見出し画像

人生初のNFT作品を出品してみたら出品だけで1万6490円かかった。

きっかけ

最近、ゾンビ飼育員さんという日本の子供の作品が売れたというTweetを見て、自分も何か販売してみたいと思っていたところ、NFT作品を買ったことのある友達がいたので勢いで出品してみた。

NFTとは

NFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)という概念的なものがある。データをブロックチェーン上で扱うことで、データがコピーではないオリジナルであることと、データの取引の履歴を偽りないものとして証明することができるものだ。概念的なもの、と書いたのは、結局ブロックチェーンごと改ざんできる可能性があるからで、ブロックチェーンの信頼性に依存している。

とはいえ、基本的にはNFTは改ざん不可能なデータなので、コピー可能なコンテンツ(画像のjpegファイルや、音楽のmp3ファイルなど)であっても、それがブロックチェーン上に記載されたオリジナルか、ブロックチェーン上に記載のないコピーなのかの判別をつけられる。

このことから、デジタルデータであっても唯一性を担保することができ、それ故に、コピー可能なデータを公開し、販売することができる仕組みになっている。(なぜなら唯一性を価値と感じて買う人がいるから)

どこで売るのか

残念ながら私の大好きなメルカリでは売れない。なぜなら、メルカリの売買ではブロックチェーン上に取引を残すことができる仕組みがないから。
まずは情報収集。「NFT マーケット」でググって出てきた記事を見た。

NFTマーケットプレイスのおすすめ5社と特徴を徹底解説


ちょうどこの日(2021年9月17日)、LINE社の発表があったようだが、転売時もクリエイターに収益が入る仕組みはNFTプラットフォームでは常識のようで、とりあえず大手のOpenSeaに出品することにした。

LINEのNFTマーケット、売買の度にクリエイターが収益受取可能に
LINEは、「NFTマーケットβ」において、IPホルダーやクリエイターが発行したNFTアイテムに対し、売買の度に手数料を受け取れる設定が可能になったと発表した。

出品するのは自分の著作物

当然、自分の作品でなければ著作権侵害になる(著作権にも期限があるが)ので、デジタルと親和性の高い、量子機械学習で作曲した楽曲をNFTに乗せることにした。
なお、2021年6月6日時点で既に世の中に公開している。
https://www.bandlab.com/mtsnrtkhr/project-64241665?revId=9eb2077d-b6c6-eb11-a7ad-0050f280467f

OpenSeaで出品するための下準備①MetaMask

OpenSeaでは、主にイーサリアムという仮想通貨を使って売買するため、取引用の財布を用意する。それがMetaMaskというサービスになる。詳しくは下記の記事の通り進める。OpenSeaにログインするにも必要になる。

MetaMask(メタマスク)とは?使い方やトークンの入金・送金方法を28枚の画像で解説
https://coincheck.com/ja/article/472

OpenSeaで出品するための下準備②作品のアップロード

MetaMaskを設定してOpenSeaにログインしたら、早速作品をアップロードする。

画像2

OpenSeaで出品するための下準備③イーサリアムの購入額の確認

NFTマーケットでは、データをNFTとして販売開始のための初期費用がかかる(アップロードするだけであれば無料)。
初期費用の確認には、アップロードした作品を「売る」ボタンを入れて出てくる下記の画面で、適当に値段を入れて「Post your listing」ボタンを押す。
(最低0.05 ETHがMetaMaskのウォレットにないと取引開始できません、というようなメッセージがでた)

画像3

さらに、MetaMaskが起動して下記のような画面になる。
ここでは、opensea.io suggested gas fee というところにあるように、推奨価格が$74.31(0.021725 ETH)もかかる。この初期費用は、イーサリアムの取引の活発さに応じて変わるらしい。(見ている間にもどんどん変わっていました。)

OpenSeaで出品するときのガス代

「編集」ボタンでもっと安い値段を設定できるけれど、安くしすぎると失敗する(これで損失×2回)

OpenSeaで出品するための下準備④イーサリアムの購入・送金

少なくとも、初期化に0.021725 ETH, そもそも 0.05 ETHが必要と分かったので、アカウントだけ作っていたBitFlyerで0.09 ETH (34,200円くらい)買った。

最初は、MetaMaskで設定できる最低額の4, 5ドルくらいでできると思っていて、0.025 ETH 送金(うち手数料0.005 ETH, 1900円 もかかる)した後、それでは足りないことが分かって追加で0.065 ETH(うち手数料0.005 ETH, 1900円 もかかる。悔しいので2度言います)送金。

そうして、3800円かけて、0.08 ETHをMetaMaskのウォレットに入金した。

OpenSeaで出品するための下準備⑤作成者への還元率の設定

最初に紹介したLINEの記事にあるように、2次流通でも作者に還元されるのがNFTマーケットの魅力です。適当な額が分かりませんが、とりあえず10%にしました。

画像4

OpenSeaで出品

「OpenSeaで出品するための下準備③イーサリアムの購入額の確認」で書いた手順を再度実施。

画像3

Post your listingをクリック

OpenSeaで出品するときのガス代

ここで「編集」を押してガス代(イーサリアムの取引記録をブロックチェーン上に記載するための代金。世界中で計算している人たちの報酬)を設定できるけど、イーサリアムの最低ガス代の21000を設定したら、取引失敗した。3回安い設定で失敗して1790円が無駄になった。

<失敗時> 0.0019 ETH, $6.68…失敗しても消える!

画像7

最後に、標準設定で出品(初回だけ)

<成功時> 標準の0.0287 ETH, $100…高い。(手間取っているうちに0.021725 ETHだったものが値上がりしていた。変動は大きいらしい。)

画像8

OpenSeaで出品するのにかかった初期費用まとめ

BitFlyerからの手数料(×2回)0.0100 ETH (3,800円)
OpenSeaの初回費用 (失敗3、成功1):0.0334 ETH (12,690円)
合計: 0.0434 ETH (16,490円)

2品目以降の販売は無料なので、どんどん販売して元を取ろう!

作品紹介

今回は、量子機械学習の学習結果から出力された「さくらさくら」の楽曲パターンのビジュアル画像と、量子機械学習で作曲した「さくらさくら」のmp3を出品しました。
良かったら見てみてください。
https://opensea.io/collection/quantum-musics



この記事が参加している募集

#やってみた

37,022件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?