少しの幸せ
先日、仕事の移動中にちょっと時間ができたので近くにあったダイソーに寄りました。
たまたま立ち寄った店内を物色して100均の品揃えとお洒落クオリティの高さに改めて感心しつつ、ふと食器コーナーのマグカップに目が止まりました。
実はちょっと前にお気に入りのムーミンマグカップに大きな亀裂が入ってしまい、惜しみながらもマグカップとしての寿命を迎えることになったのですが、今手元にあるカップだけでも事足りていたので新しい物を買うまででもなく、良いのが見つかったら買おうかなくらいの気持ちでした。
そんなこともあり、ぱっと見100円とは思えないお洒落な雰囲気のマグカップ達がズラッと並んでいる棚に自然と目が行きました。陶器のやガラス製のマグカップ、プラスチックのマグカップ…その中に鎮座する漆黒のつるんとした丸みを帯びたマグカップに妙に惹かれて、手に取ってみました。
ずしっと思ったより重みもあって、取手も太すぎず細すぎず、よく手に馴染みました。
これは、好きなタイプだ。
唐突にそうは思ったものの、でもこれ100円だしなという気持ちと、100円ならとりあえず買っておけばいいじゃないという気持ちがない混ぜになって、うんうん棚の前で悩みました。
余談ですが、私の買い物はいつもこうです。
服でも物でも、安い高いは関係なく、買うかどうか、買うならどれを買うか、ひたすら悩みます。買って使わなかったらもったいないし、でも買わないで後悔するのは嫌だし。。延々と酷い時はひとつの商品を買うのに30分くらい悩みます。
最終的に、悩むってことは買わないで良いかなと踏ん切りをつける時と、一旦離れてもやっぱり…と思うってことは本当に欲しいと感じてるんだなと思い切る時と、その時々で判断は変わってきます。
そして、今回も悩みました。たかが100円、されど100円のマグカップに。
結果的には悩んだ末にお迎えすることになりました。今回の決め手となったのは、100均でありがちな英字ロゴ的デザインの、その言葉の意味です。
"PETIT BONHEUR"
まったく知らない単語だったので、なんか変な造語で後で意味知ったら恥ずかしいみたいなのだったら嫌だなと、Google先生で検索してみたら、フランス語で「少し幸せ」という意味でした。
パン屋さんの店名にも使われているようで、変な単語じゃなかったことにまず安堵、そして、
"少し幸せ"
その言葉がなんだかとっても良いなと思いました。フランス語なのがまた良いです。これがhappy的なのだったら失礼ながら多分興醒めしてたと思います。
"PETIT BONHEUR"このマグカップを使うたびに、この少し幸せという単語を目にする日常を思い浮かべたら、それだけでちょっと幸せそうな雰囲気があるなぁと。
また、その黒いマグカップがひとつしかなかったのも後押しして、今では我が家の一員です。
ムーミンのマグカップが居たところに、100円マグカップがどーんと居座っていますが、使ってみると大きさも手触りも良くて、まだ数回しか使っていませんがとても気に入りました。
お気に入りの物って、やっぱり値段じゃないんだなぁと感じたお話でした。
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