なんもうまくいかん

両親の職業柄、実家にいるときは
子どもと毎日のようにふれあう

3歳くらいまでの子どもだから、
言葉もある程度は話すし、
行動も、自分のやりたいことをおもいおもいにやっている

せまい部屋のなか、お友達数人と先生数人という世界の中で、
ちゃんと自分というものがあるし、
毎日毎日一生懸命生きている

そんな子どもたちをみていると
ふと思うことがある

小さい小さい世界だけど
彼らにとっては紛れもなく
「ぼくたちの世界」のなかであって、
そんななかで
自分の力ではどうにもならないことに
直面していることもたくさんある

悩んで頑張ってやっと完成させたパズルを
片づけるとき、ピースが全部バラバラになったとき。
ぼくのきらいな野菜を食べなきゃいけないとき。
遠くにみえたゴミ収集車がぼくのほうにきてくれないとき。
何回頑張っても靴下のかかとのほうが上にくるとき。
お友達がおもちゃをかしてくれないとき。
なんでかわからないけど悲しいとき。

たくさんの場面で、
いつも天使みたいに笑う子どもの顔が曇るときがある
それをみていると私は、
「なんもうまくいかん!!」と
言っているように思えて愛おしくなる

できることならきいてほしい
ぼくたちへ
君たちはこれから、たくさんの
うまくいかないことにぶつかっていきます
「なんもうまくいかん!」と
もっているものを全部手から離して
脱走したくなります
お友達にやさしくしたいのにできないときもあります
だけど
なんもうまくいかんくても、結局は
どうか、今の天使の笑顔で笑っていてほしいなあ

うまくできなかったときは
「しっぱい、しっぱい」でいい
次にはそのしっぱい、しっぱいを覚えていて、
また笑っていてほしい

おなかいっぱいごはんを食べて
これから歩いていくお外のことを
たくさんみて、知って

どれだけ大きくなっても
今みたいに美味しくごはんが食べられていたらいい

なんもうまくいかん日も

お空にかわいい、綺麗な雲がたくさんだねえ
もうすぐ桜が咲きます


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