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小市民、図書館について語る

先月、2023年にKindle unlimitedで入手して読んだ本が、年間で読んだ本の3分の2に達した、という趣旨の記事を書いた。

では、それ以前はどこで入手した本が多かったのか。
それは「図書館」である。

あまりにオチがなくて我ながら残念だが、いかにも小市民的な読書スタイルと言えるのではないだろうか。2022年までは、年間読む本の半分くらいは図書館で入手したものだった。

そういうと、
「図書館でわざわざ読みたい本を探すのは面倒ではないか」
「そもそも図書館に読みたい本なんかあるの?」
とか真っ当な疑問を抱く人もいるだろう。

まさにそうだった。10年くらい前の小市民は。
あの頃は、たまーに図書館に入ってブラブラ品定めしていて、「なんかこれいいんじゃね」と思った本を借りるというのが定番だった。もちろん読みたい本をしっかり記憶しているわけではないからうろ覚えで借りてしまったり、以前読んだ本を再度借りる(そして3分の1くらい読んで以前読んだことを思い出す)、というような残念な利用法をしていた。

しかし、ある時至極当然のスタイルを発見することになった。
それは、
「欲しい本をリストアップする」→「それを予約する」→「入手する」
というものだ。こんなことをわざわざ文字に起こすのもお恥ずかしい限りだが、このやり方で図書館の利用頻度が爆上がりした。

Kindle unlimitedと全く同じだが、「読もうかな」と逡巡することがほとんどなくなるのは、精神衛生上非常によろしい。図書館利用前(その頃は本の購入は出費ではなく投資と言い聞かせて、とりあえず読もうと思った本は全て購入していた)もある程度は「読もうかな」本は買っていたが、今ひとつだった時の残念感と、家のスペースを占拠されていく感覚がたまらなかった。

というような真っ当?な理由に加えて、図書館で借りることで得ることのできる歪んだ愉しみにある時気づいた。

それは「結局図書館で借りることで、いくら得をしたのか?」ということである。今まで購入していたのに図書館で借りることによって節約できたのはいくらくらいか。その額が大きくなるとちょっとした満足感が生まれる。

ちなみに、記録のある2013年からいくら分の本を借りたのか見てみよう。
2013年:90,455円
2014年:164,340円
2015年:105,096円
2016年:73,420円
2017年:64,576円
2018年:64,200円
2019年:60,104円
2020年:59,320円
2021年:102,940円
2022年:64,210円
2023年:39,100円
こうしてみると、2015年までをピークに漸減しているのがわかる。まあ2021年みたいな年もあったが、徒花みたいなものか。
これはUnlimitedに移行したのと、そもそもの読書量が減ったというのもありそうである。

だから何だというのは全くないのだが、僅か10年くらいの間に90万円近く金を払わずに本を読ませてもらえた、という点で図書館には感謝しないといけない。

以上

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