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リベラルアーツを考える

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リベラルアーツとは何なのか、リベラルアーツで何が得られるのか、なぜリベラルアーツが必要なのか、といった諸々の疑問について考えるための記事を集めています。
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#子育て

「なんで勉強するの?」と言われて答えられますか?

はじめに「なんで勉強なんかしなきゃいけないの?」  この問いは誰もが考えたことのある問いでありながら、なかなかその「答え」に納得できなかった問いではないかと思います。皆さんは、子どもにこの問いを投げかけられたらどのように答えるでしょうか。今回は哲学が積み上げてきた知恵をお借りして、この問いについての「答え」を探っていきたいと思います。  一般化の罠 問いを投げかけられるとすぐに一つの「答え」を探そうとしてしまうのが人間の性です。まずは、この一般化の罠から抜け出さなければなり

子どもにとってのリベラルアーツ

絵本「みんなとおなじくできないよ」の作者で、小児科医の湯浅正太です。このチャンネルでは、子どもの心を育てるうえで役立つ情報を発信しています。そんな、子どもの心を育てるということを、あまりかたく感じないでください。ですから、紅茶でも飲みながら、ゆる〜い気持ちで聴いてもらえればと思っています。 今回は、子どもにとってのリベラルアーツを考えたいと思います。 あなたは大人になって、正解のない問いが多いと感じたことはありませんか?ある立場の人から考えるとコレが正解だし、別の立場の人

世界最先端のリベラルアーツカレッジで教えていること

長男が学んだ米国ニューヨーク州にある私立のリベラルアーツカレッジ、バード大学は、リベラルで革新的な教育で知られ、長きに渡り米国の教育界をリードし続けています。2015年のプリンストンレビューでは、数ある米国の大学の中でも最も質の高い教室体験を得られる大学に選ばれました。リベラルアーツの伝統的良さを継承しつつも、今の時代に合わせた教育を実験的に作り続けるバードでの新しい授業はアメリカのみならず、世界の教育界のこれからの在り方に一石を投じています。1975年、若干28歳で校長に就