発症し始めたばかりだと言う。なんで一昨日は検査に出なかったんだろうか?と医師は首をかしげ、もしかして一回熱下がった?と問われた。確かに昨日一度下がったと答えると、たぶん最初に熱出たタイミングでウイルス拾っちゃって風邪の熱は下がったけど次はインフルエンザ発症し始めたっぽいねと言われた。熱出たタイミングでウイルスを拾った…それってどう考えても一昨日この病院で拾ったんじゃないでしょうか先生。そんなツッコミを入れたかったがその時の私は熱でふらふらだったので何も言わずタミフルを握りしめて帰宅し、そこから数日間床に伏した。

この体験があったからこそ、「人が集まっている場所に長時間ノーマスクでいるとウイルス感染する」という話が身にしみてわかる。そこにいた他の患者さんと話してもいないのに、触ってもいないのに、自分の免疫力が落ちていただけであっさりとインフルエンザに感染してしまった。やはり三密を回避するというのはとても理にかなった予防策なのだと思う。

ということで、今後マスクがいらない世界に戻れたとしても、体調不良で病院に行く際はマスクを着用することをおすすめする。


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