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ぽろりの不思議な日常-11-

疾風との出会い

疾風(はやて)とぽろりが出会ったのは、23年ほど前に遡ります。

ぽろりが自分のルーツを調べていくと、海人族であること・先祖の出身が諏訪であることがわかりました。
自分の喘息の大元の原因である、先祖の因縁もわかりました。

諏訪大社の下社にご挨拶に行くことになり、夜中に着いたので、車中泊をし、翌日の早朝、まだ朝のお勤めも始まっていない時間帯に参拝しました。

拝殿のわきにある森が朝日に反射してきらきらとまぶしくて、
あまりにもきらきら光って綺麗だったので、思わず写真を撮りました。

その時は気づかなかったんだけど、写した写真を見て見ると、何かいつもと違う光の玉が映り込んでいたそうです。
あまり気にせず、帰路につきました。

それから2か月ほど経って、九州の熊野神社にお参りした時に、
拝殿の屋根の上あたりに、何かひょろひょろと、細いひものような龍体が見えました。

ぽろり:何じゃ?ありゃ?気のせいか?

さほど気にもせず、自宅に帰って、くつろいでいると。。。
TVの前をひものようなものが、行ったり来たりしています?

ぽろり:ん?何かついてきた?

どこを向いても、視界にひょろひょろと入ってきます。

ぽろり:なんじゃ?放っておいたらそのうち出ていくだろう。
気にせずに寝ようっと。

その夜、寝ている胸あたりが光っていたのに気が付いて目が覚めました。どうもその光を抱っこして寝ていたようです。

疾風:まだ思い出さんのか?

ぽろり:誰?

疾風:俺やで、俺や、俺!

ぽろり:オレオレ詐欺かよ! 俺って誰よ?

と、会話が始まった途端、
龍の封印が解けて、
ぽろりのまわりのブロックが一挙にはずれ、すべてを理解しました。

自分が龍使いだったこと。
この龍とはずっと一緒だったってこと……

たくさんの情報が一斉に入ってきて、ぽろりはパニックになりました!

ぽろり:ちょっ、ちょっと待って!! 整理するから!



・・・・



ぽろり:あんた、諏訪から来たんやろ?

疾風:あんたって呼ぶな。名を呼べ。

ぽろり:名を読んだら、自分の龍になるやん

と言いながらも、ぽろりの心の中は、懐かしいような、切ない思いと、
ごめんねという思いと、うれしいの思いでいっぱいになりました。

ぽろり:名前、なんだっけ?

疾風:今度は疾風でいい

ぽろり:今度はって、前はなんやったんや?

    あ、『近藤 疾風』さん?


バシッ! 尻尾で叩かれた


ぽろり:あ、おまえ、主人を殴ったな!

疾風:俺の子だ、お前は俺が育てた

ぽろり:私を育てたのは親やで。とーちゃんの名前はゆきおで、かーちゃんはとしえで……


バシッ!! また尻尾で叩かれた


ぽろり:あんたは熊野神社で拾ってさ……

疾風:いや、ずーっといたぞ。やっと時期が来たから、姿を見せたのだ
   お前も、やっと目覚め始めたようだから、
   そろそろ姿を見せてもよいかなと。

ぽろり:諏訪でなんとなく気配はわかっていたよ

疾風:そうじゃ、自分は朝日の中を出てきてやったんじゃ
   綺麗だっただろ?


疾風は紀伊半島の熊野出身です。
疾風との出会い(というか、再会)のこの時期あたりから、ぽろりを取り巻くステージがステップアップしたようです。

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