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【学生インタビュー】EMC2期生・阿部憲太さん

EMCの学生を紹介するインタビューバトン。今回は、1年生(2期生)の阿部憲太さんをインタビューしました。
東京・町田市出身の阿部さんは、自分自身のアパレルブランドを立ち上げるために奮闘中です。そんな阿部さんに、なぜEMCに入学したのか、どんなアパレルブランドを立ち上げようとしているのか伺いました。

■ストリートバスケットボールとの出会い

父と姉、そして祖母の4人家族で育った阿部さん。仲の良い家族で、特に2つ年上のお姉さんとは、なんでも相談し合える仲だといいます。
そんな阿部さんは中学のときに、体育祭の実行委員長になったことがきっかけで体育の先生と仲良くなり、ストリートバスケットボールを教わるようになりました。種目は3×3という少人数バスケ。先生は全日本代表も育成したことがある実力者です。
元々お姉さんがバスケットボール部だったということもあり、バスケに憧れがあったという阿部さん。大学に進学した現在も、毎週のように小金井公園で練習を続けています。

体育祭実行委員長のころの阿部さん

■EMCならやりたいことができるかも

そんな阿部さんは、当初、積極的に大学進学を考えていたわけではありませんでした。

「そこまで勉強が好きなわけでもないし、高校も行きやすい学校に推薦で進学しました。もし大学に行くなら、指定校推薦と決めていました」(阿部さん)

そんな阿部さんは、受験生になって大学について調べた際に、EMCの存在を知って「なんじゃこりゃ?」と思ったそうです。

「父子家庭という、よくある家庭の形とは異なる環境で育ったせいか、“人と被りたくない”という思いが強いんです。EMCの存在を知った時に、ここならやりたいことを仕事にできるんじゃないかと思いました」(阿部さん)

■支え合い、伸ばし合うEMC

実際にEMCに入ってみると、1年次は寮生活ということもあって仲間意識が高く、互いに支え合っているEMCを居心地よいという阿部さん。

「みんなで支え合っている感じがします。これは他の学部ではありえない感覚ではないでしょうか。EMCには“人の夢を笑わない”というカルチャーがあります。みんなで応援し合い、支え合っていく学部なんです」(阿部さん)

そんな阿部さんが好きな授業は「クリティカルシンキング」だと言います。

「正直、どの授業も全部おもしろいです!でも、ひとつ挙げるとしたら池本先生のクリティカルシンキングです。自分は屁理屈ばかり言ってしまうところがあったのですが、授業を経て自分の考えを整理して本質を考えられるようになってきました!」(阿部さん)

■自分のアパレルブランドを作りたい!

サウナとアウトドアが好きな阿部さんは、当初はサウナに関する事業を立ち上げたいと考えていました。しかし、具体的な事業プランが思い浮かばなかったと言います。
そんな時にふと「人と被ることが嫌いな自分が洋服を作ったらおもしろいんじゃないか」と思ったそうです。

「元々アパレルには興味があったんです。自分のようにストリートバスケが好きな人が気に入るような、かっこいいブランドを立ち上げたいと思うようになりました」(阿部さん)

この考えを「キャリアデザイン」の授業で発表したところ、クラスの仲間たちが応援してくれるようになったそうです。

「キャリアデザインは自己肯定感が爆上がりする授業です! 心理的安全性のある空間で思いっきり自分の夢を語れます。そのあとも応援し続けてもらえるので、思いっきり行動できるんです」(阿部さん)

■「Motherless Brat」スタート!

こうして自分のブランドを立ち上げることを決めた阿部さん。

だらけた犬のロゴが印象的なブランドの名前は「Motherless Brat」(母のいない悪ガキ)といいます。ずっと子どもの心のままでいるイメージで、お姉さんがデザインしたそうです。

「父子家庭というとマイナスのイメージを抱く人も多いと思います。自分自身も、“なんだか恥ずかしくて人に言えない”と思っていました。でもEMCに来て、それは自分の武器だと気づけたんです。自分にしかできない、自分自身のブランドを立ち上げます」(阿部さん)

Motherless Bratのロゴ

ブランドを立ち上げるにあたり、タッグを組んだのは仲良しのお姉さんでした。

「自分のブランドを立ち上げたいと相談したら、『やればいいじゃん!』と背中を押してくれました。姉は商学部に通っていて、お金や経済について学んでいます。元々、自分は表に立つのが好きで、姉は裏方気質。いいバランスで取り組めています」(阿部さん)

「やれることは早くやろう」という性格の阿部さんは、試作品としてTシャツを数量限定で販売したところ、即完売。次いでフェイスタオルを70枚作りました。

「さすが70枚は簡単には売れないだろうと思って一生懸命宣伝したら、思った以上に反響がありました。知り合いが買ってくれたり、結局90枚以上販売しています」(阿部さん)

今後はハンカチやニット帽などの小物から作っていき、ブランドの認知を上げていきたいとのことです。

「個人事業主として、工場と提携してある程度のロット数を作っていきたいです。今年は知名度向上を目指してチラシなども作っていきます。BASEにも出展していますが、手売りでストーリを届けることを大切にしています。」(阿部さん)

■生きづらさを感じている人を勇気づける

EMCに来て半年以上が過ぎ、改めて自分に変化があったか聞いてみたところ、「変化ありまくりですよ!」と阿部さん。

「幼くて未熟で、人に話を聞けないところがありました。でも、EMCに来て、仲間や先生たちと対話したり、ゲストのアントレプレナーたちの話を聞くうちに、人の話をよく聞けるようになりました」(阿部さん)

成長を実感し、アパレルブランドという夢も見出した阿部さん。実は「自分のやりたいことが決まったら、それに本腰を入れても良いのではないか」と言います。

「今、自分は19歳です。まわりと同じことをしていたら、同じことしか叶えられません。周囲が違和感を持つような行動をしていきたいです。自分のすべての時間をやりたいことに費やせたら、どれだけ自分は伸びれるのかってワクワクします」(阿部さん)

これからの目標について尋ねると、「ブランドを伸ばしていき、家族をはじめ、お世話になった人たちに恩返しできる人間になりたい」と宣言する阿部さん。

「自分は、これまでの人生で生きにくさを実感しながら育ってきました。でも、それはなにも自分だけはないでしょう。いじめとか、不登校とか、いろんな生きにくさに悩んでいる人たちがいます。そういう人たちを元気にさせたり、立ち止まっている人たちの背中を押せるような人間になりたいです。」(阿部さん)

阿部さんの挑戦はまだ始まったばかりだ。

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