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小市民が辛ラーメンを一年間で5回アプデした件

在宅フリーランスの小市民にとって、ちょっとした悩みが昼食である。
外に出ていれば、外食するかコンビニで買うかあるいは家から弁当を持ってくるかといった選択肢から選ぶことになる。
もちろん、在宅とて選択肢に大きな違いはない。昨晩の残り物があるならそれが一番楽チンになるという点が違うくらいだ。

ただ、そうなると昨晩の残り物がない時どうするかが悩ましくなる。わざわざ家から出て外食したり買い物する面倒度合いが急激に高まる。さらに、コスト面も気になる。いまだに松屋の牛飯並が400円で頑張っているのを見ると、ボーダーはその辺りになるだろう。しかし、コンビニなりスーパーなりでこの予算はかなり厳しい。そうすると、勿体無い感が急激に高まるのだ。

かといって、カップラーメン啜るのもあまり健康的ではない(ということくらいはわかる)。どうするか・・・

この悩みをかれこれ15年以上続けていた。その間、スーパーやコンビニの弁当で折り合いをつけていた時期もあった。しかし、ちょうど一年ほど前。ひょんなことで大きく昼食時間に変化が訪れたのだ。

きっかけ

きっかけは他愛もないことだった。韓国ドラマを見ていたところ、インスタントラーメンを鍋から直接食べているシーンを見て、「これいいな」と思ったところからだった。韓国のインスタントラーメンといえば辛ラーメン。

そして週末スーパーに出向いた時、買い物かごの中に辛ラーメン1袋が入っていた。

ただ、いかにも辛そうだ。いや、辛いのが苦手なわけではない。むしろ好む方だ。しかし、このスープの赤さには何か鬼気迫るものを感じる。
色々サイトで調べたら、ごま油入れたら辛味が収まるとかあったので、最初はごま油とか卵を入れて食べた記憶が残っている。

食後、辛さでかなり体力を消耗していたような気がする。もちろんスープは飲みきれなかった。正直なところ、完敗だった。しかし、同時に「これは挑戦しがいがある」と感じたのも事実だった。

アップデート1

その後、改めてサイトを調べまくった。
すると色々な食べ方があることに気づいた。自分にとって一番ラディカルだったのは、やはり「ロゼ辛ラーメン」だった。確かに牛乳を入れればまろやかになるのはわかるが、頭ではわかっていても体が動かないとはまさにこのこと。一度も試すことなく現在に至る。

そうして、自分に合いそうなスタイルを模索しながらたどり着いたのが「辛ラーメン1.0(自称)」である。それは
・溶き卵
・とろけるチーズ
・野菜(もやしとか)
・ソーセージ
という今となってはその純粋さに笑ってしまうようなセットだった。ごま油だけでなく(出汁があまり感じられなかったので)有り合わせの白だしもスープに加えた。

しかし、まだ辛さに対処しきれていない自分がいた。
やむをえず、辛ラーメンキムチにスイッチしたこともあった。確かに、少しマイルドなこの商品なら上記セットでもスープまで全ていける。

しかし、これでは辛ラーメンから逃げたことになる。何かが欠けている。そんなモヤモヤを感じながら、暑い夏が過ぎていった。

アップデート2

辛ラーメン1.0に何を加えればいいのか。相変わらずサイトを漁りながら悶々としていたある日、シンプルだがこれだ!というアイデアが降ってきた。
それは・・

納豆

である。

正確にいえばひきわり納豆だ。
これを思いついた時、特に根拠はないが決まったと思った。

そして、満を持して1.0に納豆を加えた(辛ラーメン2.0)。
予想通り、スープまで完食。これはすごい一品だった。

「すごい」。これは小市民が料理を評する時に最高の褒め言葉である。
大した味覚を持っていない小市民ごときが、おいそれと料理にうまい不味いという表現を使うべきでない(ただ、今日のお昼に食べたセブンのチャーハンは不味かった)。そこで使うべきは「すごい」なのだ。

閑話休題。これで、最後のピースがはまったような感じだった。
もちろん野菜は何にするかという問題は残っていたが、それはディテールにすぎない(わけでもなかった)。

こうして、少しだけ辛ラーメンを克服した感慨に耽るのだった。

アップデート3

ある程度完成形が出来上がると、細部が気になり始める。
野菜を何にするかはその一つだが、これは永遠の課題のような気がする。
それ以上に気になっていたのが、ソーセージである。
まあ入れていて悪くないが、果たして意味があるのかという点が気になり始めた。別に出汁が出るわけでもないし、もうちょっと何かいいものないかな。

そんなことを思いながら例によってサイトを漁っていたら、シーフードとかを入れるというのを発見した。
そうか!
冷凍のミックスシーフードを入れればいいのか。
そして、2023年12月に冷凍のミックスシーフードを投入。特に出汁が出ているような実感はないが、ソーセージよりよほどいい(辛ラーメン3.0)。

アップデート4

次に気になるのは、これまで何度も出ていた「だし」である。
辛ラーメンのスープは、辛いのだが辛いだけで正直出汁が薄いような気がしていた。
そこでやむをえず白だしを使っていたが、果たしてこれがベストなのか。
これもサイトを漁っていたら、なんと韓国だしというのがあるというではないか。

速攻で購入して、白だしに変えて投入。ここまでくるとあまり変化を感じないが、まあ雰囲気らしきものは出てきているかな(辛ラーメン4.0)。この辺りは味覚の鈍い小市民の残念なところである。

アップデート5

さらにまだ解決できていない問題として、野菜があった。コスト的に一番なのはもやしであるのは事実だが、これだけだと「うーん」という感も否めない。ニラとかしめじとかの方がいいんだけど、高いしどうしよう・・
と悩んでいたら、何のことはない、スーパーに「もやし炒めセット(ニラ入り)」があるではないか。これとカットしめじを入れることにしたら、あっけなく野菜問題は解決した。

最後に、これはひょんなことだが、卵にも変化が訪れた。
これまでは溶いた卵を流し入れていたが、正直あまり卵を入れても存在感がない。卵には失礼だが、「なくてもよくね」というレベルである。
そんなある日、完成1分前に卵を生で落としてみた(これは別メニューで実践したこと)。そして、半分くらい食べたところで、卵を割るのだ。これで、辛ラーメンの中で自動味変が完成した。
卵を割る前の辛ラーメンもなかなかのものだが、卵を割ると味わいが一変する。ボキャ貧でいい表現が思い浮かばないのだが、妖艶な味わいになるのだ。食材を変更しないで、辛ラーメン5.0になるとは思わなかった。

これが今である。
今の時点では、やり残したことはないような気がする。

ちなみに、現時点での調理法は

  1. 鍋に凍ったままのシーフードミックスを投入する

  2. 水500-550ml投入し、火をつける

  3. ごま油、ダシタ投入

  4. 温まってきたら、野菜類とかやく投入

  5. 同時にスープも投入

  6. 沸騰したら麺投入

  7. 麺投入後2分経過したらとろけるチーズ投入、少しかき混ぜる

  8. その30秒後、納豆投入

  9. その1分後卵を投入

  10. 30秒〜1分で火を止め、鍋に入れる

あとは、ノンアル片手に(一応お昼なのでノンアルで我慢)いただきます。

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